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魔都・ティベリア領①




ルンビニから一歩出る…


ふわっと暖かな風が吹き、空気は澄み目の前は光に溢れる



「………」



アーサーは立ち止まって……


振り返ってルンビニの門を見つめた


見上げる黒い門は…冷たく感じた


「当たり前じゃないのに」


あの冷たい世界は幻のように…、門の外の暖かさに胸がぎゅっと締め付けられる。



「優しいのね、アーサー」



そんな事を言う人はいなかったわ、そう微笑んでオイフェが上空へと飛び上がる。



「違うよ…」



力無き自分が悔しいんだ。

その言葉は…、ぐっと堪えた。


それでも、あの日…逃げないと決めたから…



「戦闘準備をしておいて」



上空から戻ったオイフェ。


「こちらも進む事を考慮したら、距離は5~6時間くらいね」


「……距離、5~6時間?」


「軍隊用語です。恐らく、200キロ先くらいでしょう」



200キロ先を目視したのも凄い。



「武装したモンスターの200程の軍団。混沌化」


「出所は、やはり…?」


「…………ええ。ティベリアの、王城門からよ」



王城から、混沌化個体のモンスターの軍団が出る


やはり、テスカトリポカは裏の世界と繋がりがあった



「アーサー。貴方はきっと却下するでしょうけど、一つだけ」


「……?」


「貴方はもう、戦う必要はないの」


アーサーの力を信じていない訳ではない、しかしその言葉の意味は…重たいものだった。


「……アーサー、ヘラクレス、そして私。3国家がテスカトリポカの悪事を確認した。もう、世界機構(ギルド)へ報告するだけで良い」


ギルドから各国へ通達され、軍が編成され、今まで動く事の出来なかった守護者達が動き、、そしてそう時間はかからずテスカトリポカは討伐される。


「でももし、私たちが失敗したら、そのチャンスはなくなる」


背後から風が吹き抜ける。


「テスカトリポカが国軍を集めれば、2万は超える」


しかも、混沌化した魔物の軍勢までいる。


「こっちはたったの5人か」


ヘラクレスが笑う。そして、アーサーへ視線を流した。



━━どうする?━━



「アーサー、忘れないで。一人で何もかも、背負う必要はないのよ…」


「……」


決断が、、決意が揺れる


死への恐怖からではない。

失敗した時、失うものの大きさが、ようやく肩にのしかかったからだ。


「……待って下さい」


ネメアが地面に耳をつける。


「?」


「こっちに向かってない…」


その言葉にオイフェが再び上空へと飛び上がり、急降下。


「アーサー、貴方運が良いのね?王城は空よ。平野でオーディンとやりあってるんだわ」


先ほどの魔物の軍勢は恐らくオーディン軍を襲撃するための援軍部隊。


「…………行くも行かぬも…、最初で最後のチャンスみたいね」


「王城へ、乗り込もう」






王城までは街道から一本道。

マツカゼに乗り込み走り出してしばらく。


「……止まった?」


「魔物だ」


街道はあちこちに魔物が徘徊し、、よくよく見れば人や亜人の骨らしきものが道に散乱していた。



「………」



あまりの惨状にアーサーは言葉を出せず、ただ聖剣をぎゅっと握りしめる。


「全く。ここの守護者は()()()()()()手が回らないようだ。他国の訪問者が掃除してやるかね」


そのヘラクレスの言葉に、、オイフェがクスッと笑った。


「仕方ないわね。あとで請求してやるわ」


「ギルドに申請したら、報酬が凄そうですね」


「……ああ、やろう」


マツカゼから降り、全員が武器を手に。


「よし、手当たり次第進みながら片付けるぞ」


その言葉と同時に全員が走り出し、目の前の魔物へと飛び掛かる。


最初の一体の断末魔を皮切りに…一気にアーサー達へ視線が。


「王城までは200キロくらい……」


錆びれた、いや、朽ちたような看板に書かれた【ここから王城へ200キロ】をチラッと見る。


「びっしりいたら最悪ですね」


はぁ、とトゥルムが数体のオークをアイスランスで倒して、道に溢れる多種多様のモンスターへ視線をうつす。


「……いえ、既に最悪な状況でしたね」


「ま、準備運動にはなるだろ」


直後。道の奥でなにかが吠えた。


ネメアが一気に獣化し、身構える。


じゃらじゃらと鎖を引き摺る音が街道脇から聞こえる。


巨大な影が「グルル」と唸り声を漏らし、、そして6の目が全員を見つめた。



「……ケルベロスまでいるのか」



「L級指定モンスター……」


「あの密猟団(カス)にモンスターを提供していた事もわかって良かったわ。賠償金も追加ね」


「ケルベロスだろうがなんだろうが…、どかないなら、倒すまでだ」


アーサーの聖剣が、、光に包まれた。



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