魔会への招待 (2)
街田リナは地べたに頬がついた状態で目を覚ました。
「んぇ…?なにここ?牢屋?」
リナが目を覚ました部屋は、チカチカと光ってる電球と
トイレ以外なにもなく、狭く薄暗いところだった。
壁や床は全て石。だが、目の前にあるものだけ違った。
鉄の扉。上の辺りに外を覗ける鉄格子がある、
よく海外の刑務所で見かける扉だ。
リナはその鉄格子から外の様子を見るべく、
起きあがろうと手を床に押し付けた瞬間、少し違和感を感じた。
コツっと何かが床に当たったのだ。
もちろん、リナの手の中には何もない。だが、手の中
には、というだけである。
リナは自分の手を見た瞬間、絶叫した。
「きゃぁぁぁあ!??!わっ…私の手…!?これ…狼?!」
リナの腕の先には、もふもふとした毛皮に、大きな爪と
肉球がある、まさに狼の手である。
リナはそれを思いっきり引き抜こうとする。だが、
腕も一緒に引っ張られて痛くて動かない。
「うっうそ…!?これ偽物じゃ…」
「おい!大丈夫か?!」
その時、鉄の扉の向こうから声が聞こえた。
と同時に、こちらに走ってくる足音も聞こえる。
リナは叫んだ。
「た…助けて!私の手が…!出られないの!」
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沙羅乃傘は悲鳴を聞いた。
「きゃぁぁぁあ!!私の手が…!」
気のせいかと思った。けど流石にそんなわけない。
しかし、こんな暗くて敵がうじゃうじゃいるところに私以外に人がいるなんて…
何かの罠なんじゃないかと疑った。
だが、もう一回同じ声が聞こえた。
「うっうそ…!これ偽物じゃ…?!」
確信した、同じ人だ。人間だ。
傘は反射的に叫んだ。
「おい!大丈夫か!」
同時に声がある方へと走る。
薄暗くて足元がうまく見えないが、転けるぐらいの
石がないことを願いながら、走る。
「た…助けて!私の手が!」
こちらの存在に気付いたようだ。さらに、腕のことを
ずっと叫んでいる。おそらく切断されているのだろう。
そしてついに、鉄の扉の前へと辿り着いた。
背伸びをして、鉄格子の隙間から顔を覗かせる。
「おい!腕切断されてんだろ!今助かるから待ってろ!」
「あっ…えっとその、切断はされてなくて!」
「なに?そうなのか?じゃあなんで…いや、とりあえず
そこから出してやる。」
傘はポケットから、たくさんの鍵がついたキーホルダーを
取り出し、一つ一つ刺し始めた。
(くっそ…どれがどの鍵かぐらい書いとけよ…!)
傘はイライラしながらも、慎重に一つずつ挿していく。
すると、また扉の奥から声が聞こえた。
「あ…えっと、別に急いでないからゆっくりで大丈夫だよ?」
「いや、急いだ方がいい。ここにはヤバい奴らがいる。
あったら最後、普通に殺されるぞ。」
「えっ…」
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予想外の言葉に、リナは言葉を失う。
(ただの刑務所じゃないの…?順番飛ばしした罰じゃないの…?
会ったら殺される?嘘でしょ流石に冗談でしょ?)
リナの顔色がだんだん悪くなっていく。
「…なんか不安にさせるようなこと言ったな、すまん。」
「えっ…いや大丈夫だけど…」
「あったこれだ…!」
ガチャン
大きな金属音と共に、ロックが外れるような音がした。
そして、扉が開いた。
「大丈夫だ、1人じゃない。一緒に出口探すぞ。」
そこには、黒いパンク味のある服を着た小さな少女が立っていた。
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少しカッコをつけてみたのだが、それも束の間、
すぐに衝撃の光景を見てしまった。
学校の制服のような服に、水色のリボンを首元にしていて、
手がふわふわのケモノみたいなもので、
瞳の色が、水の如く、澄んでいた
つづく




