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折に触れて廻る2  作者: 馬場 ヒロシ


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第10章 多重人格

突然現れたエミリ

彼女にまた恋するのか?ヒロシがどうなるのか?

ヒロシはエリカに起きている不思議な事象を知る由もなく、後期試験の準備を始めていた。

暴行事件から1年以上が過ぎて、骨折はほぼ完治した。

これを機にまた居酒屋でのバイトを始めるヒロシだった。兎に角お金が無く、貧困状態から抜けれなかった。

気になっていた“風はるか”からの便りもなく、元の生活にともわれ戻るのであった。

(良かった・・彼女から何もアタックもなくなり、侵入もなくなって安心だ。暫くは鍵を2つ付けたり、ドアのそばに瓶を並べ侵入を阻止していたけど、それももういいな。やっとゆっくり寝れる)

そんなことを考えていた。

12月となり世間ではクリスマスシーズンになった。

この年、1984年はワムのラストクリスマスが大ヒットしていた。この曲は暫くの間だがクリスマスの定番曲であった。1989年の山下達郎のクリスマスイヴがブレークするまでではあるが・・

12月中旬・・ヒロシは佐藤と早めのクリスマスパーティーをしていた。イヴはヒロシはバイトだった。

珍しくシャンパンを買い込み、乾き物にチキンのもも肉をつまみにシャンパンを飲んだ。

「あゝ・・やっぱり女子が居ないと盛り下がるな。男2人は侘しいや・・」

佐藤はヒロシとの2人でのクリスマスパーティーに少々の不満を感じていたが、ヒロシは全く涼しい顔で言うのであった。

「なあ・・佐藤!女子は面倒だよ。男同士がいいよ!だって卑猥な話も盛り上がるだろ!」

佐藤は目を輝かせ「そうだよな・・ここは俺たちの勝手な想像地帯だからなあ!いくぞー!」

佐藤はアイドルの噂話や都市伝説を次々に繰り出したのであった。

「・・えっ?高田みづえって・・おー!高田まいこって、うそー!。ででで?」

ヒロシと佐藤は酔いながら、芸能人のNGワードを連発してた。

「じゃあ!風はるか・・はなぜにファンに塩対応なのか?わかる?ヒロシ?」

「う〜・・分からん!同じ大学だから?」

「えっー分かってないな!“風はるか”は、恋をしてるんだよ!だからファンに冷たいんだよ。や・辞めてください!・・って!こんな感じ?」

「なるほど・・でも芸能界で仲が良さそうな人居るの?」

「ちっ!ちっ!ちっ!分かってないなヒロシは・・。一般人だよ。芸能界以外!隠そうとして、あんまりファンと交流しないんだよ。近くに居たらバレるだろう!例えば・・同じ大学生とか?・・マネージャーとか・・あり得ないけどね。でもね、噂だとその事も意外と・・まさか?って事だって!だから、もしかして俺がその人だったりして!あゝ・・はるか様・・僕の胸で良ければどうぞ!・・こんなところかな?」

佐藤の話を聞きヒロシは呆れるかと本人は思ったが「・・なるほど」

と聞き入っていたのだった。

ヒロシも酔いが回り、自分の言っていることが責任取れる言葉になっていなかった。

「・・じゃあ佐藤!きっと“風はるか”は俺が好きなんだよ!大学であの日に俺が横いいですか?って聞いたら、顔を赤らめていたからな!」

「あゝ・・そう?でも、かなり淫行らしいぞ!コンサートで太もも見せて、ここ見たいの!ってスカート捲ったり、パンチラ見えた?って言ってわざとお尻を出した!って言う噂があるぞ!それに写真撮影で、もっと胸を強調しようって、ブラ無しで撮ったりしたらしいぞ。もう・・淫行女だよ。男を誘ってる・・そうでしかない!」

ヒロシは顔を引き攣らせて、佐藤の話を聞いていたがついに言った。

「・・あのな佐藤!俺の仮想彼女候補を悪く言うなよ!彼女は清楚で、口は悪いけどとっても優しんだ。アイドルだけど、俺たちと変わりない人間だぞ」

佐藤は驚いたが酔っていた為ヒロシに噛みついた。

「おー!それはそれは・・ヒロシ様、あなたが言う彼女候補が“風はるか”なんだ?それは失礼しました。あんなアバズレ・・いえ!・・あのような気品ある方。と言うか、(しも)が軽いアイドル?・・どこがいいんですか?明菜とか由美とかの方が清純で、清らかですよ。・・それに塩対応・・はっきり言って嫌いですよ。少なくとも僕は・・」

