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カラダ、売ります

 おこづかいがピンチ。そんなときは質屋にいくに限る。

 「いらっしゃいませ。本日はどのようなご用向きで?」

 特徴のないおねーさんが、なんの感情もない声で迎えてくれる。笑ってないのに、口元だけあがっているのがブキミ。

「旅行費用がいるんです。わたしのカラダで売れるとこないですか?」

「ご希望額はおいくらほどでしょうか?」

「うーん、、、5万もあれば」

おねーさんが、パソコンをカタカタと叩く。きれーな細い指。ネイルはしていないみたい。

「黒髪をご所望の方がおられます。10㎝で2万円、20㎝ならば5万円とのことです」

「髪はムリです」カレシが怒っちゃう。

「では、爪はいかがでしょうか。2週間伸ばしていただき、両手、両足分をあわせて5万円です」

「ごめんなさい、昨日うっかり切っちゃって」汗汗。ほんとうっかり。質屋に来るのにこんなボンミス。

「なるほど。では、ムダ毛はございますか?ワキ毛、鼻毛、すね毛、、シモの方もあれば10万円。さらに顔写真つきなら20万円での買い取りとなります」

「え!そんなに!」

「ええ。ただ、最低3日はお風呂やシャワーはご遠慮していただきますが」

「それくらいなら」カレにはしばらく風邪引いたってことで来ないでもらおうっと。

「ちなみに顔写真って、やっぱりがっつり映ってないとですよね?」

おねーさんがにやっと笑う。はじめて少し感情がみえた気がする。

「このような場合の『代理』、というものがございます。いががでしょう?『代理』の写真というものは、お客様がお考え以上のお値段でございますよ?」

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