表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/16

最終話・暴力少女・前編〜戦・絵美奈の運命〜

この話は結構グロイ。

あ、最初のほうだけですが。

「ここ………体育館?」


愛華は、カイに体育館に連れて来られていた。


「うん、ここが一番手っ取り早いしね」


「こんなとこで派手になんかやると、危険よ?」


「大丈夫、鍵掛けておいた。ついでに、その鍵は窓の外」


「…………そうすると、あんたもあたしもここから出られないってわけね。邪魔される可能性も無いわ」


「ふふ、僕は逃げる必要なんて無いけどね……」


「上等じゃない」


体育館の真ん中で、不敵に笑う男と子供。


でもその笑みは、冷酷で、氷よりも冷たかった。


「では……始めるとしますか」


「ええ。……そちらからどうぞ」


―――ブスッ!


音がした。その音がしたほうを見ると………


「斬れて、る?」


そう、音がした左肩から、血が流れていた。

その量は、決して少なくは無い量だ。


――――こいつ…強い…――――


「どうした?」


愛華よりも少し後方で笑うカイ。


「こんなことで固まっていちゃ先が思いやられ…」




グサッ



「う!?」


愛華はカイが油断して喋っているその隙に、自分の左肩を斬ったと思われるカッターを投げた。そのカッターはカイの右肩に直撃。


「なかなか……やるじゃないか」


「そっちこそ」



ヒュン、と言う音とともに、回し蹴りが放たれる。しかし愛華が放った回し蹴りはカイには当たらず、カイの回し蹴りをよけるためカイの肩を足場に上に飛び上がる。


飛び上がった愛華はくるりと一回転し、足を天井に向ける。そしてその足で天井を蹴り上げ、カイを上から攻撃する。


もともとジャンプ力だけは強力な彼女にも少々きついが、この学校の体育館は並にくらべ天井が低い。そしてカイの身長はとても高い。それが幸いし、こんな作業は楽々こなせる。


カイは上からの攻撃を気づいていたのか、上からふってきた愛華を両手で受け止め、そのまま床に突き落とす。

愛華も男の力には敵わず、ジタバタしてみたものの、無駄だった。


「う……」


呻いて起き上がろうとしても、カイは離してくれない。

こうなったら……


「はうっ!!」


自分で頭を床にぶつけ、それの反動で起き上がる。しかしその力もけっこう弱く、起き上がることは出来たものの、立つことは出来なかった。


でも起き上がったことでカイが反動で飛ばされる。

外からの力がなくなったことで愛華は立つことが出来た。


「ほぁっ!!」


少し上に飛び上がり、飛ばされたカイをまた上から攻撃する。


「あがっ……」


愛華のとび蹴りはカイの腹に直撃。カイは呻いてまた飛ばされる。

しかしカイも負けてはいなかった。飛んできた愛華の足を掴み、そのまま投げ飛ばす。


「きゃぁぁ!!」


悲鳴を上げ壁に激突。


「いたたたた………カイ、なかなかやるわね……」


「そっちこそ……でもね」


攻撃体制を整えた二人は、ほとんど同時に言った。


「本番は、これからだ」


「本番は、これからよ!」


そう言って、床を蹴った。


二人の体が舞う。その体が愛華とぶつかりそうという寸前で、カイが愛華に言った。


「お楽しみも、これからだよ……!」

次話、本当の意味での最終話。


絵美奈はどうなる?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