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生霊  作者: なかむらこむぎ
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帰りの電車のなかで、私はA子さんから話を聞きました。

A子さんは、私たちの気づかないところで、先程のような待ち伏せや、社内での付きまといなど、ストーカー被害を受けているようでした。


入社してからずっとB男さんのお人好しぶりを見てきた私は、にわかには信じられませんでした。

しかし、更衣室から出てきたときのB男さんの顔を思い出すと、A子さんの言うことが嘘とも言いきれませんでした。

女の勘というか、生理的に受け付けないものを感じたのです。


私は、上司に相談するようにA子さんに勧めました。

もしかしたら、A子さんとB男さんの双方に、何か誤解があるのかもしれません。

上司に間に入ってもらって、話し合いをした方が良いのではないかと思いました。

A子さんは話を大きくしたくないようで躊躇っていましたが、結局、休み明けに上司に相談に行きました。


話し合いは、他の社員に気づかれないように内密に行われました。

B男さんに悪気はなかったようで、彼は、そんなに怖がらせているとは思わなかった、申し訳なかったと、A子さんに謝罪しました。

以来、付きまといも待ち伏せもパタリと止みました。

A子さんからその話は聞いた私はほっとしました。


しかし、それはほんの僅かの間だけでした。


B男さんとA子さんは、入社当初とは少し違いますが、ほどよい距離感をとるようになりました。

そうして上司の監視がとけ、A子さんも安心した頃、B男さんは再び付きまとい行為をするようになったのです。

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