第百二話「良い人」
主人公らしからない追い剥ぎ狩りをして、手に入れた魔石はこちら!
■パワーの魔石3個
■スピードの魔石4個
■テクニカルの魔石2個
■硬化の魔石2個
■抵抗の魔石3個
■ハイパワーの魔石1個
■ハイスピードの魔石1個
■テクニカルマスターの魔石1個
■特抵抗の魔石1個
そして、魔石を抜いた武器に関しては売らせていただきました!
中古って事もあり7本で250万レンジなり!
ぐへへへへへ、これが追い剥ぎ狩りのレウスの実力だぜ。
しかしだ、狙って追い剥ぎ狩りをする主人公は……かなりのイメージダウンだと思うわけだ!
ち、治安維持だぞ☆
一応弁解の場をだな……ほらRPGの主人公だって人系の敵とエンカウントしたら倒すだろ?
RPGの敵っていったらお金やアイテムを落とすだろ?
レベル上げの為に沢山倒したりするだろ?
……な、問題ないだろ☆
昔オーベロンの装備を追い剥ぎした時は、特にクレームが無かったらしいから大丈夫だと思いたい。
さて現在のドン君は!?
■ドン
■剣士レベル:113
■残額:1831万7100レンジ
ようやくレベル150が見えてきたな。
しかし少しの問題が大きな問題になってきたのだ。
ガディス、レッド、ザーボンなんですが…………あの人達良い人過ぎるんですけど?
3人のメッセージ……まぁメールみたいなもんだが、それがこれだ。
まずはガディス。
《件名:やぁ、先日はどうも》
《我が部隊にドン君の事を話したら、沢山の人がドン君の仮コードを知りたがってたよ!
もし良ければ教えても構わないかな?
手強い魔物が多いから町から出る時は気をつけるようにね!
後日お仕事の依頼をしたいんだけど、都合の良い日あるかな?
時間のある時に返信ください》
そしてレッド。
《件名:その後はどうだ?》
《先日言いそびれたが、見せてもらったあの剣技は中々のモノだったぞ。
神者ギルドに入ったならば俺の剣技を特別に教えてやろう。
ウェポンエンチャントの仕事を正式に依頼したいと思ってる。
もし不都合がなければ自宅まで伺うが……いや、流石に失礼だったか。
連絡を待つ》
最後にザーボン。
《件名:お前ぇ、やるじゃねぇか》
《あのガディスとレッドに興味を持たれるなんてそうそうないんだぜ?
お前ぇと別れてから、レッドからお前ぇとショーグンとの戦いの話を聞いたんだ。
レッドは神者ギルドにお前ぇが来たら部下に欲しいと言ってたが、俺のところでも欲しいと思ってる。
まぁそれはお前ぇが決めるこったな!
めんどくせぇから仕事の依頼はメッセージで済ますが、別件で今度飲みにでも行こうぜ!》
…………まじでどうしよう。
とりあえずアークやラーナと話してみっか。
はい、アジトダンジョン内の会議室でございます!
デューク、スン、アーク、ラーナ、ファンネル、俺でお話中……。
「――って事なんだが……どう思う?」
「難しいところですねっ。
確かにガディスの代になってからは我々との抗争も小康状態になってはいますが、そう簡単に神者ギルド内部の構造が変わるとは思えませんし……」
「んー、パパは和平を求めてるって事っ?」
「もしチャッピー達が無事に戻って来るならばそれが一番良いだろう?
勇者と魔物対神者ギルドで始まった戦争だけど、その戦争からは1000年経ってるわけだ。
勿論確執はあるかもしれないが、その確執を飲み込んでからが本当の終戦だろ?」
「確かにこの抗争が終わるのであればそれが一番良いでござるが……」
「きゅいぃ、きゅきゅー」
「ふむ、スンの言う通り親書を送ってみるか……」
「相手の親玉次第って事だねっ」
「ガディスの事ですか?」
「ガディスと並んで実権を握ってるのは、ゴロウジの子孫であるリュウリュウですよっ」
「初耳だが…………待てよ?」
「いかがしたのでござるか?」
「神者ギルド内の派閥って…………あるんだろ?」
「さすが師匠でありますっ」
「詳しく聞かせてくれ」
「内部で二つに分かれております」
「ガディス側はレッドとザーボン――」
「のみですねっ」
「リュウリュウ側には4人付いてるって事か」
「いえ、付いてるのは第2剣士のアンチ、第4剣士のターコム、第7剣士のピエールの3人ですねっ」
「残ってるのはえーっと……」
「きゅきゅぅいー」
「そっ、第8剣士のレオナだねっ」
デュークがスンの言葉を拾えただと!?
