あたらしいまほうです。①
少し遅れました。ごめんなさい
(《地魔法 グロウ》 を 修得 しますか? yes or no)
女王に連れてこられて早数日、最近の日課になった服作りをしていたら、急にポーンと音が鳴り、先程の声が聞こえてきました。
え?なんで?どうして?
僕はいつものように葉を縫い、糸でレースの装飾を付け、お花や別の葉で作った襟やら袖やらを付けていただけですよ?
え?なんでですか?なんで《地魔法》?《裁縫》や《装飾》(最近出ました。level23でした。)のlevel上がると出てくるんですか?
訳が解りませんが、覚えられるのなら覚えましょう。と、いうことでyesを選択します。
(《地魔法 グロウ》level 1 修得 しました。)
ポーンと音が鳴り、修得成功です。
さて、どのような魔法でしょうか?《グロウ》、確か英語でgrowthは成長だった筈です。《地魔法》ということは、地面に関係あるものですよね。よし!葉やお花で試してみましょう。
早速僕は近くに有った一輪のお花(あの豚肉バーガーの花でした。)、あれの茎を足元に差し、呪文を唱えます。
(イメージは数輪に殖えたお花達、《グロウ》)
イメージし、お花に触れます。
次の瞬間
「ひぇっ?!?」
体から力が根こそぎ奪われ、立つ事も儘ならなくなり地面に突っ伏します。
お花は殖え、輝くような蒼になった花は小さい宝石のようでした。
実験は成功ですが、こんなに疲れる魔法なんですか!!こんなんじゃ使い物になりません!!
ポポポポポポーン
(《地魔法 グロウ》の level が16 に 上がりました)
そう思っていたら、再び天の声。
え、上がりすぎではないですか?そんなにお花殖やすのって難しかったんですか?
そんな事を考えていたら、今度はゴゴゴゴゴと物凄い地響きが響きました。
ゴゴゴゴゴォ……………グラグラグラグラグラグラグラグラ
地響きの後、地が大きく揺れます。
ああ、アレですね。地震ですね…。
(いったい、いったい今日は何がおこっているんですかー!?)
大きく揺れる地面に這いつくばり、地震が止むのを待ちます。
リンちゃん、リンちゃん!助けてー!!
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数分後
「や、やっと止みました…。」
漸く揺れが止まり、人心地つきます。怖かった………。リンちゃん、大丈夫だったかな?
そう思っていると、バタバタバタバタと翅音が聞こえてきました。見張りの子達ですかね?地震でもご苦労様です。
しかし、入って来たのは
「ニコ、貴様、何をした…?」
聞いたことの無い、冷たい声。無機質な眼で僕を見る女王でした。
「え、何を?僕は何m「とぼけるでない!!」ヒッ!?」
女王に怒号に、息が引っ込ます。
「先程、貴様の魔力を感じた。言い逃れ出来ると思うたか!!さあ言え、今すぐ言うのじゃ!!」
「え、いやあの、え、え?」
バタバタと翅を羽ばたかせ僕に近づく女王。
その顔には怒り、息苦しい程の怒気。
なんで?なんでそんなに怒ってるのですか?それに“感じた”?そういえば、初めて会った時もそんな事言ってたような……。
「ふん!さしずめ、“主の樹の葉”の魔力により《地魔法》を覚え、力任せに使ったのじゃろ!!このような事をしでかしよって…!貴様が、これ程の力を持っていたとは…!」
忌々しそうに吐き捨てる女王。
そうか、《地魔法》は“主の樹”様が原因だったのですね…。確かに最近毎日いっぱい使ってましたね…。
「……貴様。無視するでないわ!!」
バシッ
「へぶっ!」
呆けた僕に苛ついたのか、僕を殴り、蹴り、ひたすら暴力を奮います…。
「や、やめて、やめて…。」
いたい。いたいいたいいたいいたいいたいいたいっ!
やめて、なぐらないで!いたい、いたいですー!
「はぁ、はぁ、はぁ……。ふん!いいか、妙な事をするでない!!貴様は妾の命のみ聞いていればいいのじゃ!!」
一通り殴り終えた女王はそのまま去って行きました…。
なんで…なんでこんな事に…?
混乱する頭の中、僕の意識は暗く沈んでいきました………。
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~視点 クイーンバタフライ~
「ふん!気を失うたか…。」
ニコの奴を痛め付け、妾が虚を去って暫く。奴の魔力が小さくなるのを感じた。
正直、妾は奴を、ニコと言うあのスパイダーを舐めておった。
“服が作れる”ただその一点のみを気に入り、妾は奴を手に入れた。魔力が多い事も、知性がある事も気に入るには充分の要素だった。
だが、今はそんな事どうでもよかった。
「ふん。まさか、ここまで恐ろしい力を持っておったとは…!!」
樹から出て、主の樹を見る。
そして、妾の目に映ったのは“ストの花に覆われ、数m以上成長した主の樹”じゃった。
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