佐藤は雑誌に載る噂話を次々に連発した。

ヒロシは「そっか・・みんなに好かれてないんだ・・」そう言い下を向いた。

佐藤はヒロシの肩を叩き「まあまあ・・“風はるか”だけがアイドルじゃないから。追っかけは僕と一緒に明菜で行こう!」そう言うのであった。

ヒロシは梅酒をぐっと飲み干し言うのであった。

「・・だ・だ・ダメ!俺は“風はるか”なんだ!他のアイドルに興味はない。俺は“はるか”だけ・・」

そう言いうなだれた。

(俺は何を言ってるんだ・・風はるかを好きな様な話して!面倒なだけだろうあの女。でも・・気になるんだよね・・恋愛とかじゃなくて・・)

そうヒロシは自分の言動に反省するのであった。

そこに「コンコン・・」

ノックする音がした。

ヒロシは酔っていた為無防備に言った。

「どうぞー。鍵空いてますよ!」と。

急にドアが開き誰かがヒロシの部屋に入ってきた。

佐藤は「誰か呼んでた?」そう言うのであった。

居間のガラス扉が開きいきなり、佐藤の頭に何かが飛んだ。「??・・誰?」カバンが頭にあたった。

ヒロシはただポカーンとしていた。

「ヒロシ君!」

そこに現れたのは、薄いピンク色のコートに薄手のセーターとミニのスカートを履いたエミリであった。

佐藤はあまりの驚きに「えっと・・もしかして君って、アイドルかなんか?かなり可愛いけど?ヒロシのお知り合いとか?」

佐藤が矢継ぎ早に質問する理由は、彼女の全体の容姿というか雰囲気がアイドル的だったからだ。

ヒロシにとっても彼女の制服姿と一度だけ浴衣姿を見たいくらいで、あとはジーンズにTシャツとダウンくらいであったが、現れたエミリはだいぶ大人びた容姿であった。やはりだがこの時代で流行っていた聖子ちゃんカットや、ショートのスカートに丈の短いジャケットを着込み、薄いピンク色のコートを着ていた。

「ヒロシ君!お久しぶり!元気だった!」

佐藤はニンマリと笑いヒロシには言うのであった。

「なんだなんだ!・・ヒロシ・・こんな可愛い彼女が居たんか?さすがに二枚目は違うね!・・で、彼女も同じ大学?」

佐藤は興味深々だった。

ヒロシは急な訪問者にびっくりしていたが、この出会いにきっと何か意味深い理由あると考えていた。

「おお!久しぶりだね!どうした?急に尋ねてくるなんて、よくこの場所が分かったね?今日は特に寒くてここまで大変だったろう!」

エミリは明るく笑みを浮かべ迎えてくれたヒロシに感謝するのであった。

「プチ旅行。お母さんとね。静岡に来るなら、ヒロシ君に会おうって思ってね!市内のホテルに泊まってるから、そこから来たの。意外と近かった・・」

「ここの住所は実家のヒロシ君のお母さんに聞いたわ。でもね・・不審に思われたかも?謝ってね!」

ヒロシはなるほどと思い、汚い自分の部屋に座らせ、パーティーの中に彼女を招いた。

エミリはコートを脱ぎ、2人の輪に入っていった。

化粧をしたエミリは、高校生の時に比べても可愛く感じ、胸を強調する胸元が()いたブラウスを着、グラマラスに見えていた。スカート丈が短く、座ると佐藤の方向から下着が見えるほどだった。

佐藤は小声で「ヒロシ・・彼女が来たから、下ネタはNGだな?まだ経験なさそうだし・・俺もないけどね。卑猥な言葉は避けよう。でも・・急だな」

ヒロシも小声で「いいんだ。さっきのノリでいこう。俺、確かめたい事あるから・・さっきの続きで」

ヒロシはエミリの目的を確認したかった。その為には彼女の本性を確認したかったのである。

「いいの?私もお酒呑んで?」

「ああ、いいよ。何がいい?ビール?それともワイン?それじゃなきゃ、シャンパンもあるよ」

佐藤は手にいろいろと持って言うのであった。

「えーと、じゃワインで!」

ヒロシはグラスにワインを注ぎ、エミリの動向を静かに見ていた。

「おお!結構いける方だね。呑んでから言う事じゃないけど、未成年じゃないよね?」

「それは大丈夫だ佐藤・・彼女は俺の二つ下だから19歳だ。立派な未成年だ」

「おいおい・・参ったな。未成年に酒飲ませちゃったよ。あゝ!もう呑まないでくださいね!」

佐藤は慌てて、ワインの入ったグラスを取り上げた。

「えー!つまらない!少し飲みたいわ!」

「そうだよな?佐藤!取り上げなくていいよ」

佐藤は怪訝な表情であったが、エミリに再度グラスを手渡した。

「君ってどこから来たの?家は遠いの?お母さんはここに来てないの?」

興味津々の佐藤はやたらと質問したが、エミリも嫌がらずに丁寧に受け答えをしていた。

(うー・・。何かあるはずだ。目的が。昔のままの優しい表情に、喋りにも曇りもない)

