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《凶宴-CARD》  作者: shogo5


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『二枚目の裏側』【4】

ドンッ!!



シオンが、


地面を蹴った。



一気に――


間合いを詰める。



No.2「…………」



No.2は、


静かに剣を構える。



シオン「はぁぁぁ!!」



ガキィィィン!!



剣と剣が、


激しくぶつかる。



シオン「――ッ!」


No.2「…………」



重い。



だが――



シオン「…………!」



見える。



No.2が、


剣を弾く。



そのまま身体を沈め――



脇腹。



シオン「――そこ!」



ガキン!!



No.2「…………」



剣で受ける。



次。



首。



シオンは、


一歩後ろへ。



ブンッ!!



鼻先を、


刃が通り過ぎる。



No.2「…………」



さらに――



胸。



肩。



喉。



No.2の剣が、


次々とシオンの急所へ伸びる。



だが――



ガキン!!



シオン「――ッ!」



ギィン!!



シオン「そこだ!」



ブンッ!!



紙一重。



すべて――



かわす。



No.2「…………」



一度、


距離が開く。



シオン「はぁ……はぁ……」



No.2は、


黙ったままシオンを見る。



No.2「……変だな」


シオン「…………」


No.2「俺が斬る前に――」


No.2「もう避けてる」


シオン「…………」



シオンは、


答えない。



だが――



確信していた。



(見える……)



No.Aとの戦いで、


突然見え始めた――



僅か先の未来。



あの時よりも。



(はっきり見える……!)



No.2「…………」



静かに――


No.2が剣を構え直す。



無駄がない。



構え。



呼吸。



足運び。



そして――



狙う場所。



すべてが、


正確。



まるで――



一撃で仕留めることだけを、


考えているような剣。



シオン「…………」



廃村で見た、


盗賊たちの死体。



全員――



急所を、


一撃。



シオン「……なるほどな」



No.2「?」


シオン「あれは――」


シオン「お前の剣だったのか」


No.2「…………」



次の瞬間。



ドンッ!!



No.2が消える。



――見える。



右。



首。



シオン「――ッ!」



身体を沈める。



ブォン!!



頭上を、


剣が通過する。



No.2「……!」



その瞬間――



シオンが踏み込む。



シオン「そこだァ!!」



ズバッ!!



No.2「――ッ」



二人が、


すれ違う。



シオン「…………」


No.2「…………」



静寂。



そして――



ポタッ。



地面に、


赤い雫が落ちる。



No.2「…………」



頬。



薄く――


一本の傷。



No.2は、


自らの頬へ指を当てる。



指先についた――



赤い血。



No.2「…………」



じっと、


見つめる。



シオン「…………」



シオンは、


剣を構え直す。



シオン「次は――」


シオン「浅く済まないぞ」


No.2「…………」



返事はない。



ただ――



血を、


見つめている。



No.2「…………血」



シオン「…………?」



No.2の肩が――



僅かに、


揺れた。



No.2「…………」



そして――



No.2「……ひひっ」



シオン「……!?」



小さな笑い声。



No.2「ひ……」


No.2「ひひひ……」



シオン「…………」



何だ。



空気が――



変わった。



No.2「アハッ……」



ゆっくりと、


顔を上げる。



シオン「…………!」



同じ顔。



同じ身体。



同じ剣。



なのに――



違う。



目。



口元。



立ち方。



そして――



剣の持ち方。



先ほどまでの、


無駄のない構えではない。



だらりと――



剣を、


片手でぶら下げている。



シオン「……何だ、お前」


No.2「…………」



首を、


傾ける。



No.2「何って――」



ニィィ――



口元が、


大きく歪む。



No.2「俺だよ」


シオン「…………!」



瞬間――



ドンッ!!!



No.2が、


地面を蹴る。



シオン「――!」



――見える。



右から来る。



狙いは――



首。



シオン「…………!」



読めている。



これまでと同じ。



右へかわす。



そのはずだった。



だが――



No.2「アハッ!!」



ガァァァン!!!



シオン「……!?」



No.2の剣が――



突然、


地面へ叩きつけられた。



砕けた石が、


一斉に飛び散る。



シオン「な――」



何を――



次の瞬間。



No.2が、


その場で身体を回転させる。



ブォォォン!!



シオン「――ッ!!」



咄嗟に、


剣を構える。



ガキィィィン!!!



シオン「ぐっ!!」



吹き飛ばされる。



ザザザザザッ!!



シオン「…………ッ」



地面を滑り、


どうにか踏み止まる。



シオン「何だ……今の……」



未来では――



首を狙っていた。



確かに、


そう見えた。



なのに。



No.2「ヒヒッ!!」



ドンッ!!



再び――


No.2が迫る。



シオン「――!」



――見える。



正面。



胸。



突き。



シオン「…………!」



シオンが、


剣を合わせようとする。



だが――



No.2「アハハハハッ!!」



直前。



No.2の剣が、


横へ逸れた。



ガァァァン!!



岩を――


斬る。



シオン「!?」



砕けた岩。



飛び散る破片。



視界が、


一瞬塞がれる。



シオン「くっ――」



その中から――



No.2「みぃつけたァ!!」



シオン「――ッ!!」



ズバァァッ!!



シオン「ぐぁっ!!」



鮮血が、


宙を舞う。



シオンの肩が――


深く斬られる。



シオン「ぐっ……!」



後方へ跳ぶ。



No.2「アハハハハハ!!」



止まらない。



壁。



地面。



岩。



何もない空間。



No.2の剣が――



無秩序に、


振り回される。



ガァン!!



ズバァン!!



ドガァァン!!



シオン「…………!」



滅茶苦茶だ。



何を狙っているのか――



分からない。



いや。



シオン「…………」



違う。



シオンへ向けられる――



その瞬間だけ。



首。



胸。



腹。



急所。



そこだけは――



恐ろしいほど、


正確。



シオン「…………!」



脳裏に――



あの廃村が浮かぶ。



無数に刻まれた、


剣傷。



それなのに――



盗賊たちは全員、


急所を一撃。



シオン「……そういうことか」



No.2「アハッ!!」



ガキィィィン!!!



シオン「ぐっ!!」



未来は――



見える。



だが。



見えた通りに――



来ない。



No.2「ヒャハハハハ!!」



ガァァァン!!



シオン「――ッ!!」



地面が砕ける。



No.2「ほらァ!!」



ブォン!!



シオン「くっ!!」



紙一重でかわす。



No.2「もっと!!」



ガキィィィン!!



シオン「ぐぁっ!!」



剣ごと、


身体が弾かれる。



No.2「もっともっと!!」



シオン「…………ッ!!」



呼吸が、


乱れる。



肩から、


血が流れる。



シオン「はぁ……」


シオン「はぁ……」



未来を見ても――



追いつけない。



いや。



それ以前に――



シオン「……何なんだ……」



目の前にいるのは――



同じ男。



同じ顔。



同じ身体。



同じ剣。



それなのに。



さっきまで戦っていたNo.2とは――



まるで、



別人。



No.2「ヒヒッ……」



No.2が、


剣先をシオンへ向ける。



その顔には――



狂気に満ちた、


笑み。



No.2「もっと――」



シオン「…………!」



No.2「遊ぼうぜェ!!」

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