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運命の絆  作者: ふじわら
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第14章 山南の置土産

わんわんと坂本はじっくりと読んでいた。


そして手分けして読む事にした。


その様子を見ていた主人は2人に問いかけた。


「貴方方はそれを読めるんですか?」


坂本は読みながら答えた。


「はい...」

「一体何って書いてあるんですか?」

「特にこれと言って大した事は書いてないです」


わんわんはある文面を見て驚く。


「おい!もっさんこれ!」

「ん?」


坂本もそれを見て深く驚いた。


「マジかよ...」


坂本とわんわんは全ての文面に目を通した。


2人は大きくため息をついた。


「こんな事が本当に起きたのかよ?」

「まぁ俺等がここにいる事態があり得ないから、起きてもおかしくないわな」

 

主人は2人の会話を不思議に聞いていた。


「あの〜」

「あっご主人もう一つだけ教えてください。この人どうなったか、わかりますか?」


坂本がそう尋ねると、首を傾げながら答えた。


「さぁなんせ250年前の話ですからねぇ」


坂本は落胆したが、わんわんがふっと思いつく。



「なぁ墓は?」

「あっ!!それだ!!主人お墓を教えてもらえますか?」

「うちの代々のお墓は光縁寺にありますが...」

「光縁寺!!」


坂本は驚き思わず声を高々とあげた。


「なんだよ急に!!」

「いや...とりあえず光縁寺に行ってみようぜ!」

「どこにあるか知ってるの?」

「ああ。よく知ってわいや」


坂本達は主人に深々と頭を下げ、急いで光縁寺に向かった。


「あの!!」


主人は声を上げて呼びかけたが、坂本達は行ってしまった。


2人が光縁寺に向かう足取りは早かった。


その途中でわんわんが坂本に尋ねた。


「なぁなんで光縁寺って聞いてそんな驚いたんだよ?なんかあるの?」

「山南さんの墓があんだよ」

「えええええっ!!」

「屯所からわりと近いんだよ」

「そりゃ驚きだな」

「とにかく急ごう」


光縁寺に着くと坂本は真っ先にある所に向かう。


「ここだ」

 

そう言うと坂本は墓地の一角にわんわんを連れて来た。


「ここの墓に山南さんが入るんだよ」

「そうなのか...」

「とりあえず呉服屋さんの墓を探すか?」

「確か木島だっけ?」


2人は手分けして木島家の墓を探した。


あまり大きい寺でないのでほんの数分で見つかった。


他の墓と比べて大きな墓であった。


2人は墓を隅から隅まで調べた。


墓に入ってる彫刻で掘ってあった名前を確認した。


だがそれらしき名前はなかった。


「なんもないなぁ」

「だな」

「1回帰ろうか」


帰ろうとした時わんわんがある墓に目が行った。


「なぁ坂本家だってさ」

「縁起悪っ!」


更にその横の墓にも目が行った。


「なぁこれ...」


わんわんはもう一つの墓を指差した。


「え?」


坂本は目を疑った。


墓には守屋家と彫ってあった。


「偶然だろ」

「わからんよ?もしかしたらお前らの名前彫ってあるかもよ?」


2人は顔を見合う。



そして坂本は坂本家、わんわんは守屋家の墓に彫ってある名前を確認した。

 


「うわぁああっ!!」



坂本は大声を上げて腰を抜かす。


わんわんも驚き止まってる。


2人共驚くのは無理はない。


坂本家には坂本本人の名前が刻まれており、守屋家には守屋の名前が刻まれていた。


そして驚くべき事は、亡くなった時期が一緒だった。


2人共、元和1年と刻まれていた。



わんわんは驚きながらも静かに口を開く。


「こんな偶然あるか?」

「あるわけないだろう」

「元和っていつだよ」

「確か...1610年代だった気がする」

「なんでお前等がそこに居るんだよ...」

「そうだよな...まぁ偶然だろ」



2人は偶然だと言い聞かせた。


そう言い聞かせないと頭がパンクしそうだからである。


2人は重い足取りで邸に帰った。




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