少しだけ、前を向こうと思いました①
はじめまして。
初心者なので雑で汚い作品です。ごめんなさい。
実体験を元にする事で主人公の心情をリアルに描けたらなと思って頑張って書いています。
粗末な作品です。恥ずかしいばかりです。
読んで頂ける寛大な方々へありがとうございます。
それと
貴重な評価やブックマークありがとうございます泣
高校二年の夏休み
おそらく大抵の高校生達は人生最大にその青春を謳歌しているんだと思う。まあ青春してればだけど。
かく言う俺もその一人、俺は俺なりの青春を楽しんでいる。
コミュ障の俺にとって学内でのぎこちない生活なんかより、今の生活スタイルの方が本当に過ごしやすい。
この夏休み、そのほとんどを燈山家で過ごす事で家族の暖かさに癒されている。また日々バイトに明け暮れ、たまに友人や後輩と会う事もあり、実に充実した時間、俺にとって最高の青春を謳歌していた。
これはこれで紛れもない事実。けれど真面目と誠実を捨てられない表面上の俺が、自身を壊さないように取り繕った綺麗な表現だ。
実際は・・・
夏休みはずっと燈山家で過ごし郁乃さんの目を盗んでは妹の茜を抱き続けその温もりに癒されている。そして日々バイトに専念する事で過ちだらけの自分を誤魔化している。たまに友人の紫ノ宮と肉欲に溺れた時間を費やし、後輩の黄瀬と会い同じような時間を過ごしてもいた。
そんなクズい生き方を『俺の青春』だなんて謳っているキモいヤツ、それが俺の正体だ。
いい加減、死んだ方がいいよな。
しょうがなく流されてしまう。
それすりゃ言い訳にしてこの今を楽しんでいる俺もいる。
そして夏休みも残り一週間を切っていた。
駅前のコーヒーショップでは今日もとんでもないほどの昼のピークがやっと引き、スタッフ達がホールの清掃に出たりストック補充などを始めていた。
そんな中、たまたま俺がレジ前にいた時に付いてしまった客のその対応に冷や汗が止まらないでいた。
「えぇーっと、すみません、もう一度ご注文よろしいでしょうか」
「こーたブレンド、白いのたっぷりかけて、ね?」
若干のだるさを帯びた無表情な顔付き、人を寄せ付けないクールな雰囲気と着ているシャツより白い肌、作り物のような整った顔立ちがストレートに「美人」という言葉を連想させる。
そして俺に話しかける時だけほんの少しだけ微笑む。
そんな美人の口からとんでもねー注文が飛んできた。
周りを確認しつつ咄嗟に小声でツッコミを入れた。
「・・・じゃあアイスコーヒーでいいわ」
口元を少し尖らせながら受け取ったドリンクを持って窓際の方へ視線を流しその場を離れた紫ノ宮だった。
ここはお前のような闇痴女が立ち入っていい場所じゃない。俺の聖地を汚すな!そして座るな!テイクアウトしろっ!帰れ!
せっかく何の後ろめたさもなくただ誠実な俺でいられる唯一の神聖な場所だったのに。
今日だっていい汗かいて直向きに仕事に打ち込む自分自身を自画自賛していたところだったのに。
ああ、台無しだよ。マジで。
ほら、後ろで金城さんが鋭い目し出したじゃんか。
はあぁ、めんどくさい。
「ーねえっ!ちょっと、注文いい?」
「えっ?あ、すみませんっ。ご注文うけ・・・・・あー、ラテでいっすか?」
「はあ!?何よその態度!まあいいいけど。じゃあそれで」
「っじゃあ私はチョコレートモカを、ホイップ付きでお願いできますか?」
「かしこまりました。ではまとめて席までお持ちしますのでお好きな席でお待ちください」
「ちょっ!ちょっとあたしと態度が全然違うじゃないの!」
突然騒ぎ立て乗り出すようにいちゃもん付ける妹の横でさっと電子マネーで決済する姉、何とも手慣れた連携だ。
「ええーっと、いやぁいつもいつもうるさい・・・ご利用頂いている常連様だったのでフランクが過ぎました。大変失礼致しました」
「ってちょっと今うるさいって言った!今うるさいって言ったわよこいつー!」
そんなギャーギャーうるさい妹を押し込むように奥のボックス席へ投げ込んだ後、さりげなくこちらへ会釈した。ごめんなさいね、とでも言ってるのだろうか。
でもまあいいか、ちょっとスッキリしたし。あの双子最近ホントよく来るよな。お嬢様、結構ヒマなの?
そして何も無かったかのように仕事に専念する俺、その俺から少し離れたところで金城さんの鋭い視線は未だ消えないでいた。
ご覧いただきありがとうございました。
恥ずかしいばかりの雑な作品と罵ってください。
むしろそれで勉強して成長したいと思います。
投稿は不定期になります。日々少しずつ時間を作って書いています。素人なので進捗や出来に関して悪くなる事がありますのでご了承下さい。