三人の偉人
帝国には、三人の偉人がいる。
一人は、悪名が轟きすぎてしまった血の皇女マリィである。マリィは、妖精憑きの力を使い、帝国を滅ぼすほど堕落した王族を殺し、貴族を粛清し、教会を浄化した。そのお陰で、聖域は浄化されたが、マリィは皇女でありながら、親殺しという大罪を犯すこととなってしまった。そのためか、王国の王太子妃となったにもかかわらず、皮肉にも、毒殺された。
一人は、大魔法使いアラリーラである。アラリーラは、科学で戦争をする公国の聖域を支配し、公国の科学を大陸から追い出した。そのお陰で、帝国では、永遠に公国との戦争がなくなった。
最後の一人は、大賢者アラン。最後の賢者とも呼ばれている。アランは、帝国が再び悪政で滅びそうになった時、親殺しをさせないため、皇帝と皇妃を手に掛け、正しい心をもつ皇女を女帝にする手助けをした。皇帝殺しとなったため、皇女が女帝となる姿を見ることなく、出奔してしまった。帝国の平和をこよなく願い、皇族と聖域の在り方を解明し、魔法使いに伝えてから後、消息が不明である。
アランは当初、筆頭魔法使いと記録されていたが、後に、賢者となり、今は、偉業から、大賢者と呼ばれている。




