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バベルの塔

 バベルの塔。遥か昔の人類が神様に追い付き追い越せと建設を始めた塔。しかし、神様は人類のその不遜な態度に怒り、塔を打ち砕いた。さらに、二度と人類が協力して神に追い付こうとしないように、言語をバラバラにしてしまった。  

 というお話。

 話は飛んで現在、神様は大いに後悔していた。言語の違いは争いを産み、目も当てられぬ状況。

 そこで出血大サービス。神様はバベルの塔を再建し、世界各国の首脳をそこに集めた。

「さあ!今こそ手を取り合うときだぞ、人類よ。今ある言語から1つを選ぶのだ。そうすれば全人類が統一の言語になり、容易に手を取り合えるようになるぞ」

 沸き立つ首脳。ひとりが叫ぶ。

「ありがとうございます!神よ。統一言語はやはり英なる我が国の…」

「なにをいう!最も勢いのある、世界の中たる我が国家の言語こそふさわしい!」

「いやいや、多彩な表現と美しさを誇る、ガラパゴス的な発展を遂げた、日出る我が国こそ…」

「「それは違う!」」

 揉めにも揉め、とうとう言語は決まらなかった。

 今、バベルの塔は観光名所と成り果てている。

 神様はあきれ果て、二度と人類に手をさしのべることはなくなったのだという。

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