まぁ俺と死んだ後のが、俺とスンが一緒にいた時間より長いから……普通っちゃ普通か……。
「確かガディスと一緒でオーディスの子孫なんだろ?
ガディス側に付いてもおかしくないが……」
「レオナは謎が多い人物って事で有名だわっ。
神者ギルドの中でも目立った行動をあまりしないのっ♪」
「……第二剣士であるアンチが第三剣士であるリュウリュウに従ってる理由は?」
「剣だけが実力じゃないって事かなっ?」
「あーなるほど、リュウリュウに召喚士が付いてるのか。
……それも複数人」
「そういう事だねっ」
「であれば……親書の宛先はガディスにするのが良いでござるな」
「いや、そりゃちょっと保留だな」
「……またテンプレかいっ?」
恥ずかしいよぉおおおお!
「えっと……ガディスに送るとガディスに届かずリュウリュウに届く可能性が……」
「ふむ、親書が届いても最初にそれを読むのがガディスとは限らないという事でござるな?」
「そしてそれがリュウリュウの息のかかった者だという可能性は高いって事ねっ♪」
「そうなるとガディスが僕達と通じてたって事で糾弾されてしまうわけだねっ」
「お早いお察しで……」
「神者ギルド内で潰し合ってくれれば敵の戦力低下にはなりますが、ガディスが抑止力になってる場合もありますし、神者ギルドがリュウリュウの天下になれば、この先どうなるかわからない。
……ただの戦力低下よりも、敵の戦力をこちらの物にした方が有益ですねっ」
俺はそこまで言ってないですけども?
そううまくいくと思うなよ?
世の中理不尽に出来てるもんだ。
あ、皆も頑張ってな!
「そうなると、やはり送るのではなく……直接というのが一番良いのでござろうか?」
「でもそれは危険よね?」
「……時期を見て俺が渡すよ。
ついでにガディスの考えも探れたら探っとく」
「きゅういー!」
「あぁ、気をつけるとも。
アーク、適当な親書を作っておいてくれ」
「了解しましたっ!」
「ケント君、僕はここに戻っておくよっ」
「皆を頼みます」
「了解しましたっ!」
はい、自宅に戻ってまいりました!
やはり面倒になってきたな……。
あ、デュークが見つけたっていう特硬化の魔石をもらいました!
そして強い魔物が多いせいか、早くもグロウストーンが第二段階に。
将軍の剣に特硬化と特抵抗の魔石をウェポンエンチャントして、レベルが117になりやした!
そして本日は、メル友のガディスちゃんからのウェポンエンチャント依頼でございます!
場所は勿論神エヴァンス城の地下2階!
「いやー、わざわざ来てもらってすまないねぇ」
「走ればすぐなので大丈夫ですよ」
「今日は30回のウェポンエンチャントをお願いしたいと思ってるんだが……」
「ご予算は?」
「280万でどうだろう?」
「それじゃあ200万でいきましょうか」
「ほ、本当かい!?」
「その代わり今後もご贔屓にお願いしますよ」
「勿論だよ!」
因みに気脳全開が使えれば、普通のルーペで10個までの魔石限度数を確認する事が出来るぞ!
でかい顕微鏡があれば気の達人で見る事が可能だ。
アイさんは気脳全開まで使えたが……この時代の宮廷鍛冶はどうやら使えない様だ。
つまり、腕が落ちてるって事だな。
おそらく加工もかなりの時間を要するだろう。
「見学させてもらっても良いかな?」
「勿論構いませんよ。
…………しかし神者ギルドの方も大変すよねー」
「最近は反抗組織との抗争も落ち着いてるが油断は出来ないからね」
「早く終わって欲しいものですね」
「ははは、それが一番の理想だと思ってるよ」
「やっぱり争いは嫌って事なんすね」
「勿論そうだよ」
ふむ、やはり良い奴だな?
とてもあのオーディスの子孫とは思えん。
まぁオーディスも元勇者だったから正義感はあるのだろうか?
