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王からの試練・後半




「アイツ!レア!レア!」


「……レア!ボス!ヨロコブ!」


そう言って襲って来たオークだったが……、今、欲しかった情報は手に入った。


ギルリーから受け取った、新たな相棒(つるぎ)をゆっくりと引き抜く。


「そう、あとはボスに聞くとするよ」


剣を横凪に払うと、光の斬撃がオークを一閃、弾き飛ばした。


あっ、荷馬車……と思ったが…。


「王都までは残り1日の距離だ。安心して行くと良い」


まぁそりゃ相手が悪いよね、と。

既に物資を届ける馬車を見送る三人の姿が。



「検問所の子供が、居なくなってて」


そうだろうな、と呟くヘラクレス。


「……強盗団は恐らく、今のオーク集団だ」


まだいるのか、もう居ないのかは調べなきゃならんが…と、歩きだそうとした、その瞬間。


「そして、恐らく……密猟団と繋がっている」


そういったネメア。

全員の視線がネメアへ向いた。


「違和感は、最初の検問所での会話ですね」


“わぁ、すっごくおっきい人だね!ニンゲンでこんな大きな人、はじめてみた!おねーちゃん、一番大きいコート出して!”


「人と言っていたのに、その中で一度だけ“ニンゲン”と言いました」


アーサーとヘラクレスには何の事かピンと来なかったが、トゥルムは“あっ”と呟いた。


「……亜人は、亜人の中で生活している子供なら尚更ですが、ニンゲンという言葉は絶対に使いません」


亜人にとって人は“人・人類”という認識あるが、人間という種族という認識はない。

しかも、この国には“大人の亜人が全くいない”状態で、「人間」という言葉が自然と出るのも不自然。


「人間と生活していない限り、絶対に」


「つまり……強盗団のバックに密猟団がいて、検問所にいた子供は、密猟団に何かしら指示をされて行動していた……って事?」


ネメアがうなずいて、アーサーはクー・フーリンの言葉を思い出す。


「“西の強盗団の壊滅”って、そういう事か…」


西側は見渡す限りの銀世界


そして、その先に見える平野は岩や隆起した土壁だらけだ。


恐らくはその辺りが“アキュラ平野”だろう。


「どうりで、言い方がざっくりしていた訳だ」


空間にスポットを作り出して周囲にカモフラージュをするような組織。


「……クー・フーリンが城をあけて、、一人で対処するのは、まぁ無理だわな」


こういう時のギルドだが…。

この国にそんな大規模の討伐依頼を出せる財力はない。


「……うん。俄然、やる気出たよ」


ぎゅっと剣を握りしめるアーサー。


剣はアーサーの気持ちに応えるように…少しだけ光った。





さて、俄然やる気が出たまでは良かったが……


「どうやって調べたら…」


振り返ればそこには広大な大地。


匂いを辿ろうにもスポットに隠れていたので足跡らしきものも新たな積雪で消えていて。


「……まず、子供が消えオークに変わった謎を解くか」


ヘラクレスがそう言うと、一旦検問所の中へ。


「ダメだ……、オークの匂いが混じってよくわかんない」


オークの体臭は、正直20キロ先からもわかるレベルの強烈な匂いがする。

そんなのが数体、そこまで広くもない検問所に密集していたのだ。


「亜人の匂いはそりゃ消えるか……」


「……静かに」


その時…、ネメアの耳が…微かな足音を拾う。


「………」


そのまま外へと出て、その姿は巨大な金色の獅子へ。


「……」


顔を地面へ。耳を地面スレスレまで近付け……。


前足で何度か地面を叩く。そして……再び検問所へ視線が。


「アーサー、検問所のどこかに隠し通路は?」


「……!!」


慌てて足元をコンコンとノック。


そして、、大きな反響音。


つまり、下に、空洞がある。


「どれだ……」


そして、、ある場所を押した瞬間。


カコッと音と共に板が外れる。


足元の板が全てくるっと回転した。



「なるほど。こんな仕掛け、ニンゲンにしか作れんわな」



薄暗い通路の先から、怪しい音と冷たい風が吹き抜けた。




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