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ロード・オブ・三国志X ~ 乙女ゲーム転生! 推し軍師・郭嘉の神技能を継承し、曹操を主君として、乙女軍師として征く三国覇道 ~  作者: 初美陽一
第四幕 Battle of RED CLIFFS !! ――運命を超えろ!!

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45/45

第45話(現・最終話) 乙女軍師、新たなる世界〝ロード・オブ・三国志X(クロス)〟を征く――!

「ふうっ……城中の何処にもいないから、随分と捜したぞ。あまり心配をかけないでくれ、甄嘉」


「え、ええっ? 普通に出歩いてただけですよ、お散歩してたようなもので……心配症ですねえ」


「ム。まあ……おれも、そうは思うが、何というか」


 大樹の下、枝葉の影が差す頬を、バツが悪そうに掻きながら、曹操様は俯きがちに呟く。


「キミは……甄嘉は、おれも予測がつかないことをするから……何かの弾みで、おれの前から急にいなくなるのでは、と……考えてしまうことがあるのだ」


「! …………」


「いや全く、我ながら胆が小さく、恥ずかしいが……甄嘉のことを想うと、自分でも分からないが、なぜだろうな……ううむ」


 乱世の奸雄らしからぬ、けれど私にとっては見慣れてきた、気弱な表情の曹操様に――私は、はっきりと告げた。



「何処にも、いきませんよ」


「…………え?」


「私は、曹操様に仕える〝女軍師・甄嘉〟――

 郭嘉様の意志と、その技能(教え)を、受け継ぎし者。

 貴方の覇道を支えると、あの夜、誓った通り。


 私は、曹操様と、ずっと一緒ですから――!」


「――――!!」



 ハッ、と顔を上げた曹操様は、驚いた顔に――陽光が滲むような喜色きしょくを上塗りしていた。

 そして何と次の瞬間、抱き上げる勢いで、私に腕を回してくる――!?


「ハハ……ハハッ! そうか……そうかっ!」


「ひえ……ひえええっ!? ちょ、曹操様、近いっ……ていうか()()ますってばぁ!? なんか赤壁の時といい、遠慮なくなってきてませんかあっ!?」


「許せ、喜びが抑えきれぬのだ! 甄嘉、ああ甄嘉っ……おれは、嬉しいぞ! そうだ、おれとキミは、ずっと一緒だ!!」


「っ。……う、うう……まあ嬉しいなら、いいです……けどぉ……」


 その顔で、そんな嬉しそうにされたら、なんか……毒気も混じりようがないっていうか、むず痒いっていうかぁ……。


 と、そんな私と曹操様……あとなぜか木陰に隠れてニヤニヤしているサイちゃんの下へ、駆け寄ってくる二つの影。


 慌てて離れた……というか抜け出した私と、なぜか残念そうな曹操様。

 そんな私たちに、大柄で精悍な夏侯惇かこうとん殿と、清廉な学士風イケメン荀彧じゅんいく殿が、語りかけてきた。


「ご主君、政務は山積しているというのに、何をしておられる! 甄嘉殿も軍師として、もはや軍備に目を向けねばならぬというのに……調練の約束を忘れたか!? 丞相じょうしょうも甄嘉殿にばかり構わず、もっとわきまえられい!」


「全くです、特に殿(※曹操)は……事につけ、甄嘉殿に会いに行こうとしたり、連れ出そうとしたり……もう少しお控えください。少なくとも内務については、この荀彧が甄嘉殿の相方にと一任されているのですから」


「むむう。……いや、おまえ達といえど、こればかりは譲れぬ。甄嘉のことならば、おれが一番わかっていてだな――」


 勢力内でもトップの三人から、何やら取り合われているような現状――とはいえ最初の頃より、私だって、ずっと慣れてきている。


 なので……一つ咳払いしてから、私は告げた。


「――こほん! もう、些細なことで言い合わないでください! 私も休憩は終わりです、心配をかけて失礼しました。では……行きましょうかっ♪」


「! 決して些細なことではないが……ああ、ゆこう、甄嘉!」

「ウム! ……で、軍の調練だが、甄嘉殿、一緒に行くか――」

「いえ夏侯惇殿、内務のほうが先ですってば。ねえ甄嘉殿――」


 ……まあ私なんかじゃ、英傑同士の言い合いを止めることは難しいみたいだ。

 けれど、これはこれで、()()()のかな――なんてね!


「……フフッ、わたしが首を突っ込むのは、野暮ってもんですね……元・歌手は、く~るに去るぜ。さーて、程昱ていいく殿のトコででも一杯やって――♪」

「ハイ、サイちゃんこと蔡琰殿も行くわよー。仕事、一緒に覚えましょうね~♪」


「ンアアア!! そりゃないですよ~甄お姉っつぁ~~~ん!?」

「誰がお姉っつぁんだ」


 どこまで行っても相変わらずな、サイちゃんを引きずって――

 曹操様と、夏侯惇殿と、荀彧殿と、丘陵を下り、共に()()()()()


 ……私なんて、元はただのOLで、推しから神技能を継承したとはいえ、まだまだ至らない所ばかりだ。力不足なんて、重々承知している。

 他の〝転生者〟のことといい、これから先の〝シリーズを超えた予測できない未来〟といい、困難なんて、いくらでもあるだろう。


 ()()()()


 私は、征く。

 曹操様の女軍師として、この世界で出会った皆と一緒に。


 乙女軍師・甄嘉は――〝ロード・オブ・三国志X(クロス)〟を征く――!



 ~ 終幕 ~


現・最終話までお付き合い頂き、感謝感激です!

もし面白く感じて頂けたなら、「ブックマーク」や

【★★★★★】などで評価いただけると光栄です……!

皆様の温かな応援が、作者の心にガソリンを注いでくれます。

いつも本当にありがとうございます~!

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