ちょいと突っ込んでみるか。
「和平とかって結べないんすか?」
「私はそれでも良いと思ってるが、リュウリュウが許さないだろう。
彼はアークとラーナを憎んでる」
ふむ、ガディスは望みありか。
「それに向こう側の望みとしては、こちらが捕らえている魔物の解放が最重要項目だろう」
「解放は出来ないと?」
「さっき言ったリュウリュウが認めないというのと……それに解放の術がないというのも問題だ」
「そんな事、外部の俺に言って良いんですか?」
「君も平和を願っているんだろう?」
「そりゃそっすね」
「そういった意見を聞いたり、こちらの考えや問題を述べたりするのも神者ギルドの仕事だと思ってるよ」
「外部情報漏洩禁止の規則とかないんすか?」
「勿論あるさ」
「…………」
「ほら、ここは神者ギルドの「内部」だからね!」
こいつ面白いな。
「外部の意味合いについては規則に書かれてないと?」
「あ、これは内緒だからね!」
「わ、わかりました」
しかし解放の術がないか…………なるへそ、だから利休は「お前が頼りだ」って伝言を残したのか。
俺は理の外の存在……だから解放の手段がある可能性があるって事だな?
「なんか面白そうな話をしてるじゃねぇか」
「ザーボンさんお久しぶりです」
「ザーボン、君も依頼かい?」
「ドンはいけんのかい?」
「数はどんなもんで?」
「俺んとこは25ってとこだな」
「それならもう少し待って頂ければいけますよ」
「おう、頼むわ」
ガディスで200万レンジ、ザーボンで170万レンジゲットだぜ!
あれ、最近真面目展開多くね?
そういやあれだな、ボケ担当がいないんだ。
これはスズメ以上の最優先課題なのかしら!?
って思ってた時期が俺にもありました。
アークに呼ばれてアジトに戻ってみたらもう……。
「レウスの旦那ぁ…………見てくれよココ」
「あははははっ、見事にハゲちゃってるねっ」
「何してたんですか……」
「狙われてる立場なのに、周辺で大声をよく出すからねっ」
「つまり、その度にダルマにされたのか」
「レウス、そいつうるさいのだ!」
「お前学習しろよ……」
「癖ってのはそうそう抜けねぇもんだろ!?」
「ほれまただ」
「ぬぅ……」
「マイガーはジージ様の言う事も聞きませんでしたからね」
「どうやって長になったんだよ……」
「へっへっへっへ、そりゃ勿論……腕っ節よぉ!!!」
ズバッ!
「ってええええっ!?」
「五月蠅いよっ」
「すまぬレウス、マイガーが迷惑をかける」
「ポチが謝る事じゃないだろう」
「いいえ、我らはゲブラーナの代表。
その同志が迷惑をかけたのであれば、同志である我らが謝罪するのは道理でございます」
この2人はしっかりしてんだよなぁ……。
「ケント君っ、舌でも抜いちゃうっ?」
ストレンジワールドの閻魔様かお前は。
なんだその「1本いっとくぅ?」みたいな感覚は。
「それは流石に酷なので……」
「しかしレウス殿、これは問題でござるぞ?」
「だってさ、マイガー?」
「……気をつけてるつもりだぜ」
「んじゃ、あと3回の猶予をやる」
「3回?」
「あと3回大声出したらゲブラーナに強制送還だ」
「ま、まじかよ……」
「そのボリュームなら問題ないぞ」
「……ぅす」
「ケント君は優しいねぇっ」
「癖は中々抜けないですからね。
3回と甘くはしてますが、それを超えたら本当に帰ってもらいますから、そういった意味では厳しいのかもしれません」
「あはははっ、そうだねっ」
「レウス、アークが待ってるのだ!」
「うーい」
因みにハティーはちゃんと考えて喋ってるのだ!
ほい、アークルームです。
「アークどうしたよ?」
「おぉ師匠、お待ちしておりましたっ」
「……あぁ、親書が出来たのか」
「はい、お持ちになりますか?」
「持ってると「お前これはなんだ!?」っていうフラグが立つんだ」
「は、はぁ……」
「渡す時に取りに来るから…………いや、時期が来たらここで渡すのがいいか」
「ここで、でありますかっ!?」
「会談ってカタチは面白いかもしれん」
「しかし、ここまで来ますかね?」
「まぁだから「時期が来たら」だよ」
「了解しましたっ!」
■ドン
■剣士レベル:117
■残額:2201万7100レンジ
ところで、神者ギルド編はまだですか?




