ルール
「そういえば、ルーチェルは王太子にちゃんとなったのか?」
「あぁ、その件だったら今は保留状態になってるわよ。」
「保留? なんで?」
発表された時、国民は大歓迎だったじゃないか。
「宰相様と国王が言い争いをしてるのよ。」
宰相?
確かいかにも頭が良さそうで冷たい感じがする男だったな。
「宰相が反対してるのか?」
「そうじゃないの。ルーチェル様を王太子にする事には問題は無いんだけどやり方で揉めてるの。」
「揉めてる、って‥‥‥、あっ!」
「アルノイド様、どうかしたんですか?」
「いや、イスタイルの王族には独特のルールがあるんだ。国に関して重大な事を決める時には成人になった王族全員の署名が必要なんだ。」
「私もお父様がサインをしている姿を見た事があります。」
「その通り。宰相はそのルールを守るべき、て主張してるの。国王は国民に発表したんだから良いじゃないか! て言ってるの。」
なるほど‥‥‥、あれ? て言う事は‥‥‥、
「俺の署名が必要、て言う事か?」
「一応、王族にまだ籍があるんだからそういう事でしょ?」
そういう事か‥‥‥。
「でも、俺は自室に手紙を置いていったぞ。籍を抜ける、て書いたし。」
俺は城を出る時に自室に手紙を置いていった。
今日限りで王族から抜ける、イスタイルには関与しない、と。
まぁ、家族に対する不満も書いた。
「手紙の事は聞いてないわ。もしかして‥‥‥。」
まだ、見つかってないのか?
流石にそれは無いだろう、もう時間が経っているんだ。
流石にそこまで鈍感では無いはずだ。
‥‥‥無いはず、と思いたい。




