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視点:ライゴウ(後)

 本日は月終りなので連続投稿

 今後も月終りは連投する予定です。


~連投二話目~

 それからもチビスパイダーを見かけるようになった。


 ある時は“ラビット”や“ウルフ”等に一日中付きまとっていたり(縄張りの見回りで見た)、


 またある時は解毒効果のある“リオの実”(赤い丸い実だ)や草を食べる生き物が嫌う匂いを出す“ビーケの実”(緑色の細く少し丸い実)を食べていたり、


 またまたある時はゴブリンどもを見て興奮したのか、「きゅ~♪きゅきゅ~♪」といいながらリズムよく前脚を上げ下げしながらあっちこっち移動していた。踊りか?


 ハッキリ言って、本当に変なスパイダーだ。


 そもそも、普通のスパイダーは巣を作りそこから動かない。時々此奴のように動き回る奴も居るには居るが、ここまで変な事をするスパイダーなんていない。


(むっ!今度は泣いただと!!ナニがあった!?)


 今日も偶々見回りの最中に奴を見かけた。珍しくボーっとしていたので、何となく見ていたら急に泣き始めた!!

 本当にナニがあったのだ!?ついさっきまでボーっとしていたのに!?ボロボロボロボロと大粒の涙を流す。全く行動が読めん!!


 暫くすると泣き止み、モゾモゾと移動を始めた。行く先には小さいキャタストの群れ。これは我輩でも解る。食事だな。


 我輩も腹が減ったので、一旦場を離れる。今日はラビットでも喰うか…。







 ラビットを5・6匹喰い、またスパイダーの元に来る。

 すると、なんと奴はパラライズリーを喰らっていた!?パラライズリーはこの森でも中々厄介な生物だ。パラライズリーの持つ《雷魔法:パラライズ》と言う魔法、一定のほんの僅な時間だが対象を麻痺させるモノである。本当に僅な時間だがその分効果が非常に高く、指の一本さえ動かせん。コイツ等は獲物を痺れさせている間にその頑丈な顎で目やら顔やらを食い荒らし、皮膚に卵を産み付ける悪質な輩なのである。我輩は同属性の≪雷魔法:ショック≫を持つので耐性があるが、持たないモノは猛者でもない限り相当の覚悟がいるだろう。集団だと格上のウルフやホブゴブリンさえ倒すのだ。間違えても産まれたてのスパイダーが敵うはずがない。どうやって倒したのだろう?気になるな、あのチビスパイダー。


 もちゃもちゃとパラライズリーを喰らうチビスパイダー。喰らい続けていると、パラライズリーの中から小さい黄色の石が出てきた。


(あれは……魔石か?)


 魔石とは、我輩のように魔法を使う生物(通称 魔生物と呼ばれている)が体内に造る石だ。この魔石を体内に取り込むと、その魔石を造った魔生物の魔法を覚える事ができる(パラライズリーだと《パラライズ》。我輩だと《ショック》であるな)。が、この魔石は魔生物が必ずしも持っているモノではなく、我輩はように力の強い者や長くを生きたモノだけが造る事の出来る代物である。

 運がいいな、あのチビ…(もう面倒だからチビでいいな)。


 暫く≪パラライズ≫の魔石を見ていたチビだったが、なぜか魔石を1舐めしたあと慌てて川のある方角に猛ダッシュで行ってしまった。名残惜しいが見回りが終わっていないのでまた今度だな…。


 我輩は翼を広げ、場を後にした。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


(おお!見つけたぞ♪)


 寝床から少し飛んだところでチビを見つけた。何やらパラライズリーを熱心に見ておるな?アヤツ等も意外と美味いからな。気に入ったのか?


(まぁよい。さあ、今日は何をしてくれるのかな?)


 まだ小さき蜘蛛殿よ、今日も我輩を楽しませておくれよ?

隼さん視点終了。

解説役のありがたみがよくわかった回。今後も解説役お願いいたしますお爺ちゃん。


では、また本編に戻りま~す

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