表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/11

仮面





挿絵(By みてみん)






 薄く赤く剥がせよ、生を吼える仮面。

 尖らせて満ちよ、彩りの宝玉。狭く閉じ込めるほどに、その煌めきは深く濃くなる。

 新しいものは次々と生まれる。

 宝は湧いては腐り屑と化して夜空に輝く。


 赤紫の衣をまとった童女が座っている。

 何か、ひどく重いものを背負ってでもいるかのような顔をして。

 苦は軽んじられ幸いに満ちよ。

 凍える人には温もりを与え、熱に浮かされる人には清涼を。


 あるべきものが、あるべきところに納まると、整えられた庭園にも似た美しさが生まれる。


 泣き声。

 涙は報われればいい。

 ぬぐってくれる手があるといい。

 くるんでくれる腕があるといい。


 すると童女はきっと笑うから。

 年に似合わぬしかつめらしい仮面を脱ぎ捨てて。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