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期待と値段

 そのカフェは大流行している。


「…らっしゃーせー」

 店員はスマホから目を離さない。身なりもぼさっとして清潔感がない。

 メニュー表もべたべた。水のひとつも運ばれちゃ来ない。

 とりあえず腹ごなしにサンドイッチとコーヒーを頼む。

「…」

 店員は復唱もせず、黙って席を離れた。

 禁煙、喫煙席の仕切りもないので煙たくてしょうがない。と、思ったら、店員と厨房係がのんきにタバコをふかしている。

 15分ほど経って、ようやく料理が運ばれてきた。当然詫びの言葉はない。

 味は普通。コーヒーも特筆するほどではない。

 しばらくゆっくりしてから会計のため、席をたつ。レジまで進むが、店員は空いた席に腰掛け、スマホをいじっている。

「お会計おねがいしまーす」

「…」

 横柄な態度で店員は重い腰をあげた。

「…えーお会計、50円です」

 

 ま、この値段なら、ね。そういうもんだよね。

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