ヒロシはエミリをしばし観察していたが、ある行動に出るのであった。

「おおッとビールがないな!俺買ってくるわ。ちょっと2人で盛り上がっていて!」

そう言いヒロシが部屋を出ようとしたが、エミリが一緒に行くと言いだした。

「あゝ、すぐそこだからエミリは佐藤と待っていて!超高速で1買って戻ってくるから・・10分くらい待って!」

エミリは仕方がなく、部屋に戻り佐藤と2人で飲むことにした。

ヒロシは近所の酒屋で缶ビールを買込み、暫く店の前のベンチに座った。

(偶然にしては時間といい、クリスマスパーティー中でタイミングが良すぎる。まるで俺がこの次元を上手く歩けていないのが、彼女と寮母さんにバレているように思う。彼女の目的が分からないが、ここに来た訳が絶対にあり、この次元をさらに歪ませるかもしれない)

約束通り10分程度でヒロシは部屋に戻った。

「お待たせ!遅くなってごめん」

部屋に入るとエミリも佐藤も下を向き黙っていた。

若干だが、エミリの服装が乱れていた。

「えーと・・ん?なんかあった?」

そうヒロシは2人に声をかけた。2人は見合って黙ったままだった。

ヒロシは2人に構わずビールのブルトップを開けビールを飲んだ。不審な2人はじっとしたままだったが、佐藤が急に喋り出した。

「あゝ・・もう遅いから、俺は部屋に戻るよ。片付けは明日手伝うから、ごめんヒロシ・・」

ヒロシは不審な佐藤の言動にある程度の察しは付いていたが「そう・・」と一言いうのであった。

佐藤が部屋に戻ったが、ヒロシは変わらずビールを呑んでいた。

「ねえ、ヒロシ君?何も聞かないの?どうやっても雰囲気悪かったでしょ?」

「うーむ・・大丈夫?何かあったんだ?話してよ!」

ヒロシは真剣な目つきで、エミリに聞くのであった。

「佐藤さんが私が可愛いとか言って、抱きついてきて、私の胸を触ってきたの。それにお尻までだよ。だから私・・ヒロシ君に言うから!って。そうしたら私を倒してきて、無理矢理キスしようとしたの。酷い。私・・悲しい・・」

ヒロシはよしよしとばかりエミリの髪を撫でて、言うのであった。

「そっか。でもね、それは本当のこと?」

「信じないの?私の言うこと!酷いわ!」

「あのねエミリ。佐藤はアイドルオタクだけど、君にそんな事をする様な奴じゃない。怖くて君に触れもしないよ。ちょービビりだからね」

エミリは泣きながら「じゃあ!あの人に聞いてよ。嘘じゃないんだから・・」

ヒロシは腰を上げ、机の上のマイクロカセットを取り出した。

「これね、講義で使うんだ。ほら!電源入ってテープ回ってるでしょ?」

エミリは「えっ?」とびっくりした顔をした。

「君がそう言うのなら、これを巻き戻して聞いてみよう。きっと違うことになっていたと思うから」

ヒロシはそう言いテープを巻き戻した。

エミリは急に立ち上がり「ええっと(汗)・・もうこんな時間だわ。お母さんが待ってるから帰るね。またねヒロシ君。次はもっと美人になって現れるよ。ヒロシ君が驚くくらいに!」

そう言い放ちエミリは玄関を急ぎ足で開け帰っていったのであった。

ヒロシにはある程度分かっていた。何のためかは分からないが、目的を果たす為には手段を選ばない人たちだと。

エミリが酒を飲む姿である場面を思い出したのであった。埼玉のあの地・・

勉強疲れで公園でワンカップを飲んだあの寒い日の夜だった。ヒロシは酒を飲み終わり帰ろうとした時に、駅前から寮母さんが帰ってくる姿を見た。

ヒロシは声を掛けようとしたが、エミリが後を追ってきて寮母さんに抱きついた。

遠くにいる2人の話し声が聞こえた。

「ねえお母さん、何杯呑んだの?生だよ。」

「2、3杯だわ。エミリあなたは?」

「ちょっとまだ17だよ。少ししか飲めないわよ!」

「知ってるわよ・・冷蔵庫の缶ビールを偶に呑んでるの!17だって飲めば酔うからね!」

そんな会話だった。当時はあまり深く考えなかったが、今日のエミリを見てピンときた。昔から酒を呑んでいるんだと・・しかもしっかりと。

ヒロシはそんなエミリはきっと何かトラップを置くはずと逆にトラップを仕掛けたのだった。

1人になり改めて録音内容を確認した。

「ねえーえ、佐藤さん・・私に触りたい?」

「な・な・何言ってるんですか・・僕は別に」

「私のおっぱい86センチのCカップ・・柔らかいわよ・・なんならお尻もいいわよ。88センチ・・ねえ興味あるわよね?」

「何言ってるんですか?困るよ!」

「取引よ!私に触らせてあげる変わりに、嘘ついてヒロシに・・無理矢理触った・・って。そしたら触り放題よ」

(少し沈黙)

