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第27話 ――オタ研、分断。天下分け目のゲーム大戦――

オタ研名物バトル――

火種は、いつも些細なところから始まる。


悠斗は、いつも中立。

悠斗と二人でゲームをしたい香純ちゃん。

空気を読まず、ただゲームをしたい厳蔵。


そして――

悠斗には香純ちゃんの方が似合うと思いながら、

いざ、そうなりかけると、なぜか胸がザワつく私。


……我ながら、めんどくさい女である。


そんな、絶妙に不穏な空気の中。


「――そこまでよ!!」


来た。


オタ研の良心。

秩序の化身。

法と倫理の女神――


守乃ちゃんである。


『守乃ちゅわ~ん♡

 待ってたのねぇ~♡』


(♡かわいぃ♡)

――守乃ちゃん推しキタのぽん


「香純ちゃん!」


「なにぃ~?」


(げぇ……今日は香純ちゃんに絡む日か……)


「知ってると思うけど、そのゲームは18禁よ!

 そんなものを学びの場に持ち込むなんて、

 法的に問題がなくても、道義的に許されないわ!!」


正論。

正論すぎて、誰も反論できない。


「えぇ~?

 そうなのぉ~? 知らなかったぁ~♪」


「そうよ!

 キャラクターがエッチな水着を着て、

 ママチャリでダートや砂地を走るレースゲームなの!」


「速さだけじゃなくて、

 獲得した竹の子ポイントやセクシーポイントも加味されて、

 順位に応じて新しい水着が付与されるのよ!!」


…………。


――コイツ、

めちゃくちゃやり込んでるやん。


悠斗・私・香純・厳蔵・キタのぽん(満場一致)


「なんだぁ~守乃ちゃん、このゲーム好きなんだぁ~♪

 一緒にやろ?」


「い、いえ!そんな破廉恥なゲームは結構です!!」


そのとき、厳蔵が反論した。


「授業後に部室でやるなら問題ないだろ!

 そんなこと言ってたら、友達もできないぞ!!

 ほら、あそこ見てみろよ。

 守乃を指さして笑ってるやつがいるぞ」


『なにぃ!?

 わしの守乃ちゃんを笑うとは!!

 天に代わって、わしがお仕置きよ!!』


――守乃ちゃん推し キタのぽん


『……それやったら、

 ぽんちゃんが師匠にお仕置きされるだけやで』


『……せやった。しょぼんちゅ』


「あれは……上杉君です」


「守乃君、知り合い?」


「はい。高校が同じで……

 私のことを“堅物女”って、いつもからかってくるんです。」


「ちょっと待ってろ。俺が注意してくる!」


(女子の胸きゅんポイントだけど、

 厳蔵だと全然響かない――)


「厳ちゃん、待ちなさい!

 部長の私が行くわ!!」


「まのん先輩……あんなの放っておいてください。

 私は大丈夫です」


「いいえ。私の大事な後輩を侮辱するなんて――

 絶対に許せない!!」


「えぇ~……

 それより、ゲームはやっていいですよねぇ~?」


「そうそう!守乃がいいなら

 あんな奴より、大事なのはゲームですよ!」


「ダメです!!

 オタ研憲法・第百五条に明記されています!」


――突然の条文引用。


「オタ研は不健全を保持しない。

 認めない。

 健全と秩序を基調とする

 オタク平和を誠実に守るべし」


「……確かにね。

 男女で不健全なゲームなんて、いけないわ」


――まのんの口から意外な言葉


(単に香純ちゃんに嫉妬してるだけやん)

――キタのぽん


こうして。


賛成派:香純+厳蔵

反対派:まのん+守乃


オタ研は、見事に分断された。


『わくわく♪』

――楽しそうなキタのぽん


「とにかく、私は注意してくる!

 あとは悠斗、よろしく!!」


「まのん……本当に行く気か?」


(ご武運を……)


そのとき、守乃が叫んだ!


「まのん先輩!大変です!!」


「どうしたの?」


「上杉君の隣にいた直江君から、

 長文のラインが……」


――直江状・全文――


『この世にブスなどいない』の夢ちゃんを中心に

学食で騒ぐオタ研は言語道断!

常識をわきまえ、

オタクの地位向上に努める

我らオタク文化推進委員会こそ、真のオタク道なり!!


〇▽×□△〇□×*

あっかんべぇ~!!


「……は?」


「許さん。絶対に許さん!!」


「上杉討伐よ!!いざ、出陣!!」


「これは……有名な直江状じゃないか?」

――冷静な悠斗


『なんやこれ?

 戦国時代コント始まってへん!?』

――キタのぽん


――その直後。


守乃ちゃんが、

早馬のようにまのんに駆け寄った。


「まのん先輩!大変です!!

 先輩の不在を狙って、

 ゲーム賛成派・香純ちゃんが挙兵しました!!」


「なにぃ!?

 ……まあ、よかろう。

 上杉の次は香純ちゃんね」


「それが……香純ちゃん一派が、

 まのん先輩のかつ丼大盛と、

 私の六法全書を人質に取って……」


「ゲームをやらせろ、って……」


「……なんですって?」


「卑怯者!!香純ぃ!!」


「守乃ちゃん。人質がいる以上、

 どちらに付くかはあなたの判断に任せるわ」


「人質を取るなど、言語道断。

 天下健全のため――

 必ずや香純軍を討ち破ります!!」


「決まったわ。上杉討伐は中止。

 これより――」


「香純軍と天下分け目の大戦よ!!」


「覚悟はよいか?守乃殿」


「はい!!まのん様に従うのみ!!

 卑怯なる香純、討ち取ってくれるわ!!」


『完全にーー

 あの合戦のコントやってるやん……』

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