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9話 目安箱と道を作ってみた

道とは、人を繋ぐための架け橋であると同時に

全ての可能性を指し示すものだ。


よーし!今日も頑張るとするか!


この頃の悟の日々はそれはもう、楽であったが

大変であった。

なんせ彼は自由に魔法なのか良くわからない力が使える。これはとにかく今んとこ俺しか使えないらしい。

みんなに覚えてもらおうとしたが、良くわからないとのこと。なので、おっちゃんに、そこんとこも調べてもらう事にした。


なぜ俺だけ魔法が使えて、

みんなは無理なのか?


そして、それとは別に、俺はここ1週間で

全ての街に道を作ることを達成した。


そう。ここの世界は人がとてつもなく少ない。

そして点在している。


未開拓のとてもでかい大陸が1つ。

そこには、荒廃した山々があり、とても人が住める環境ではない。


次に、ここの人がいる土地。これは日本と同じぐらいのサイズしか無い。ここに全ての人と、自然が溢れている。


そして、もう一つは、魔の秘境と呼んでも良さそうな

何か闇の力を感じそうな、夜の大陸。

ここからも人の気配はしないのだが、魔力だけを感じる。けどここは、とりあえず放置しておく。



それで俺はとりあえず、

今回道を作ったんだ!一瞬で。

全ての人と人の間に行き来が出来る様に!

と念じたら道ができた。

まぁなんとも簡単だった。


しかし!!! みんな道を使わないんだ。

いままで暮らしていたところでずっと生活ができていたし、必要性を感じないのかもしれない。

途中に出てくる獣が怖いとかもあるのかもしれないけど、


だから、各村をもう一度回って、旅行という概念を説明してきた!

他の街にも魅力があって、それぞれの産業があるんだ。そこから学ぶことも多いと思うし、素敵な景色を見る事ができるかもしれない!と。


少しは興味をもってくれたようで、

ここ1週間でやっとぼちぼち人の移動が見られる。


ここでようやく世界に仕事が増えたようだ。

盗賊。護衛。商人。馬貸し。馬車貸し。などなど

移動に際して必要な人、モノが分かってきたようだ。

ちなみに道中には、結界が張られていて、

とても安全だ。獣に襲われることはまず無い。

獣には。  


なぜか盗賊という職業が世界に出現してしまったようだが。たった1週間で、、、

まぁきっと、万引きとかをする奴がもともといて、それが本業化してしまったんだろうな。


全てあくまで簡易的なもので、しっかりと仕事ではなくしかも、お金を使ったものでも無い。

資源とか、食料を交換して支え合っている。

とても良いな。



そして目安箱!

これも1週間で色々な質問と共に、入れてくれる人がいた!ちなみにこれは各村々に置いてあって

そこに入れると、思念が俺に伝わるようになっている。ついでに、思念の伝達ができるようにみんなにマーキングもしてきたから、次からは、脳内に直接語りかける事ができるようになった。


それで質問なんだが、

なんともまぁ、平和な事。

誰々さんが困っているから助けて欲しい。

最近、妻に、夫にイライラしてねぇ、など

日常的に起こるであろうふつーのことがほとんどだった。

なので


生きることを楽しめ


と伝えておいた。



しかしいくつか目に止まった問題がある


その一つが俺の使ってる魔法だ。

どうやったら使えますか?というとても好奇心と向上心に溢れた質問だ!きっと子供だろう!

そこで俺は、魔法の研究を進めてもらってるわけで。

しかしどうにも、自分もなぜこの力を使えているのかあまり分かってない。


魔力的なにかを感じるとかでも無いのだ。自分に対しては。さっぱりだ。念じたら自由にできる。それだけ。


しかし、魔力があること自体は分かっている。

微弱ながら人の体にはある。

たまに少し強い奴もいる。

魔大陸にはもっとでかいのが沢山あるが。

でも生命反応では無いんだがね。


この事は一応おっちゃんにはつたえてあるし

なんとかしてくれるだろう!研究者っぽいし。


とまぁとりあえずそんな感じで、

研究は進んでる?


『急に頭に話しかけんなよ。。。』


次の問題は、

よその人とのいざこざだ。


これは予想出来ていた!だから解決策もある。

法律を作ることだ! 関所とかも良いかもな!

どこの村の出身か把握できるようにして、それが無いと入れない様にする。

そして、もし何かやらかしたら、その村のルールに従って罰を受けるとか!細かいルールは、関所に書いておけばいいだろう。

ただ、共通のルールや認識、文化がないとこれは少し難しいかもしれない。

常識が常識じゃない時があるからな。


だからある程度、お互い寛容にする様にとも伝えた。


こんなところか。


『さとる!!大変だ!大変だ!』


ん?どうした?おっちゃん


『魔法を使えたぞ!!俺が使えたんだ!』


本当か!!


『あぁ!ただまぁお前さんみたいにはいかないがな、けれどこれで魔法が使えるということは分かった!』


どうやってやったんだ?


『イメージだよ。具体的であればあるほどきっと強くなる!だから、火を起こしたいと思ったら、ポッっと出るようになったんだ! 念じ続けるもんだな』


おぉなるほど。それだけで良いのか。

というと俺とやってることはやっぱ同じなのか!


ちょっとしか火が出なかったのは、内在魔力のせいなのか?イメージの違いなのか?良くわからないな。


おっちゃん!ちょっともっと具体的にイメージしてみてくれ。十秒間、松明の火ぐらいのサイズを出す感じで!


『よし分かった』


ボッ!!   ……


『お!!さっきより強くなったぞ!!』


おっこれで強くなったのか!

まぁたしかに松明の火ぐらいは出ていた。

もっと大きいのもいけるのか?


そんな感じで実験を繰り返して分かった。


人のイメージで、ある程度の事を具現化できる。

しかしそのイメージは、規模に応じて、より具体的に経験や知識が必要になる。


だからおっちゃんは、火を焚き火ぐらいのものしかできなかった。


しかしわからないのは、継続が出来ないことだ。

一瞬で消えてしまう。

魔法を使っている間に、体内の魔力を消費している様子も無いのにだ。わからん。

ここは研究を続けてもらうとしよう。


ちなみにおっちゃんはずっと火を出したり、

水を出したりして遊んでいる。

一瞬で現れて水は下に落ちて少し地面が濡れるだけなんだが、笑。楽しいらしい。 

良い大人だろうに笑

まぁ気持ちはわかるが。


てか、おっちゃんこれできるようになるまでどんぐらい念じてたんだ??

最初は一時間ぐらいだ!!


一時間も念じ続けたのかw

でも、てことは誰でも使えそうだな!


よし!これで次が決まったな!


みんな!聞いてくれ!

みんなに魔法のやり方を伝える!

イメージだ!

例えば松明の火をしっかりイメージしてみて欲しい!

そうしたら君の前に火が出てくるぞ!


と世界中に伝えたのだった。



さとるはまだ知らない。

魔法というのは、人のイメージによって作られるものであり、

魔法を使えるということを信じたからこそ魔法が使えたということの意味を。


To be continued

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