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マリー・シェダー軍曹の一日

マリーの朝は早い。


隊長の朝稽古に合わせて日が昇る前にはおきる。そして最新式の映写機を手にとると寄宿舎にある自室の窓から寝間着姿のまま中庭に降り立つのだ。ちなみにマリーの部屋は3階である。


「たいちょう、今日もええ筋肉してますなぁ。ぐふふ」


「……」


「いいね!かっこいいね!きゃーすてきー!」


「……」


「ん?もしかしてたいちょう、体調わるいですか?……たいちょうだけにってかプスス」


「うるさい! 貴様は静かにするということができないのか! だいたいお前はだな貴族の令嬢だろう。それを……」



こうして毎日宿舎に寝泊まりする一同は隊長の怒鳴り声で目を覚ますのであった。







マリーの昼はとにかく忙しい。


なにせ隊長が司令部のあちこちに顔をだし業務をこなしていくのだから当然である。


マリーと隊長の脚の長さがまず違うのでマリーは常に小走り状態だ。けれどマリーは常に隊長を見つめ続け手にもったメモ帳でメモを欠かせない。このメモは毎晩マリーのたいちょう観察日記に利用されている。


「たいちょうの昼ごはんはカレーっと」


ちなみに昨日もカレーだったそうだ。








マリーの夜は遅い。


一日のたいちょう観察日記をまとめ、映写機の画像を現像し父への報告書も書くからだ。

父への報告書にいかにたいちょうはすばらしく次期侯爵にふさわしいかを書き連ねているころには日が昇ろうとしていることがほとんどだった。


そしてまたマリーの一日が始まる。


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