二十話目だ。“やり手に張り手”
「みきやん家に到着〜」
やっと着いたと言うべきか……。
着いてしまったと言うべきか……。
「大丈夫だ。
問題ない。
何とかなるであろう」
金剛の野郎〜。
人事だな畜生。
「まだ昼前だよね。
ご飯。
どうする?
うちで食べてく?」
ご主人さまが昼ごはんについて尋ねてきました。
自分としては是非食べたいです!!!!
って言いたかったけど……。
「あっ。
心配しなくていいよ。
ちゃんと弁当持って来たから。
ほら」
白川さんが弁当をじゃーんと言いながらカバンから取り出した。
それをほれほれ〜とご主人さまに見せつける。
ついでに僕にまで。
……弁当……でかっ!!!
どうりであんたのカバン重いと思った。
「あれで健太くんを殺そうとしてるに違いない」
……毒か。
あり得るな。
金剛。
「違う。
撲殺だな」
それはそれで恐いわ……。
でもあり得る。
「ふふっ。
君も食べたいの?
私の弁当。
いいよ。
一緒に食べ合いっこしよっ!
マイ・スウィート・ダ〜リンっ!!」
いやいや食べたいと全然思ってませんから。
ってかダーリンって……。
………。
まさかね……。
「微笑ましいじゃないか。
もう彼女ができたのか。
君はなかなかのやり手のようだな」
……違う!
認めんぞ!!
僕はそんなの絶対認めーーーん!!!!
でも声出せないから必死こいて首を横に振るしかない。
「カナりん。
じょーだんでしょ。
もう犬岸くん焦っちゃてるよ」
そうだよね。
冗談だよね。
ふぅ〜〜〜〜。
「いーや!
私はマジよ」
「いやいや、
じょーだんはもういいから。
中、入ろ。ね?」
家へと入ろうとするのだが……。
白川さん動かない。
ということは僕も動けない。
何かさっきより固くロックされてるし。
あの、
お願いだからうごいて……。
相変わらず白川さん俯いたまま動かず……。
ご主人さまは場の雰囲気を察知したのか、
先に家入って行っちゃうし……。
あの、
これからやっぱ僕、
狩られる?
「かもな。
ある意味」
ある意味ってどーゆう意味だよ!!!!
(ぐぅぅぅ……)
腹減った……。
(バシっ)
痛い?!
やたら長いね。
この間。
「……よ、よーし!
言っちゃおう!!
頑張れ私!!
今言ってしまえ私!!」
白川さん壊れましたぞ?