スパイ
俺はこいつに会った瞬間、俺を追い出したあの国のスパイだと気づいた。なんとも言え難い違和感、よそよそしい感じ。最初の頃は疑惑であったが、念のためにテンドにそいつをマークしてもらっていた。そして、徐々に情報が集まっていき、その疑惑は確信に変わっていった。
ゴンドラスト『王よ、なんで俺は呼ばれたんだ?』
勇儀『君は相変わらずタメ口なんだね』と微笑する。
ゴンド『いやー、敬語は難して、昔っからつかえないんすわ』と頭をかき、言い訳を連ねる。私はそこで本題を口にする。『君を呼び出したのは他でもない。今この国にはスパイが紛れ込んでいる。今、戦況は圧倒的な技術力で買っている状態だ。そのスパイからその技術が流失してしまっては、勝てるものも勝てなくなる』
ゴンド『それと俺が呼ばれたのとなんの関係が?』とゴンドの頭には疑問符が浮かんでいた。それに私は『大有りだよ』といい、貼り付けたような笑顔で『君なんだろ。スパイ』と言うとゴンドは驚いた表情を見せる。すると、ゴンドの背後からとてつもない殺気が放たれる。
アンヘル『覚悟はいいか?ゴンドラスト』
ラウール『あの世で仏によろしく言っといてくれ、ゴンド』
ゴンド『クソ!』そこからは2対1の戦いだった。しかし、この国の最強戦力である幹部の中で頭一つ飛び抜けているのがこの二人だ。そのためゴンドにはなす術などなかった。
そこには血の池で大の字になるゴンドと無傷の二人がいた。そこにラウールが『卑怯とは言うなよ。なんでもあり、ただ勝てば良い。しかもそれが国の存続、荒廃に関わるなら尚更だ。それをずっと俺たちはそばで見てきただろ』
ゴンドはハハと渇いた笑みが漏れる。そして、『全く一人のスパイにここまでするかなー、まぁいっか。裏切り者の俺には相応しい最期だ』
ラウール『案外、割り切ってるんだな』
ゴンド『当たり前だ。いつ逃げようかと考えていたところだ。逃げる前にこんなことになったがな』
勇儀『お前、確か管理している土地があったよな?』
アンヘル『ええ、ありますね』
勇儀『その土地では、幸福度と農作物と畜産物の生産量がとてつもなく高かった。それについても調べさせてもらった』
ゴンドラストは王をじーと見た。
勇儀『その数字は嘘では無かった』
ラウール『それまじすか!』
勇儀『まじだ。テンド調べだから信頼性は高い』といいゴンドの顔を真剣な面持ちで見る。
勇儀『だからこそ、問おう。改竄するなり、裏ルートで敵国に流す事も可能だったはずだ。なのになぜ、しなかった?』
ゴンドは少し黙り答える『貴方の信頼を得るために、そこら辺をちゃんとしただけだ』といい、その言葉に続けるように『あとは』と一拍を開け、『あの土地が居心地が良かった』といい、勇儀は『そうか』といった。
勇儀『これはお前に最後の褒賞だ。この国の食料自給率を支えてくれた事に対してのな』といい、一呼吸し、こう言う『お前は不慮の事故で死亡した。そう報道しろ』
アンヘル・ラウール・ゴンドは驚いた素ぶりを見せるがアンヘル・ラウールは『了解いたしました』といい、ゴンドは『ありがとう』とだけいい、永遠の眠りにつく。
すいません。体調不良でダウンしてました。ゆるし




