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第15話 寝不足もみんなが喜んでくれるためなら厭わない...

完全なる寝不足ですおはようございます。


まぁ、これくらいの寝不足は前世でほぼ毎日体験していたことではあるのだけれど、この世界で産まれてからは規則正しい生活を送っていたから余計きつく感じる。


今日は思い切って250食分の材料を用意してきたんだ。


ただ、人も確保出来たし、メニューをもうひとつ増やしたいと思っているからそことのバラスも考えていきたい。


8時に冒険者ギルドへと向かうと、既にメアリさんとシュザーさんがいた。


「あ、おはよう」


「おはようございます」


僕に気づいた2人はしっかり挨拶をしてくれた。

接客業に関して挨拶は重要だからね、いい事だ。


「おはようございます、俺のことはフォードと呼んで欲しい。改めて今日からよろしくお願いするよ。」


よろしく、と軽い挨拶を交わしていたところにレイが走ってやってきた。


子供故に走る速度は遅いが、一生懸命走ってきている。


ただ、初日に遅刻とは感心しないが。


「す、すいません!!!遅れました!!!!」


まぁ、この世界に時計というものが存在しないから、ぴったりに来るのには難しい。そこは考慮しないといけないところだろう。


日時計はあるのだが。


「レイ、遅れたのに理由があるか?」


「は、はいぃ...。母さんの看病で、思ったより時間がかかってしまって...。動くことも出来ない身体なので移動するにも起き上がるのにも僕が支えてるんです。急かすことも出来なくて...ごめんなさい...」


うーん、そう言われると煩くは言えないよなぁ...。


「わかった、今日はみんな何時もより30分早く来てもらったんだ。仕事内容を説明するためにね。だから、そうだなぁ...明日は今日と同じ時間、明後日は8時半に集合ってことにしたい。レイは明日お母さんに無理のない速度で時間に間に合うように来いよ。」


あい、!と元気よく例が返事をしたところで仕事内容を説明する。


シュザーさんは毛が入ると大変だから会計にまわした、なんてのは内緒だ。


みんな物覚えが早く、直ぐに仕事内容を覚えてくれた。


1番大変だと思っていたレイのパン焼きは、意外な事にすごく繊細な火を扱ってくれたので調節するのが簡単だった。


そのため、2、3回一緒に焼けば感覚を掴んでくれた。


子供ってどの世界も覚えが早いよなぁ。


「あっれー!?もう人が増えてる!!!」


そう騒ぐ声に目を向けると今日も来てくれた《終わらない夢》のミャオさんがそう叫んで駆け寄ってきたのが見えた。


「うん、冒険者の2人もいるからなんとか、《終わらない夢》の皆が護衛しなくても済むようなメンバーにしたんだ。」


「えっ!私たちクビ!?」


ガーンとショックを受けているミャオさん、それでAランクの冒険者。いいのだろうか。


「クビって人聞き悪くない!?

でも、すごく感謝してるから今日の賄いは期待してて」


そう、今日は歓迎会とありがとうございました会をささやかながらしようと、賄いを豪華にしたんだ。


だから寝不足だけど、達成感はある。


後は雑談しつつ、仕事教えつつ、カツを揚げていけば気づけば9時になっていた。


どこから来んの?って不思議なくらい人がわんさか集まってきて、みんな目を回しながらも対応してくれている。



俺は延々とカツを揚げるし、


レイは延々とパンを焼いて切り目をいれているし、


メアリさんは延々とパンにカツを挟むし


シュザーは延々とお金を計算しながらお釣りを渡したり代金を受け取ったりしている。


ひとつの作業にひとりで集中できるからかなり効率が上がったと思う。


そのせいか、客の回転も早く、250食も用意したのに行列を作り出した上、10時30分には全て売り切れてしまった。


デタラメかよってくらいの速さだ。


「もう売り切れちゃった...。やっぱり午後も売る分を用意しなきゃ、売上を逃してしまうぞ...」


うーん...と唸っている間、他のみんなは座り込んでしまっていた。初日からハードモードのせいだ。


「こんなに人が来るのか...、死ぬかと思ったぞ...。」


「ま、魔力切れ起こすかと思った...」


「暫く茶色いものを見ると全てがカツに見えてしまいそうだ...」


うわぁ...かなり疲れてるみたいだ、申し訳ない。


「そ、そのうち午後からも仕事して貰おうと思うんだけど...?」


「殺す気、?!」


わぁ、みんな仲良しさんだね声揃ってる~...


「お前、商売の天才なのか?怖いぞ」


真顔でハルロさんがそんな事をいってきた。


それに全員が頷くもんだから何も言えないよ。


「ま、まぁ、午後も仕事ってのは追追お知らせするとして...、今日の賄いの時間始まりー!」


話をそらすつもりで、アレクさんから借りたマジックアイテム、魔法の袋で全員の賄いを用意していく。


出来たてを食べてもらいたいがため、材料のみで今から調理していくつもりだ。

流石にシチューは作り置きのものだけれど。


鍋ごと魔法の袋に入ったからよかった。


鍋は温め直すとして、フライパンに調味料を入れて、鶏肉を炒める。

アレクさんはさすが商人のトップで、普通の家庭にはない調味料でもかなり揃っているから醤油に似た調味料もしっかりあるのだ。

そして、あの肉を塩コショウでシンプルに味付け、


完成!!!


「今日のメニューはずばり!シチューとパンと、照り焼きチキン、ポークリオンのステーキ!」


おまちどう!とみんなに差し出すとまぁみんな凄い顔を輝かせて見てくれている。


メインが2つもあるが冒険者は肉が好きだからいいだろう。偏見?否定はしません。


なんなら皿に盛り付けている時点でヨダレを垂らす勢いだった。


ミャオさんとシュザーさんの獣人コンビは鼻が人より効くからか、ずっと俺の手元をガン見していた。


「オカワリもあるからどんどん食べてくれよ!」



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