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異世界トレード見聞録  作者: kanon
第一章 -見聞録その1-
20/26

20.(消息不明)

…数日後…


トントンー「失礼します!」



カイザー証券セルヌ支部のオフィス建物のとある執務室にて、

複数のモニター画面を凝視しつつ、入力装置にカタカタと打ち込みを手早く入れるスーツ姿の男。



ドアの入り口に声を確認すると、その男は「入れ」とその方に向かって短く言う。



ドアが開き、その男性の部下らしき男が近付いてくるとすかざす男に報告をした。


「ロイドマネージャー、例の偵察の程を依頼していたエージェントから今しがた連絡がありました。

 

日中に例のグリーンドラゴンの卵の場所まで行ってみるも、卵の姿は無く、間違いかと思い

 念のため夜向かったそうですが、見張りのミリシャの姿も見えずに卵もまるっきりもぬけの殻でした。


 セイヤの姿もここ数日見当たらないそうで、ようとして消息が知れません…」



部下から報告を受けると、ロイドはその青い目を暫ししばたかせて動揺を見せた。

(まずい…。自宅か別の場所にでも移動させて隠したか。もしや直接そこから取引所まで卵を運んで、機先を制して


 衆目の目にさらす気なのかもしれん。





 そうなれば暴落は必死だ。。いずれにせよ、グリーンドラゴンのあの多数の卵の所在や行方を我々が補足できなくなった時点で

 非常なハイリスクだ…。もはや一時の猶予もない。値崩れする前に早急に対応せねば…。)




ロイドは焦った表情でその部下に命じる。



「チームの全員を集めて、社が保有しているグリーンドラゴンの魔石をなるべく多く市場で売り払え!

 一刻も早くだ!」



「し、しかし支部長の決済は?…」


「そんなものを取っている時間の余裕はない。構わん。後日私が説明する。

 さっさとしろ!」



「は、はっ…承知しました! 早急に実行してまいります。」

部下は急ぎ足で、執務室を後にした。







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