表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/65

十六話目だ。“思いっ切り?ノンノン。お芋っ斬り!”

 水・木・金。


 2・2・1でテスト。


 いいな〜って?


 物語ですから。


 空想なのだ〜


 これでいいのだ〜

 さようなら!!!



 ………。

 


 だあーーーーーー!!


 やっと、

 終わったーーーーーー!!



 学校生活初日にさ、

 テストを受けさせるなんて、

 やっぱ間違ってない?



「けんちゃんのこれまで、

 頑張ってきた努力の成果が試される時が……」



 だで!!


 初日だっつーの!!!!



「いや〜〜〜〜〜〜ん!」



 静絵さんと金剛は母子なんだな、

 と僕は思った。



 そうこうしてる内に、

 クラスのほとんどの者は既に下校していた。



 僕は未だに、

 今日初めて使った新品のカバンに、

 静絵さんが用意してくれた道具一式を

 しまっていた。



(筆箱のデザインには、

 隙間なく猿がびっしり描かれている。


 流石は静絵さん。


 ナイスセンスです。


 どーでもいい?)



 その途中、

 ねーちゃんが聞いてきた。


「どう?


 使い心地は?


 えがったかな?}



 な、

 なまった?


 ……まあ、

 良かったのかな……。


 あ、あと。


 今度また、

 書き方を教えて下さい。


 シャーペン、

 まだなれなくて……。



「うん!


 全然いいわよ〜!


 でも見てて思ったけど、

 結構、

 上出来よ〜。


 名前とかバッチシだったじゃない!」



 ちょっと、

 嬉しい……。



 ……この間、

 書きについては、

 ひらがなと自分の名前はマスターしたんだけど……。


 いや〜

 数字が出た時は焦った。


 9、

 むつかしくない?
















「まだ帰らないの?」



 !!!


 し、白川さん?!

 先、

 帰ったのでは!?



「な〜に首傾げてるのかな?


 あ、

 もしかして。


 あんた、

 先に帰ったんじゃないの、

 とか思った?


 ひっどいな〜

 下駄箱のとこで君を待ってあげてたのに……」



 かなり当たっていたけど、

 僕は否定を動きで示した。



「ホントかなぁ?


 実は、

 朝の時からウザイ奴って思ってたんじゃない? 


 君どっか行っちゃうし……。


 何も言わず行っちゃうし……。


 待っててって言ったのに、

 勝手に行っちゃたし〜〜〜!?」



 ……何すか。


 その三段攻め。 


 根に持ちすぎっしょ。


 ……我がままレベルは静絵さんと同等かな。



「いーや!!


 わたしのほーが上っ!!!!」



 張り合わないで下さい……。


 褒めたわけでは……。


 ……もういいや。



「カナり〜ん。


 まだ〜?


 早く帰ろ〜」



 廊下から声が……。


 とても聞き覚えがある声……。



「うん!


 みきやん、

 今行くから!」


 白川さんはその声に返事をする。


 

 ……みきやん?


 うーん……。



「ほら!


 君も行くよ!」



 ひ、

 引っ張らないで!


 ぬあっ!


 カバン盗られたーーー!!
















 半ば強制的に校門まで……。


 だが、救世主現る。



「おっ、

 犬岸!


 やっと来たか!


 どうだ?


 親睦を深めるため、

 俺と一緒に帰らないか?」



 おおっ!


 君は宮崎くん!



(けんちゃんの右隣りのさいっこうのポジションに着いた方なんです。


 トイレ休憩の合間にけんちゃんによく話かけてくれた、

 フレンドリーなお方。


 気さくでいい人です。



 ここの説明、

 私でも良かったので……。



 うっさい出るな金剛!



 ……引き続き、

 犬心をお楽しみ下さいやせ)



 帰ろう!


 是非とも帰ろう!!



 しかし、一瞬の希望に過ぎなかった……


「だめっ!!


 私達と帰るから御引き取りをっ!!」



「そのようで……。


 では、犬岸。


 また明日な」


 宮崎くんはあっさり諦めた。



 ねえ!


 待って!!


 助けて!!!



 僕の救助を懇願する目も届かず、

 一人スタスタと帰ってしまった。



 こーなったら……

 静絵さん、

 へーーーーールプ……。



 いない!?


 何で!?


 フォローは?


 ………。


 約束とチッガーーーーーーーう!!!!








 

 ピンチっす……。















「ようし!


 邪魔者もいなくなったし」



 狩る気だ……。


 僕をヤる気なんだ……。



 死を覚悟しました。



「ほら。


 みきやん。


 例の昨日言った転校生くん。


 何か理由あって、

 喋れないみたいだけど……。


 あっ!


 名前はね、

 犬岸くん。


 犬岸健太くん、

 でいいんだよね?」



 へっ?


 あっはい。


 僕はよくわかんなかったけど、

 頷きました。



「へー。


 犬岸くんかー。


 変わった苗字だね。


 私は野川美樹っていうの。


 よろしくね」



 …。


 ……。

 

 ………。


 ………?!


 !!!!!!!


 ご、

 ご主人さまーーーーー?!!!!!!



 顔を一目見てわかりました。


 紛れもなく、

 ご主人さま。



「あっ!


 私っ!


 まだ名前言ってなかった!


 白川香奈子です!


 よろしくっ!


 漢字はね〜

 まっ白の川って書いて……」



 白川さんの自己紹介。


 あまりの驚きによって、

 耳に入ってきません。


 当然、

 何言ってたかも覚えてません。






























 ご主人さまと同じ学校……。


 でも、

 クラスは違う。


 残念のような。


 ほっとしたような……。

























































(その頃、

 静絵さんはお家でテレビ見てました)



「あの子が一緒なら、

 心配ないない」



(心配するとこ、

 間違ってます……)



「あら!


 ミ〜ノさん。


 それ本当!?


 ウチでもやってみようかしら」



(聞いてないね……)

 お芋っ斬りは平日10時〜14時の生放送。


 すごいね。


 ミ〜ノさん。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