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無能と虐げられ婚約破棄された伯爵令嬢、実は神級の聖女でした〜冷酷な氷の公爵様に拾われ、毎日「君が愛おしい」と離してもらえません!〜  作者: にんじんさん
第1章 婚約破棄からのパッピーエンド

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10/10

第10話 世界で一番過保護に愛されて



あの日から数ヶ月後。

かつて「呪われた荒野」と呼ばれていたその場所は、今や世界で最も美しいと言われる『聖女の庭園』へと姿を変えていた。


私の神級の聖女魔力によって完全に浄化された大地には、一年中途切れることなく色とりどりの花が咲き乱れ、豊かな実りをもたらしている。


そして今日、その美しい庭園の中心に建てられた大聖堂で、私とギルバート様の結婚式が執り行われていた。


「エリアナ。……本当に、息を呑むほど美しい」


純白のウェディングドレスに身を包んだ私を見て、タキシード姿のギルバート様が、耳まで真っ赤にしながら熱い視線を送ってくる。

いつもは冷徹無比な『戦神』として恐れられる彼だが、私の前ではただの恋する男性だ。そのギャップが相変わらず愛おしい。


「ありがとうございます、ギルバート様。あなたのおかげで、私は今、世界で一番幸せです」


私が微笑むと、ギルバート様は愛おしさに耐えかねたように、私の腰をそっと抱き寄せた。

彼の周囲にあった『近づく者を恐怖させる呪いの瘴気』は、今や完全に私の聖なる魔力と溶け合い、私たちを祝福する温かい光の粒子となってきらめいている。


参列した領民や、我が公爵家に買収されて新しく生まれ変わった国の元魔術師たちからは、割れんばかりの拍手と歓声が沸き起こっていた。


「聖女エリアナ様、万歳!」

「ギルバート閣下とお幸せに!」


温かい祝福の声に包まれながら、私はふと、国境の向こう側で悲惨な末路を迎えた元家族たちのことを思い出す。


私を無能と罵って追放した第一王子と異母妹のリリア、そして実の父親は、結界が崩壊した王都から命からがら逃げ出したものの、平民に身をやつした今も魔物の影に怯え、莫大な借金を背負って泥にまみれて暮らしているという。


今更お城の掲示板や魔術通信で「エリアナ、頼むから戻ってきてくれ! 悪かった!」と血を吐くような物乞いを毎日送ってきているようだが、ギルバート様の情報部がすべて事前に握りつぶしているので、私の目には1ミリも入らない。


自業自得の地獄の底で、一生後悔し続けるといいわ。


「エリアナ、何を考えている?」

ギルバート様が、少し嫉妬の混じった声で私の顔を覗き込んできた。


「いいえ、なんでもありません。ギルバート様とのこれからの生活が、楽しみだなと思って」


「……そうか。ならば安心した。これからは毎日、毎秒、君を私の愛で満たそう。城のクローゼットをさらに新調し、世界中の極上スイーツを毎朝用意させる。君が『もう甘やかさないで』と泣くまで、徹底的に過保護に愛し抜くと誓おう」


(ひぇっ……! 公爵様の過保護ライフ、結婚した後はさらにエスカレートする予定なの!?)


嬉しい悲鳴を心の中で上げながら、私は上品に微笑んだ。

ブラックな環境でただ耐えていた過去の私に教えてあげたい。

理不尽な悪意に屈せず、前を向いて歩いた先には、こんなにも温かくて、甘くて、過保護な特等席が待っているんだよ、と。


「私も誓います、私の大切な旦那様。生涯、あなたの側で微笑み続けることを」


私たちは満開の花びらが舞い散る中、お互いの唇をそっと重ね合わせた。


溢れるほどの財力と、最強の武力、そして底なしの独占欲を持つ公爵様に、生涯甘やかされ尽くす私の新婚生活は、今ここから始まるのだった。




ここまで読んでいただきありがとうございます!

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近々第二章を投稿する予定です!お楽しみに!

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