突発的にAnother Storyですww その二
月一ww
雄二が元いた21世紀の地球があのまま存在していたらどうなっていたのか?
【アカシックレコード】に問い合わせれば容易に知り得たのだが、どーしても実態をこの目で見たくなったのであった。
何の脈絡もなくそう思い立った雄二は今自分がタイムリープして来て存在している70年代後半の地球の裏次元に創造してしまった。
そこで垣間見たのは?
確かに雄二が居た頃からその兆しはあったのだが.......
普遍的善への意識の希薄化。
独善的な価値観を前面にゴリ押しさせた大国の帝国主義思想の復活であった。
特にC国、ロ○ア、北○鮮・・・・これらは共産主義国家=人民は全て平等に生存する だったはずだ。
だが…やってる事は様々な自由を奪う弾圧、上層部だけがぶくぶく太っている強奪強欲。他国への侵略行為。
もはやそこには彼らが理想とするマルクス・レーニン主義は存在しない。
第二次世界大戦時の日本やド○ツと何ら変わらない帝国主義国家だ。
日本の同盟国であり、後ろ盾であったはずのアメ○カもトチ狂った大統領のせいで腐り始めてきた。
総じて米○ファーストな国粋主義・・・自国が生き残るためなら他国を潰しても構わない。
東南ア○ア、ア○ブ諸国も相変わらず政情不安定できな臭い。
このままでは再び世界大戦が勃発する可能性が極めて高い。
自分で勝手に再現したのだから消去すればいいのに雄二はこの世界にも干渉する。
{まったくもって悪い癖である(怒)}
まず雄二が行なったのはスカウティングつまり実際に動いてくれる人材の発掘である。
つまりは現地調達。
あくまでも雄二自身は別次元の地球に身を置いて【クレヤボヤンス】を用いて覗き見する傍観者?としての立ち場を崩すつもりは無いらしい。
そして雄二が自分の代わりに暴れてもらおうと見つけた人物は??
そこはC国浙江省のとある地方都市。
この街も当局の近代化政策により目覚ましい発展を遂げていた。
同時に情報統制及び洗脳に近い思想教育が徹底されていた。
特に反日意識を植え付けさせる事に躍起になっていた。
日本からのODAによりここまでの近代化が進められたと言うのにだ。
そんな中、件の人物は今まさに当局の手によって殺されようとしていた。
全く身に覚えのないスパイ容疑で。
ただ.....やみくもに強硬な対日政策を行なう姿勢をやんわりと疑問視して周囲に漏らしただけである。
即刻身柄を拘束され、有無を言わさず『国家反逆罪』で死刑判決が下った。
時間を置かず数日後の今日、執行されるのだ。
しかも多く集められた周辺住民の面前での公開処刑。
見せしめとして既に肉親や家族、親しい者も射殺されている。
余りにも理不尽で耐えがたい仕打ちである。
だが彼にはその残酷すぎる運命に抗う術は何も無い。
ただひとつ・・・アイマスクで塞がれた目には己の人生を呪い、祖国への怨念、家族を失った悲しみといった暗く複雑な感情が強く渦巻いていた。
刹那 乾いた銃声が鳴り響いた。
するとここで突如、銃弾の標的になっていた男が括りつけられている磔刑台を中心に半径15mで大爆発が生じた。
凄まじい爆音と共に濛々と吹き荒れる黒煙
周辺に居たであろう当局関連の幾人かがこの爆発に巻き込まれ犠牲になった模様。
幾ばくか時間が経ち漸く粉塵が収まり、視界が回復する。
そこに居合わせた全ての者が磔刑台があったであろう場所に注目し驚愕する。
何故ならその場所にあるはずの磔刑台は跡形もなく消え失せ、直径20m程のクレーターができていたのだ。
「っ!!!・・・・いったい何が起きたのだっ?!!!」
と、一様に呆然と困惑するばかり。
更に数分経過して役人が恐る恐るクレーターに近づき覗き込む。
しかしぽっかり空いた穴周辺、クレーター内には砂利があるだけで対象の肉片や残骸らしい物は一切見つからなかった。
所変わって───
そこは真っ白い何も無い空間。否 何も無い訳ではない。
人影らしきものがひとつだけふわふわ浮遊している。
やがてそれは微かにピクリ。
「ぅぅぅ..............んん・・・・・・っ!?・・・・んーっ!?」
先程まで視界はアイマスクで遮られ、手足は磔にされ拘束されていたはずだ。
