下僕(いぬ)と三つ子萌え
「・・・何か・・・すごいキレイなのに恐い笑みの男が、
父上と一緒に執務室を後にしたのだが・・・」
何故か脅える第3皇子・レオくんと、
双子萌えに参加させられる第4皇子・カイくんが来ました。
カイくんはとくに脅えた様子がなく、
見た目年齢が近く同じ白い髪の竜族であるせいか、
双子萌えにに強制加入させられ、ルゼくんの周りを
くるくる回っております。
・・・てか、それだと三つ子萌えじゃないですかね?
「あれ、私の父ですよ。こちらが私の母です」
・・・と、告げると・・・
「え・・・」
レオくんは慌てて私の母を見ます。
お互い簡単に挨拶をして・・・
「いつも娘がお世話になっております」
「い、いいえ、いつも娘さんには、
下僕をさせていただいております!」
・・・いや、してませんけど。
お仕事はできるのですが、
完全に脳内と対人関係が下僕目線になりつつありませんか?
「しかし・・・あの恐い笑みの男・・・いや、ひとが・・・
ツェイロンの国王・・・っ!!?」
レオくんが震撼しているところ申し訳ないのですが・・・
ちょうど、ディルと父さまが帰って来たところでした。
父の顔を見た瞬間、レオくんはさっとアナの陰に隠れました。
よく懐いてるなぁ~。
「何か話していなかったか?」
と、父さま。
「いえ、別に」
私たちは一様に首を横に振ります。
母さまなんて、失笑しつつレオくんにグーサインを出しております。
「そうか・・・話の邪魔をしたかと思って」
と、微笑む父さまに、レオくんは懐疑的な視線を送っておりました。
・・・そんなに、父さまのお顔・・・恐かったですか?
「それで、竜帝陛下はどうでしたか?」
「あぁ・・・少し、用があるからと、
30分後に顔をだすそうだ。そこで、紹介しよう」
「わかりました」
しかし・・・30分後・・・ですか。
まぁ、お忙しい方ですからね。無理もないです。
「レオくんたちは戻らなくても大丈夫なのですか?」
「・・・わんっ!」
下僕になれとは言っておりませんが。
「まぁ、カイくんにも息抜きは必要ですから、お茶、いれますね」
そう言うと、レオくんはふぅっと溜息をつきました。
私がキャロルやミフェイさまたちとお茶の準備をしていると・・・
アナがぽつりとつぶやきました。
「これから竜帝陛下も来られるけど」
「わ・・・わふぅ・・・っ」
驚愕の表情を浮かべる下僕。
しかし、アナになでなでされ、少し気持ちが落ち着いたようです。
良かったですね。
あ、もっふぃたちも来ましたね。
かわいい。
そうして、お茶を飲み、お菓子を食べたり、
もっふぃたちと戯れたり、
双子萌えを三つ子萌えに進化させたり、
レオくんの言葉を人語に戻したりしつつ、
30分が過ぎた頃、ようやく、竜帝陛下が来られました。
ちょっぴし緊張が走ります。
父さまは大丈夫と言っておりましたので・・・
よしっ!深呼吸ですっ!!
すー、はー、すー、はー
・・・と、気合を入れたのですが・・・
「う・・・っ、えぐ・・・っ」
そ・・・それは・・・
ほんのり頬を赤らめながら、泣きじゃくる・・・
泣き上戸竜帝陛下じゃないですかぁ―――――っ!!!




