少女「なんだろうこれ」
「ねえねえおねーちゃん」
汚れているのだろうか、くすんだ青髪をなびかせながら、6歳位の少女は目の前の姉に向かって言った。
この青髪の少女の容姿は酷い有馬様であり、汚いと言う言葉に限るであろう、それどころか、顔に腫瘍が有るのだろうか、こぶの様なものまで出来ていた、正直可愛いと言える容姿ではない。
「どうしたの?グワイでも悪いの?」
そしてその青髪の少女の訴えにこたえる人物は、これまた現代日本においてはまだ若いとも言える12歳位の少女であった、容姿の特徴としては黒髪黒目で、何処か日本人の雰囲気が出ている、ちなみに彼女の服装もまさしく酷いありまさまである。
「…下着、破れちゃった」
青髪の少女が、ボロ切れの様な薄汚れた下着…恐らくパンツであろう物体を、目の前の黒髪の少女に見せつけた。
「ああ…破れちゃったのね」
黒髪の少女がため息をつけながらボロボロのパンツを受け取る。
「どうしよう…おねえーちゃん」
少女が鳴き出しそうな顔で黒髪の少女に言った。
「うん…もうこれ直し様がないわ…しょうがない、明日買ってくるわ」
めのまえの少女の頭をなでながら、黒髪の少女は言った。
「え?でもそんなお金あるの?」
「大丈夫…心配しないで」
黒髪の少女はちょっとばかり不意目を感じたのであろうか、言葉が一瞬つまったが、突っ切るように言った。
「…ごめんねおねえちゃん」
少女は謝ることしかできず、そう言った。
「大丈夫…大丈夫」
黒髪の少女は、薄汚れた顔で笑顔を絶やさず、目の前の青髪の少女の頭をなで続けた。
ドンッ
痛い!!くっそ、捨てるんならもうちょっと綺麗に捨てろよ、少しは物の気持ちを考えろこの人権侵害野郎…いや器物損壊野郎め、あぁ自慢の布ちが汚れちまったじゃないか!はぁ…だれか洗ってくんねーかな…まあとりあえず、捨てられるだけで燃やされはしないのか、よかったよかった、パンツになってまで燃やされて灰になって死ぬのはジョークにすらならんからな。
…とりあえず今後をどうするか、おれパンツだから動ける生き物の手を借りなくちゃ動くことすらできないんだよな…改めて思うけどさ…まったく、よくあるファンタジー人外転生が羨ましく思えるぜ、自分で歩けるんだからな!!ああっ、あの剣の相棒のように喋る相手が居ないからつまんねーや、会話してーよホント。
…ていうか誰か来てお願い!いまなら総力を持って支援するよ、いやホント!
「…」
なんだかお尻がすーすーするなと、少女はボロボロなズボンを摩りながらそう思った、なにか被せたい気分にさせられる。
「…どこかにパンツ落ちてないかな」
少女は遂に我慢できなくなったのだろうか、いままで少女が居た家(といってもバラックのような家だが)を出て、まるで虫でも探すかのように地面に目を凝らしながら歩いてゆく。
「…」
だが見渡すかぎり地面には汚い汚れた水たまりや、捨てられバラバラにされた器具しかなかったのであった。
しかし、それでも少女は探すことにした、自らの姉に迷惑をかけない様にするため。
もう夜か…早いね一日は、別に楽しくもなんともないのに早く感じたな…パンツだからか?まあいっか、どうでもいいけどなんで時間って言うのは小学生の時と比べて遅く感じるのはなんでだろうね、永遠の謎って奴だなこれは…それにしてもほんま誰かきてくれへんかな、いい加減移動したわ、なんかいも同じ事言うけどさ、はぁ…
お?
誰か近づいてくる?
「…あ」
少女は目の前の、見つけた物を見て、感情面でなにかしら上昇したのだろうか、小さな声で叫んだのであった。
「パンツがある」
そうそこにはピンクのパンツが、なぜかぽつんと置いてあったのであった。
「ちょっとよごれてるかな」
しかしそのパンツは乱暴にすてられたのか、泥にまみれ汚れていた、まさしく汚いパンツである。
「でも…」
我慢しなくちゃ、少女はそう思った。
おっ?おお?
なにやらようやく人が現れたと思ったら、女の人じゃないですか、しかも美しょ…
…うん…できもの有り過ぎて美少女とは言えないな…どちらかと言うとブス…残念だ…はぁ
ん?なんなお前、俺になんか様があるのか?はっ!もしかして俺を食べようと!いや俺パンツだぜ、肉の味どころか布の味しかしないぜ、ってそんな事この女の子がするわけねーよバーか!!