目の前には白い世界が広がり、拘束も解かれている。
それどころか身体がどういう訳だか浮いている。
意識が徐々に戻っていくが、現在の状況が呑み込めず困惑するばかり。
((確か 自分は親兄弟や恋人が目の前で国家の理不尽な断罪により処刑され、自身も凶弾に召されたはずだ。))
横たわってはいるが、身体は自由に動く。
((こんな何も無い場所に居るって事はやっぱり俺は・・・・・))
男は今の自分が置かれている状況からやはり殺されてしまい、あの世に来た事を悟り、様々な想いが渦巻いて嗚咽を漏らす。
すると.....どこからともなく、
«あなたは死んでません»
という声が響き渡る。その言葉は当然、男に理解できる言語 即ちC国語。
「っ!!!」
同時に仰向けになっているこの男の頭上に閃光が走り、やがてそれは収縮して何かの形になっていく。
「・・・・ぎょ、玉龍?!!」
そこに顕現したのは一頭の白馬。
男が幼い頃、絵本で見た『西遊記』に出て来る玉龍そのものだった。しかもミニサイズ。
その小さな白馬がフワフワ浮かんでいるのだから「驚くなっ!」と言われても無理だろう。
呆然と見つめている男を差し置いて白馬は言葉を続ける。
«チェンさん・・・大変でしたね。。。お辛かったでしょう。。。»
名乗ってもいないのに突然名前を呼ばれた男=ウェイ・チェンはもはや返す言葉さえ出てこない。
«チェンさんの事は以前より見てきたので解ってます。・・・・全てを奪われ踏み躙られた深い悲しみや恨み・怒りは計り知れないでしょう»
「・・・・・・・・・・」
そう言われたチェンは黙ったまま瞑目する。
無言ではあるものの、当局に対する憤怒の炎は全身から洩れ溢れていた。
«どうです?チェンさん・・・・その恨み、晴らしませんか?このままやられっ放しじゃ悔し過ぎませんか?»
「・・・・・・・・・」
それは正に悪魔の囁きの様にチェンの心をざわつかせる。
((当たり前だっ!大切な家族や恋人・・・全てを奪われたんだっ!出来る事なら奴らを八つ裂きにしたいさっ!!))
口には出さないが激しい憤りと無念さで思わず拳を握り小さき白馬を睨みつける。
だが同時に・・・・
((・・・・奴らをぶっ殺したいけど・・・・殺したところで家族が・・・メイレイが帰ってくる訳ではないだろうがぁ。。。。))
虚しさと諦念の想いが心の中に大きくのしかかってくる。
すると白馬はまたもチェンの心の中をさも見透かすように、
«ああ それも大丈夫ですよ♪チェンさんの大切な方達はちゃんと蘇生してココとは異なった世界で安心安全に暮らして頂く予定です^^»
「っ!!!・・・・・・・・・」
更に突然大きな液晶モニターが現れ、何かが映し出された。
そこには先程、自分の目の前で射殺された筈の両親や兄弟、そして恋人のメイレイの笑顔がっ!
「っ!!!!!・・・・・・・メ…イ…レ…イ・・・・・」
更に更に彼女=メイレイにはこちらの姿が見えてる様に、
「チェンさん♡私達は神様のお陰でこうして蘇る事ができたの♪そして別の世界で幸せに暮らせるそうなのっ!!だからチェンさんもそちらで苦しんでいる民衆を救ってあげて?本懐を遂げたら貴方もこちらで一緒に暮しましょう♡♡♡お義父さんお義母さんと待ってるわ☆彡」
一瞬AIかとも感じたチェンだが直ぐにそれを否定した。
何故ならその表情、動きが今まで何度も見てきたありのままの愛しい人のそれそのものだったから。
((ああ・・・・メイレイ♡♡♡よかった!本当によかった!!(涙腺崩壊)))
自分の家族そして最愛の人が微笑んでいるのを垣間見て、まんまと反攻の意志を固めるチェン。
余りに早い決断ではあるが、別に【マインド・コントロール】なるものが働いたわけでは・・・・・
多少はあるかも知れないが。。
((・・・・とはいえ、俺一人で何ができる?))
率直に現実に立ち還って思案する。
が....再び彼の心を読んだ言葉が返ってくる。
«もちろんチェンさんにはそれ相応の力を授けますし、頼りになる仲間も用意します。加えてサポートもちゃんとしますよ^^»
言い終えた途端、モニターは消え失せて代わりにいくつかの人影らしきものが徐々にはっきり浮かび上がって来た。
「・・・・・女武神?!」
現実でもおかしくなってきたなぁwwC国




