ほごです
今回気持ち少し長めです。
今後もこの量を目指したい…
その後、クリ芋さんを食べ終わるとそのままナニカさんは電池が切れたようにバタンと倒れてしまいました。
よく見ると赤いナニカさんは腰布一枚のゴブリンさんで、所々傷があったり痩せ細って肋骨が浮き出るくらいガリガリでした。
(え、ええ~?)
人間(今は蜘蛛だけど)、びっくりを通り越すと呆れるのですね…。まあ、僕は少しお腹が減った程度だったので別に怒ってはいません。ご飯はお腹がペコペコな人が優先です。けど、食べ終わったらそのまま寝るって……僕以外だったら食べられちゃいますよ?蛯で鯛を釣っちゃたようなもんですもん。
なんだか可哀想なので、家に連れていくことにしました。情けは人のためならずって言いますし、ここまでガリガリな人を見つけて放っとけるなんて出来ませんしね。
◆◆◆◆
~数時間後~
(ふ~。やっと家に着きました。)
なんとか家に着きました。途中、なんだか雲行きが怪しくなってきたので焦りました。この身体だと雨粒がけっこう痛いんです。因みに、赤ゴブ君(勝手に命名させて頂きました)はびっくりする程軽かったです。いったいどれくらい食べてなかったのでしょうか?彼は蜘蛛の五~六匹分くらい大きかったのですが、蜘蛛が背負っても早足出来るくらい赤ゴブ君は軽かったです。
さて、このあとどうしましょうか?看病される事には慣れてますけど、看病するのは初めてです(応急処置は除きます)。取りあえず、ご飯は熟成中のクリ芋さんが何匹かありますから大丈夫ですね。お水は近くの川がありますし……あ、コップ!飲むのにコップ要るじゃないですか!!
僕は慌てて外にコップ用の葉っぱを探しいきました。見つけたら即座に糸を使って即席のコップを作り、川でお水を汲んでから家に戻ります。
家に戻り中に入ると、
「ゴブーーーーーー!!」
目を覚また赤ゴブ君に襲われました。
「きゅ、キュビーーー(え、エエエエエェ)!?」
入った途端、突進してきた赤ゴブ君を何とか躱します。赤ゴブ君もすぐに身を翻し、再び突進を仕掛けようとジリジリと近づきながら態勢を整えます。
ハッ、マズイです。入り口が塞がれました!逃げ場がありません!!
何とか敵意が無いことを伝えようとしますが、お互いきゅーきゅーゴブゴブとしか話せないので伝わりません。せめてもの抵抗として何回かネバネバ射撃を浴びせますが、「ソレがどうした!」と言わんばかりに腕で防御したり振り払ったりして動きを止めてくれません!!
そして、終に家の行き止まりまで追いやられてしまいます。
「ゴ、ゴブゥ…!」
赤ゴブ君は目をギラギラさせて僕を見ます。間違いなく獲物を見る目です。涎もダラダラ流し、一歩一歩近づいてきます。
こんな事になるなら助けるんじゃなかった。
下がる所ももうないです。ああ、食べられてしまうのでしょうか。僕は糸と甲殻しか無いなので美味しくありませんよ?
赤ゴブ君も勝利を確信したのでしょう。足にグッと力を入れ、
「ゴブーーーーーー!!」
思いっきり跳躍し、
ゴンッ「ゴバッ!?」
天井に頭をぶつけました…。
ひゅ~~。ドサッ。
「ご、ごぶうぅぅ~。(ガクッ)」
「きゅ、きゅび~(え、えぇ~)。」
あまりに意外な結果です……。あー、うん。どうやら横穴の天井、蜘蛛には丁度いいですけどゴブリンには低かったみたいですね…。この子がうっかりさんでよかった。
僕もがくり、と床に倒れます。……気が、抜けました。
とはいえ、このままではいけませんね。
また赤ゴブ君が襲って来ないとは限らない、いえ、確実に襲って来ますでしょうね。今の内に横穴を出ましょう。
横穴を出ようと赤ゴブ君を跨ぎ出口を出たその時、
ゴロッ ゴロゴロゴロッ ザザーーーーー
「きゅ、きゅきゅー(え、えええー)!?」
急にバケツをひっくり返したような雨が降ってきました。慌てて横穴の中に戻り、ワンちゃんみたいにブルブルと水滴を飛ばします。雨が激しすぎて外に出るのは不可能ですね…。
チラッと見ると、今だに気絶中の赤ゴブ君。
襲われたからと言って、彼を食べる気なんてわきません。外にも出られませんし…(強制的に)同居生活ですか……。
僕は天井に巣を張り、ソコを寝床にします。床は赤ゴブ君が居るので危ないですからね。外に出られない以上することがないのでもう寝ちゃいましょう。お休みなさい…
書き終わった後に気づきました…
今回、この子「え」しか言ってない!?
因みに赤ゴブ君は身長110㎝くらいです。