…ひとり乗り突っ込みタノシーナー
ん?なんかこの女の子俺に手を伸ばしてきて…
まさか…いやまさかな…
「うん…ちょっと大きいかも」
もうちょっと小さければピッタリ履けるんだけど、惜しいな…でも贅沢なんてしてられない。お姉ちゃんの為にも頑張らなくちゃ
「うんしょ」
もっていた紐を使ってと、よし…
「これでできた」
私が前もってもっている紐でなんとか結べたっと、ちょっと気になっちゃうけど前よりまし、おねーちゃんが帰ってきたらパンツ見つけたって言おう、そうすればいつもどおりになる…家に戻ろう
くっ…く…
ふはははははははははははははは
もう一度言う
ふはははははははははははははは
本当パンツって言う生き物?はどう言う神経してるんだろか、思わず笑ってしまう、もっとも笑った所でだれも反応しないが、相棒が恋しくなる。
どうやらこのパンツという生き物?は自分の願望がかなうと笑ってしまうらしい、新発見だな、まあとりあえず…
人生…いやパンツ生か?パンツ生1年半…
じじいによって無理やり転生させられ、ゴリラに履かれるという屈辱を生き、そしてここが異世界だと言う事を身にもってしらされ…まさしくサバイバルな感じにゴリラと一緒の生活し、挙句の果てには魔術師の女に売り飛ばされ、そんでもって受け取った商人にまで売り飛ばされ、何週間も格安で売られ、ようやく喋れる友にあったのにむりやり別れさせられ、そんでもって投げ捨てられるという現代日本ではありえない人生…いやパンツ生を送ってきた。
だがそんな俺にも一つの夢が有った。
そう…
美少女に履かれたい。
おそらく性欲のある男なら一度は思った事があるであろう妄想である。
なぜかって?それはな、履かれた場合毎日美少女のアレやらコレやらに好き放題触れれるからである。
しかし此処で一つ問題点が有った、そう自分たちは人間なのである、人間であるかぎり、美少女に履かれる事なんて永遠に無いのである!!この大いなる問題はいままで美少女に履かれたいと思う男子諸君に置いて、これはさながら東西を分断するベルリンの壁のような存在であった。
だが、今の俺にはそれが出来る、なぜなら…今の俺はパンツだからだ!!
パンツによるパンツの為のパンツだからこそ実現できる行為なのである。
しかし…いままでの出来事は宝の持ち腐れもいいところであった…
なぜならいままではゴリラぐらいにしか履かれてこなかったである。
しかし、俺は今日ついに人間にはかれる事になった。
しかも履かれる事になったのは…なな…なんとおんにゃの子なのである。
そのおんにゃの子は可愛らしい手で俺を掴み、スルスルっと俺を下半身に履いたのである。
なにを言いたいのかって?それはな…そう!俺の感覚神経っぽい所は、おんにゃの子のアレやらコレやらが現在進行形で触れているという事知らせてくれるのである。うん…素晴らしい感触だ。
しかし!
一つだけ問題が存在した。そう!残念ながらこの少女は美が付くほどの少女ではないのである、女であっても美は付いていないのである。むしろブスの部類に入るであろう。
顔に出来たできものといい、ぼさぼさの髪と言い、何日も風呂に入っていない様な汚れた肌いい…汚いにもほどが有る
しかし俺には…
俺にはこれがある…
そう!宿主支援値というものが!!
コイツさえあれば俺はこいつを美少女にできるのである。
そう!あの屈辱も言うべきゴリラに履かれていた時代にため込んだこの宿主支援値を、この少女に振る事が出来れば!あっというまにこの少女を俺好みの超絶美少女に仕立て上げる事ができるのである!!
諸君らに誓おう!!この哀れな少女を自らの強大な力をもって美少女にすると。
そして誓う!この少女をただ美しい少女にするだけではなく、この世界一強き少女にすることを…
さあ!有言実行だ!!まずは容姿にふるぜ!まずはこの少女の肌の美しさに関する値に。
肌の美しさ 13
ふむ…このくらいの年の少女の肌の美しさの値を見るのは初めてだから、高いのだろうか低いのか全く分からんな…しかし少女平均より低かろう、なにせこの何日も風呂に入っていない様な肌、さらに詳しく付けくわえるのなら風呂付きの日本人を愚弄するかのような汚い肌…これで平均より高かった方が可笑しい。
しかしここで俺参上!一気に500くらい振ってやるぜええええええええええ!!
警告
ん?
この宿主の肌の値に、それほどの膨大な値を受けとることは危険です、この少女の力はその膨大な値を受け入れるほどの力を持ち合わせてはいません。
むりやり振った場合、この宿主の命の安全を保障することはできません。
それでも振りますか?
Yes/No
…
感想もらえたらうれしいです。
サブタイトルがおかしかったので直しました。