「や!や・辞めて。ああ!」

「いいでしょ私の胸・・・乳首もいいわよ触って」

「柔らかい・・ほんとだ。これが・・女子のち・・乳首?意外と大きい・・」

「ほら・・佐藤さん!ここがこんなに大きくなってるわ!ズリズリ・・」

「ファスナーはまずいよ!あゝ・・」

「ほら!大きくなってるわ!口に入れてもいい?」

「ダメに決まってるだろ!ヒロシに見られたらどうすんだよ!」

「だからね、嘘ついて!佐藤さんが無理矢理したって。そうすればいいの!」

「あゝ・・ううう!だ・だ・ダメだよー気持ち良すぎだよ!も・・も・もう辞めて」

「ガチャ!・・ただいま」

「まずいよ・・早くしまって」

「君もブラしてよ」

「遅くなってごめんね・・」「プシュ!」

ヒロシはさらに確信した。エミリは自分に罠にかけるつもりで来たんだと。

佐藤にまで色目を使って、陥れようとする・・訳は分からないが、注意するに越した事はない・・そう思うのであった。

ひとりになったヒロシだったが、無性に恵美を思い出していた。17のあの12月に突然に恵美から別れを告げられた。大好きで仕方のなかった彼女をあの日に失い、ヒロシには喪失感しかなかった。

(でも何故に恵美はあそこまで別れを急ぎ、頑な迄に俺を引き離したのであろう?確かに別の次元で俺の行く末を思い、自らの決心である事は分かってはいるが・・そんなに結婚相手が良かったのか?俺よりも遥かにいい男だった?・・そうとしか思えないわな!と・・言う事は俺はそれまでの男だったんだ。俺自身が。一生懸命に追っていたけど、最初から、ゴールは出来上がっていたんだ。出来合の結果を自己満足のために進んだだけだったな・・)

そんな虚しさを感じるヒロシだった。

ヒロシはガットギターをすーっと抱きかかえ、17の時・・そう恵美とまだ付き合っていない時・・彼女の心を掴みたくて、彼女のために作った曲(希望という名の君に)を弾いていた。

(全ては恵美にために生きてきた高校生時代・・どれだけ恋して、どれだけ振られて、どれだけ諦めまた進んだか?・・遠かったよ。君が振り向いてくれるまで・・地獄でもあった。だから何度も諦めかけたんだ。諦めては次の朝に<今日はどうしようか>そんなこと考えていて、自然に癖の様に同じ日々だった。君が俺の定期公演に来てくれて、俺のこの歌を聞いてくれて、遠くだったけど・・君の涙が見えて、達成感があったよ)

ヒロシはそんな何度も思い出した恵美との付き合うきっかけをまた・・心に喋りかけていた。

ヒロシは少し涙ぐみ、酔ってギターをかかえたまま寝てしまうのであった。

ヒロシにとってこのクリスマスは酷い日であった。

疑問であったエミリがやはり、想像通りの人物であった。一度は本気で好きになった子であったので、ヒロシにはとても深い傷であった。

(でも・あのまま埼玉に残らなくて良かった・・)

そう思うヒロシであった。


次の日にヒロシは佐藤と部屋の後片付けをしていた。

「・・ヒロシ、昨夜はごめん。急に帰って・・なんか居づらくなって・・」

「ああ、いいんだ。あの後に彼女もすぐ帰って、俺もよく寝れたからな」

ヒロシは佐藤が隠すエミリとの事がトラウマにならぬように言った。

「なあ佐藤、昨夜の事は忘れな!彼女はああいう女子だから・・事故だよ。彼女も今頃反省してるさ」

「うん・・でもなヒロシ。彼女、エミリちゃん・・魅力的で、俺・・なんか彼女のこと好きかも・・」

ヒロシは驚き眉間に(しわ)を寄せ言った。

「辞めな!上手くいかないから!それに彼女は暫く現れないよ。ここには」

昨夜の作戦がヒロシにバレ、暫くは母親とじっとしてるだろうと思うヒロシだった。

「そっか・・でも仮にまた会えたら、俺が告ってもいいんんだよなあ。ヒロシはいいんだよな?俺が彼女と万が一付き合えたら。許すんだよな」

ヒロシはこれは参ったと思いながら佐藤に告げた。

「いいよ!でも騙されるなよ。彼女は巧みだ。母親含めね。それが分かっていても良いなら構わない」

「・・かなり親密な関係に見えたから・・ヒロシと彼女・・だから一応言っておこうかと思って。いいんだ。俺は好きになるとまっしぐらのタイプなの知ってるだろう。騙されても後悔しないよ。でも・・ヒロシはどういう関係だったんだ彼女と?」

