表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
機械仕掛けのドラグーン ~遺伝子操作の最高傑作は、機械の体で復讐する~  作者: 纏笛


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

43/50

第43話 第三章 犬狩りの宴 (5/5)

 バルキリードッグの真の強さはその巧みな連携にある。彼らは視覚を共有しているが、それ以外に動作連携をある程度自分の戦闘AIにプログラミングしていた。それが各々の戦闘思考に影響を及ぼし、普通に攻撃しているつもりでも、自動的に他と連携が取れるようになっている。


 二人がレーザーソードで切り掛かり、避けたところに、残りが待ち構えていたように、銃を放つ。一つ間違えばお互いを攻撃してしまいそうな中で、ドッグ達は流れるように連携して、クロスハイドに攻撃を浴びせ続ける。しかし、デイルは気づいていた。


「まるで読んでるみたいにいなされるな」


 デイルもその連携に加わり、レーザーソードで切り掛かるが、クロスハイドが右腕に装備している小ぶりな黒いシールドに弾かれてしまう。


「手を止めるな! どうせそのうちに落ちる」


ドッグの二人がレーザーソードで突きをした瞬間、クロスハイドはスレスレでそれを交わし、反対に二人のレーザーソードを持つ手を掴んだ。


「終わりだ」


 クロスハイドの掌のランプが赤く光り、二人の動きが完全に停止する。


――あれは触れるとダメらしいな。


 他の二人が銃を打つが、クロスハイドは停止させた二人を盾にしてそれを受けた。


「この野郎!」


  クロスハイドは二人を盾にしたまま前進していくと、ドックを四人まとめて壁に押しやった。


「切れ味を試せるな」


 四人全員が壁に当たり、バウンドしたその一瞬で、クロスハイドは腰の剣を、居合切りの要領で横一閃に切り裂いた。四人の体は綺麗に横に真っ二つになる。


「今だ」


デイルは後方からチャージしたバルカン砲を再度クロスハイドに打ち込んだ。酒場内で爆発が起き、煙が充満する。 


「やったか……」


 しかし、クロスハイドのブラックシールドはバルカン砲をたやすく防いでいた。


「貴様ぁーー」


デイルはレーザーソードを振りかぶった。クロスハイドもそれに答えるように剣をかまえる。

 



 電話のコール音が酒場の中に鳴り響く。それがプツッと途切れて応答モードへと変わる。


「終わったか?」


 ラビドの声が低く響く


「ああ、思ったよりは苦戦した。お前の剣があってよかったよ」


 クロスハイドは、デイルや他のドック達の屍の上に座り、手には彼の首を持っていた。


「そうか。手筈通り、傀儡師を行かせた。あとは任せておけ」


「ああ、処理は任せる。警察はどうだ?」


 ラビドは笑う。


「客が抜けてくれて助かったよ。発覚は明日になるがバルキリー・ドッグに辿り着く頃にはもう戦いは始まっているだろう」


「ありがとう」


 クロスハイドは満足そうだった。一瞬の沈黙の後ラビルはつぶやくように語り掛ける。


「明日だが……。想定よりは手助けできそうだ。期待はしないでほしいが」


「元から一人でやるつもりだった。問題はない」


「すまない。俺はお前を誇りに思うよ……」


 ラビドのらしくない返しにクロスハイドは苦笑した。


「俺は死ぬつもりはない。終わったら抜けるがな」


「風はどれだけ事前に読んでも、結局はその瞬間にならないとわからない。いい追い風が吹くことを祈る」


 そう言って、ラビドはコールを切ると、また暗い海の底に潜った。


 クロスハイドもコールを切る。店内は初めから誰もいないかのように静かだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