『友達』がわかりませんでした ④
はじめまして。
初心者なので雑で汚い作品です。ごめんなさい。
実体験を元にする事で主人公の心情をリアルに描けたらなと思って頑張って書いています。
粗末な作品です。恥ずかしいばかりです。
読んで頂ける寛大な方々へありがとうございます。
それと
貴重な評価やブックマークありがとうございます泣
おおおぉぉーーー
なんだこれ!?本物!マジか!!
「何だよ、いい反応するじゃん」
「こ、これはちょっとマジでヤバい。本物だよね、生で初めて見た」
「ちょっとした美術館みたいだろ?親父の趣味でさ、この部屋だけで数百億の価値らしいぜ、やべーよな。さすがに俺も震えるよ。本当はさ、ここ特別な客か身内しか入れない事になってんだ。だから本当にシロは特別なんだぜ」
そんな黒坂の熱い言葉も宝の山一つ一つの説明も、何一つ耳には入ってこなかった。
骨董品やら美術品なんてどうでもいい、ただ目の前の一振りの日本刀に既に心を持ってかれていた。
「やっぱそれか青木さんが言ってた通りだな、はは。まあ喜んでくれて嬉しいぜ」
「こ、ここ、これは触れない、よね?」
「悪い、セキュリティでショーケースからは出せないんだ」
「だ、だよなぁ」
「なんかウチの家系の昔の武将の物らしいぜ。定期的に磨きや研ぎに出してるみたいでさ、だから資格が無いと所持もできねーんだって」
この日本刀に関わる話だけは耳を大きくしたかのように一字一句漏らさず入ってくる。そして柔らかく波打つ波紋の色合いと刃の鋭さが光の反射で目に映り、魅了をかけられたかのように釘付けになっていた。
その後も知る限りの情報を絞り出すように語る黒坂、それを聴きながらただ眺めるだけで興奮が止まらなかった。
「ーとまあ、俺が知ってんはそれくらいだ」
これは一般的な太刀、でも波紋は刀打ちの個性が出るし柄の巻き方や目釘の特徴で打ち手の流派や当時の情景を想像できる。さすがに記憶してないから帰って資料とつけ合わせたい!
「ホント刀好きなんだな」
「刀じゃない日本刀、ちょっと違うから」
「ははっ、そっか。まあダメ元で今度親父に触れないか聞いてみるよ」
とりあえず土下座をしておいた。
「暁仁様、そろそろ」
え?椿さん?青木さん達のフォローしてたんじゃ無いの?俺達二人でこの部屋入って扉閉めた筈なんだけど・・・マジか。
この一振りに魅了され三十分を過ぎた頃だった。俺としてはこのまま眺めて食事したって飽きないくらいだが、どうやらタイムオーバーらしい。さすが数百億の部屋、セキュリティの事情で長時間の開放はできないとのこと。まあそりゃそうだよね。
そしてまた長い廊下を歩きもと居たリビングに帰ってきた。
「ヤバい、まだ興奮が治らないよ。また来てもいい?」
「もちろん!いつでも来いよ」
広いリビングに少し酸味を感じる甘い香りが広がっていた。そしてポニーテールにエプロン姿の青木さんを見つけその神々しさに再度魅了にかかりそうになった。まあ一ノ瀬さんも同じ格好だけど。
なんだこれ、尊い。尊い。
「お帰りなさい、あき君達はどちらに行かれてたのですか?」
「まあちょっとな、ウチの宝を見せてやってたんだ」
「宝?宝を見て興奮?・・・はっ!?そ、それはそのっ、男の方がお喜びになる『お宝』と言うものでしょうかっ!」
「いや違ーよ!ってか何処で覚えたんだよそんな言葉!」
一ノ瀬さんの後ろにいる青木さんがむすっとした表情でこっちを睨んでいた。
いやホントに違うからね?ホントだよ?あとそれ可愛い過ぎて怒れてないからね。
「冗談です、ごめんなさい。宝物庫へ行かれてたのですよね?白井さん、あの部屋は私でもなかなか立ち入らせてはくれないのですよ」
「そ、そうなんですね」
まあ数百億だしな。マジでビビる。
それよりこんな焦ったり怒ったり喜怒哀楽な黒坂、学校じゃ絶対見れない。さすが一ノ瀬さんだ。
そんな言葉遊びで盛り上がりつつ、テーブルに用意されたのは一ノ瀬さんと青木さんで作ったららしいティラミスだった。偶然か知ってか俺の好物だった。
そして日が落ちた頃合いで夕食の時間、またいつの間にか用意された高級レストランのようなディナーに動揺を隠せない俺と青木さんだったが、黒坂と一ノ瀬さんの明るいノリに救われてそれはそれで中々に楽しい時間を過ごすことができた。
その後はお決まりのバスタイム。
もちろん、何のイベントも発生しなかった。
ご覧いただきありがとうございました。
恥ずかしいばかりの雑な作品と罵ってください。
むしろそれで勉強して成長したいと思います。
投稿は不定期になります。日々少しずつ時間を作って書いています。素人なので進捗や出来に関して悪くなる事がありますのでご了承下さい。