ヒロシは空き缶を潰しビニール袋に入れながら天井を見た。

「えっと・・うーん!肉体関係もった仲だよ。高校生だった彼女を一度だけ抱いた・・それだけ」

佐藤は下を向きガッカリしヒロシに言った。

「じゃあ・・ヒロシは彼女と経験済みなんだ。しかも・・Cまで。俺に勝ち目ないな・・」

「佐藤!諦めが早いな!でも正解だ」

佐藤はため息をつき「だって、そう言う関係だから、ヒロシの部屋に来たんだろ。これ以上は俺がピエロになっちゃうし、バージンはヒロシだったんだろ?」

「いや!バージンでもなかったし、俺も騙されたよ。そういう親子なんだ。だから俺は離れて救われたよ。今は彼女のことを何とも思ってないし、好きでも何でもないさ。それに佐藤だって触っただろう胸とか」

佐藤は慌てた。

「か・・彼女がそう言ったんか?」

「慌てるなよ。俺はそんな事は思っていない。そういう女性なんだよ。・・寂しい女性。そうやって何かを掴もうとする姿・・俺が振り向かなければ、振り向くまで攻撃し、手段は選ばないし被害者だよ、佐藤は」

佐藤は自分が好きになった彼女が訳ありと分かりガッカリするのであった。

12月20日からは連勤で居酒屋のバイトであった。

忙しく過ごすうちにヒロシは、エミリとの事を考えなくなり仕事に力を注ぎ、いつしか大晦日を迎えていた。

夜11時にバイトが終わったヒロシは真っ暗で極寒の部屋に戻り、電気ストーブに()たるのであったが、ふとテレビをつけた。

紅白歌合戦の歌われる曲がが残り少なかった。

「あゝ・・今年も終わるだなー」そんな独り言をいうヒロシだったが、司会の鈴木健二と森光子が終盤である事を示しながら、紅組の大トリの前のトリである曲を紹介するのであった。

「さあ!もう4曲のみとなりました。次は今年大ブレークした“風はるか”さんです。新曲で(ウブ)です。どうぞ!よろしくお願いします!」

紅白では異例のデビュー3年の“風はるか”がこの位置で歌う。ヒロシは順番はどうでも良かったが、大スターはこのブラウン管の中で、何千万人の人に向けて歌を披露できるんだ・・そう考えていた。

(あの日・・貴方は、私の気持ちを分からず 私は今も会いたいと思うの・・)

ヒロシは少しドキッとしたが、曲調やリフが気になった。歌い始めの画面表示に確かに作詞作曲 “風はるか”と表示されていたが・・

「・・全然違う。俺が教えたキー変化やフラットの使い方や変調のさせ方が全然違う・・もういいのか?俺の力がなくてもここまで売れれば十分だし・・」

そう思うヒロシだった。

紅白がエンディングを迎え、紙吹雪が舞ってその中でミニスカートの“風はるか”が微笑み他の歌手たちとハイタッチをしていた。無事に1984年末の紅白は終わったのであった。

(彼女・・まるで別人だったな。俺と対峙する時には眉間に皺寄せ、昔の恵美みたいに怒ったりするけど、ステージに上がると、豹変するんだな。ほんと・・二重人格だよな・・)

その時にヒロシは画面を見て食い入った。

「無い!無い・・太ももの痣が!どうして何だ。俺が知る限り、彼女の太ももには恵美と同じ痣があった筈が、画面の“風はるか”には無く、綺麗な太ももだった。再度確認したかったが、中継が終わってしまった。

ヒロシはこれは目の錯覚か?それとも画面が汚くて映らなかったのか?そう思ったが、痣の大きさから見間違いはしない・・例の雑誌の水着写真でも痣はあった。・・だが画面では消えていた。

除夜の鐘が鳴り1985年が訪れた。

夜中だが佐藤が部屋にやってきて、お祝いをしようと言ってきたので2人で乾杯をしたのだった。

「なあ、佐藤?」

「うん?どうしたヒロシ?」

「“風はるか”だけど、今夜の紅白で脚の痣が無かったの気づいたか?」

佐藤はヒロシを見ていうのであった。

「隠してんだよ!痣あったらミニスカート履けないだろ。だから顔にするファンデーションとかつけてんじゃないかな。大スターなんだから。ヒロシの仮想恋人候補だしね!」

「おいおい・・忘れろよ。酔った勢いで行った事だぞ。それにあんな遠くの大スターに近づきもできないさ。・・ファンデーションか・・なるほど。でもさ、水着の時は隠してないよな!見えてたよ」

「お前・・よく覚えてるな!そんなに食いいいるように見てたんか?あれは水の中に足を入れていただろう。だからファンデーション隠しが出来なかったんだよ、きっとそうだよ!」

