表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
47/65

四十三話目。“でっかいちっさい”




 ぽぽぽんに入り、静絵さんのとこへ向かわんとした時に……。


 …………はあ、また変なの出た。

 2m近くはある巨体のおっさんが目の前に現れた。

 がっしりした体つき。

 顔は……

 一言で言うとしゃくれ。

 ……でいいよな。


「……あ、ああ、私もそう思った」


「………」

 

 何だよーーー!喋れよーーー!

 ってかどけよーーー!


「…………よろぴく」


 !!!!

 な、なにがっ!!?

 意味わかんないしっ!?

 よろぴくって!!

 ぴっって!?ぴぃーーー!?


「け、健太くん。

 落ち着きたまえ。

 何やら握手を求めているようだぞ」


 んえ?!ああ……

 手を出してるのはそういう意味か……。

 しないと、いけないパターン?


 金剛は頷き、

「しないと、いけないパターン…だと思う……」


 断ったら……多分、ねじ潰されそうだもんな……。

 でも、ただ手…でかすぎ……。

 僕の倍はあるよね。

 握手したら、それはそれでやばいかも……。


「やらんと、やられるぞ」


 金剛…間違いないな、それは。

 ……し、仕方ない。

 

 僕は恐る恐るおっさんと握手するべく手を…!!!

<がちっ!!!>

 

「ぢゅああああああ!!!!」

 痛い痛い痛いぃーーーー!!!!

 手が潰れるぅーーーー!!!!


 予想通りの展開。

 おっさんに手を握られた瞬間、かっくじつに鳴ってはいけない音が聞こえたもん。

 やばいっす!!

 へーーーるぷっ!!!!


「親父ぃ!!そこまでにしたれぇっ!!

 この子、痛がっとるやろっ!!」


 おっさんの後ろからお止の言葉が聞こえ、それと同時に、僕は握手固めから開放された。

 何方かはわからないけど……

 何にせよ、助かったぁ〜……。

 ありがと〜っす。


「健太くんのもがく姿は、いつ見ても飽きないな」


 ……この痛みはいつか、金剛にも味あわせてやるからな。

 覚悟しとけよ……。


「……遠慮しておこう」


 金剛との野暮な会話をしてる時、僕を救済してくれた主がひょっこりと登場。

「お前、名前何て言うねん」


 声が聞こえた方向に目を向けても……いない?

 いやいや、はい、目線を下へー……。

 ………………小さっ!


「お前今わいの事、ちび思うたやろ……。

 …………んなこたぁわーっとるわ!!

 はよ名前教えんかいっ!!」


 怒られた……。

 まだ何も言ってないのに怒られた……。

 んー…まぁいいや……名前ね。


「……ケンタ…デス」


 犬岸も言った方が良かったかな?

 でもあれ言いにくいしなー。


「声ちいさーて、よー聞こえへんわー。

 もっかいゆーて?」


 あれが精いっぱいなのに……。


「…………ケンタ……デス」


 これでどーだ!?


「……あーイライラするわー……

 男ならこう……大きい声で、

 バーーーーーーーーン!!!

 と言えへんか?」

 バーンのとこで大げさなジェスチャーを加えながら、この子はそう僕にまたもや怒る。

 

 だで、精いっぱいだっての……。

 ………。

 これはこれで嫌だ……。


<カンカンカンカン……>

 ん…階段から誰かが降りてきた。


 ……静絵さんだ。


「道哉くん、そこまでにしてあげて。

 この子は私のかわいい弟なんだから。

 あんまり苛めると怒っちゃうわよ〜?」

 静絵さんは笑顔で言った。

 最後のとこは右手をグーにして、顔の横に添えながら。

 あ、ちょいかわいい……。


 ああ、何はともあれ静絵さん。

 ……助かりました。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