ヒロシはそうかもしれないと思ったが、納得ができなかった。

「お前!“風はるか”の太ももばっかり見て!かなり卑猥なこと考えてるな!」

「違うよ。元カノと同じなんだよ。彼女が」

「はーあっ?なにそれ?同じって、“風はるか”が元カノだっていうのか?」

「そうじゃない。彼女の痣が元カノと同じ場所にあるんだよ。大きさとかも同じでさ・・でも顔とか体つきは元カノの方がグラマラスで美人だけど」

「なんとなく・・それって元カノの自慢?」

佐藤はヒロシを睨んで「“風はるか”より美人って、女神様かよ!」そう言った。

「そうだな。俺の女神様だったな。」

「そっか。でもかわいそうに、結婚しちゃったしね。残念ながらね」

「いいのいいの彼女が幸せなら」

そんなたわいも無い話をしていたが、夜中になりヒロシは眠り夢を見た。

恵美との幸せな日々だった。

秋祭りで2人でギター弾いて歌ったことや、公園で1つの牛乳パックを交互に飲み、一つのジャムパンを半分にし食べた。ヒロシの方が大きいと、ヒロシが手にしたジャムパンに齧り付いたり、恵美の口の周りについたジャムをキスで拭いたこと・・別れの日に口調はキツかったけど、目の奥に優しさを感じられた。後に聞いたカセットテープ。自分への想いが残されていて、諦められなくなった。

ヒロシはそんな夢を見ながら涙を流して寝ていた。

元旦の寒い夜であった。

その時だった・・ヒロシが寝ている布団に入ってくる人物がいた。

その人物は薄着になりヒロシの背中にそっと寄り添い言葉をかけた。

「ヒロシ君・・辛くさせてごめんね。私も寂しいよ。でもね・・もう昔みたいにはできないの。許して」

ヒロシは背中の温かみを感じながら、夢を見続けていた。それは“風はるか”との出会いや、コンサートでの出来事に、違和感を覚えた瞬間だったり・・と。ヒロシが寝返りをすると、人物は顔をヒロシの胸に伏せ手でヒロシの顔を触り、涙を確認したのだった。

「ヒ・ヒロシ君・・寂しいんだ。私も同じだから。今夜はあなたと居るわ。安心して眠って」

そういうとその人物は布団の中で裸になり、ヒロシを強く抱きしめた。

ヒロシは夢の中で初めて恵美を抱いた夜の夢を見ていた。17歳同士で恥ずかしかったけど、2人は裸で抱き合い愛し合った夜。別れる1週間前だった。ヒロシはその夜を思い出すように下半身が言うことが効かなくなっていた。いわゆる勃起だ。

夢の中でありながら何故か現実味のある体感であった。ヒロシはパンツもトレーナーにTシャツも脱ぎ捨て、恵美を抱いた。初めての経験で2人とも何が何だか分からずだった。

夢の中でヒロシは恵美を抱きしめて愛していた。

どこまでも・・結婚してしまった彼女でも、夢の中なら俺の彼女だ。そう思うにであった。

元旦の朝、静岡もだいぶ冷え込んでいた。

ヒロシは足が冷たい・・そう思いながら、足を縮こめようとしたが、動かなかった。次の違和感を感じ、やってしまった・・そう思った。誰かが同じ布団で寝てる。・・エミリだ。やばい。罠に嵌ったか?

そう思いながらゆっくりと目を開けた。ヒロシの足の上には女性の足が乗っており、重さを感じた。

(ああ・・やっぱりエミリか)

そう思い寝返りを打った。その瞬間、自分の目を疑ってしまった。

隣に寝ていたのは“風はるか”だった。しかも全裸であった。“風はるか”もゆっくり目を開け、ヒロシの胸に顔を埋めた。

「しちゃったしね・・でも良かったよ君。私も久しぶりだから興奮しちゃった」

「ど・ど・どうして“風はるか”さんがここに居るんだ。しかも全裸で!俺なんかしました?」

「もー。自分がしたこと覚えてないの?恵美好きだよ!大好きだよ・・って私の胸揉んで、ディープキスまでして舌まで絡ませて・・つい感じちゃった。」

「お・お・俺!そんな事を!」

「そうよ。しかも下が大きくなってて、私に入れちゃったじゃない。そこからは大人の世界だった。そのままさっきまでしてたでしょ!」

ヒロシはあまりの恵美への想いで、現実と夢の区別がつかなかった。

「確かにさっきまで夢で恵美とエッチしてたような」

「君ね、それ夢じゃないから。ほら私のなにがびっしょりでしょ?布団だって・・」

「恥ずかしいから、辞めてください」

「いいの・・焦らなくても・・気持ちも責任も半分こにしよう。ジャムパンみたいに・・」

「えっ?」

「ねえー。寒いから布団に入ってよ。風が入って冷えちゃうわよ。」

そう言いヒロシを布団に入れ、ヒロシのイチモツを握った。

「ええええ辞めてください!」

「いいの。私は君としたかったんだから。いいの」

そう言いヒロシのイチモツを自分のzzzに入れ腰を動かし始めた。ヒロシには夢の続きのような気持ちよさで、いつのまにか“風はるか”を激しく抱いた。

2人は激しく絡み合い愛し合った。やがてヒロシはある物を彼女の中に出してしまった。

彼女も最高超になりいってしまい2人とも裸で抱き合いながら、ぐったりと倒れた。

暫くして“風はるか”は目を開け叫んだ。

「きゃー嫌!私何したのよ!あなた誰ですか!」

ヒロシはその声で我に返り「ええ?俺ですよ。ヒロシです。谷ヒロシですよ!」

「わ・わ・私、なんでこんなこと・・」

ヒロシは裸の“風はるか”に毛布を巻き、ゆっくりとブラをさせ、ショーツを履かせた。その時に気付いた。

(痣がない・・さっきまで確りとあった・・でも消えた。いったいどういうことだ)

「ごめんね。俺が悪いよ。本当にごめん」

“風はるか”は泣きながら言うのであった。

「あなただけが悪くないの。私・・急に変になるの。気付かぬうちに・・気づくと曲ができていたり、ハッと思ってみると水着で撮影してたり・・でも、その時の出来事を覚えていないの。今日みたいに・・でも、これは行き過ぎだわ。私バージンだったのに・・それをあなたが奪ってしまったわ。もう天使でも清楚なアイドルじゃない・・」

ヒロシは愕然としながら、自分のしたことの重大さを感じていた。しかしながら、さっきまではなんだったのか?そのことだけが説明つかず、混乱して謝ったり、話を聞いたりであった。

「私がデビューした時から変だったの。その時のマネージャーが私と同じ歳で、千葉の高校卒後に急に私の専属になったわ。でも半年で辞めて、その半年後から妙な事件が始まった。最初は夢遊病かなんかかと思って、病院にも通ったけど、原因がわからなくて、その間にマネージャーが次々と変わっていった。確か・・あなたに大怪我させたマネージャーが、5人前のマネージャーです。その時もあなたが私にキスしたって怒って暴行したらしいけど、私にはその記憶がないの。それに私の携帯番号は事務所の社長しか知らないのに、あなたから電話きたわね。それについても番号をあなたに教えた覚えはないの。不思議だけど」

ヒロシは彼女も二重人格で、あるきっかけでもう1人の自分が現れるのではないか?と想像した。

「その奇妙な出来事の起きる前ですけど、自分の身に変なことが起きたりしませんか?」

ヒロシはどこかに原因があるのではないかと聞くのであった。

「・・あります」

「どんな状態ですか?気を失うとか?・・ですか?」

「・・言い難いですけど。・・急に体が火照るように暑くなって、自分の手が勝手に動くんです・・」

「それで・・どうなるんですか?」

「・・言えないです。恥ずかしすぎです。・・」

“風はるか”がいい難くそうにした為、ヒロシはそれ以上の詮索は辞めた。

「こんな状態ですけどとりあえず帰ります。仕事が休みで良かったです。・・私からも質問してもいいですか?」

「いいですよ。なんでも聞いてください」

「私が・・と言うより、もう1人の私があなたに固執するのは何故なんでしょう?前もあなたの部屋に侵入したし3回目です。ここに来たがる理由があると思うんです。合鍵まで作って・・」

「正直、分かりません。でも・・僕の昔の彼女によく似ているんです。顔や雰囲気は違いますけど。彼女が近づくと自然に元カノといるみたいになるのは確かです。・・でも彼女が僕に固執する理由ではないですね。きっと他に理由があると思います」

“風はるか”は服装を整えたがヒロシに言った。

「私・・これじゃ帰れません・・体の汗とzzzが・・」

ヒロシは慌てて「口にしないで!シャワー向こうです。浴びて帰ってください。気付かずすみません」

そう言うのであった。

彼女はシャワー室に入り入念に体を洗うのであった。

ヒロシは彼女に気を遣い新しいバスタオルとフェイスタオルを準備して、入り口に置いた。

「・・すません。私のバック取って貰っていいですか。お願いします」

そう言われたヒロシは彼女が持参してきた、小ぶりなバックをシャワー室の前まで持ってきた。

「ここに置きますね」

ヒロシは見ぬように居間に戻りジッとしていた。

シャワー室の扉が開き、ジーンズ姿に着替えた“風はるか”が出てきた。

ヒロシは彼女をみいいってしまった。

「あのー?何か変ですか?」そう聞かれた。

「いえいえ・・そういう格好もするんだな!って思いまして驚いただけです。別に他意はないです」

「ドライヤーだけ貸して貰っていいですか?」

「ああ・・ここにあります。どうぞ!」

彼女は濡れた黒髪をよく拭き取り、ドライヤーで手櫛をしながら乾かしていた。

「・・なんか。・・」

「な・なんです?か?」

「これは深い意味じゃないですけど・・なんか私たちが同棲してるみたいに感じちゃって・・恥ずかしくなりました。一緒に起きてシャワー浴びて髪乾かしてると・・まるで本当に私が彼女みたいで・・恥ずかしい・・」そう言い赤くなっていた。

(なんなんだよ。この子・・俺と裸でxxxしたのにショックはないのかな?それにシャワーまで浴びて髪まで乾かす余裕さえあるなんて)

そん際に「コンコン!ヒロシ!まだ寝てるか?」

「まずい!佐藤だ!鍵かぎ!ああしてあるな」

「佐藤?誰ですか?」

彼女は髪を乾かしながらヒロシに問いかけた。

「隣の住人です。あいつに見つかったら大変だ」

「あゝ・・布団にティッシュ!片付け・・」

ヒロシは慌てて「あゝ、今起きるところだよ。待って。勝手に入るなよ!」

佐藤は部屋の様子が変だと気づき、合鍵でヒロシの部屋のドアを開けたのだった。

「あゝ!はるかさん!これ深く被って!」

「うん・・分かりました。でも何故?」

ガラス戸が開き佐藤が入ってきた。

「おいおい・・朝からこいてたんだろ?シコシコって!“風はるか”の裸でも想像して・・」

ヒロシは急いで佐藤の口を塞いで、ドアの方に押しやった。

「おお!女・・かなり美人ぽい!おおー可愛い靴だな。さては・・」

「さては・・何だよ」

「さては俺に黙ってエミリちゃんを泊めたな?」

「違うよ!イトコだよ。父さんの弟の娘さんだ。今日静岡で就職試験だから、昨夜泊まりに来たんだよ。エミリなんて・・あるわけないじゃないさ」

「あのーエミリって?」

ヒロシは更に慌て「さあ!行こう遅れちゃうよ。駅まで送るから。さあさあ・・」

そう言いヒロシは“風はるか”の手を引き、部屋を出て駅に向かうのであった。

佐藤は「絶対に怪しい・・ん?誰かに似てたな?」

そう思うのであった。

「はーあ、危なかった。あいつにバレたら大学中に広まっちゃうから、危険だったけど何とかなったよ」

“風はるか”は首を傾げ

「別にいいのでは?誰も私が“風はるか”だなんて思わないですよ。”彼女“って言えば簡単だったのでは?」

(やっぱり・・変な女だ。俺と寝たくせに、少しの恥ずかしさもないのか?)

「でも庇ってくれてありがとうございます。感動しました。男の人のああいう姿、憧れだったんです。なんか・・ドラマみたいで」

「あのですね!こっちはヒヤヒヤでしたよ!あなたは国民の大スターなんですよ。それが一介の庶民である僕の部屋で・・なんていうか・・その・・あゝもういいですか!あなたはこんな所にきちゃダメなんです。制御できなくなったら、この言葉を思い出してください。“リフとブルース”・・いいですか!」

“風はるか”はクスッと笑い「何ですかそれ!そんなんで制御できるんですか?」

「分かりませんが、もう1人のあなたに伝授した僕の音楽の基本です。あなたが作る歌に必要な道具です。この言葉を念じてください。少しは効果あるかもしれないです。嘘だと思ってやってみて下さい」

“風はるか”はそっかと思い小さく頷いた。

「もうここでいいです。帽子はお借りします。・・じゃあ、もう会わないように努力します」

そう言い駅に急いだ。少し歩くとヒロシに振り向き

「なんか?・・もう1人の私があなたを好きな理由が分かった気がします。ありがとう。さよなら!」

そう言い駅に入っていった。


電車に乗り込んだ“風はるか”はボックスシートに1人乗り、コートを膝にかけ休むのであった。

電車が静岡駅に近づくと眠くなり寝てしまったが、またあの雰囲気が襲ってきた。手が勝手に胸を揉み、もう一つの手がジーンズの上から淫部に伸びていた。

“風はるか”はまた引き込まれると思い心で念じた。

(リフとブルース、リフとブルース・・)何度も念じると手に痙攣(けいれん)が起き、両手とも自分の自由になってきた。

「はあはあ!・・あの人、谷さんのおかげ・・本当に制御できたわ・・あゝ、やった。これでもう悩まない。ありがとう!ヒロシさん!」

そう独り言で感謝したのだった。

これで本当に防げるのだろうか?このままアイドル生活を生きることになるかは次回の章で・・



続く

エミリの罠に気付き対処できたヒロシだったが・・

風はるかの誘惑に屈し、ひと夜を共にする。

だが、彼女には別人格が存在して、ヒロシの心を惑わしていく

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