ボーイペロアスール6
暗闇が迫る中、公園で、ラファエルの話は続いていた。
「僕は、絶望していた。
なぜ、僕が時空嵐に遭遇しなくてはいけなかったのか。
四天王NO.1と言われ、調子に乗っていたからなのか」
少しずつ、雄哉たちに近づいてくる。
しかし、ラファエルに殺気はない。
「公園で絶望にくれていて僕に優しく声をかけてくれたのが、
警察官である父さんなんだ。
父さんは身寄りのない僕を引き取ってくれたんだ」
ラファエルは歩みを止める。
襲ってくる気配はなかった。
「でも、気付いた時点で雄哉君を襲わなかったの?」
「出来るわけないだろ、こんなにも俺は、雄哉先輩を好きになってしまったんだ」
「、、、そうよね。好きになってしまったら、
「俺は、この7年間、恩田家の子供として育ってきた。
もう、暗殺なんてどうでもいいという気持ちになっていたんだよ。
しかし、指令は有効、暗殺目標を見つけたとなったなら、
僕たちはその任務を遂行しなくてはいけない」
「暗殺者としての心構えは正しいけど、、、」
「|彼(')は、毎日迷っていたよ。
暗殺指令を遵守すべきか、天貝雄哉を守るべきか。
出した結論は、天貝雄哉から離れ、実家に戻るという選択肢だ。
しかし、俺は雄哉先輩を見るたび、話すたびにさらに苦悩は増していったんだ」
「雄哉君を殺す必要は、もうないわ。
あなたにとって雄哉君はかけがえのない存在なんでしょ」
天田はこれ以上の戦闘は無意味と考え、ラファエルが未来に戻ってくれることを期待した。
しかし、ラファエルの殺気は一気に増大した。
「僕にとっては、まだ、暗殺対象だ!」
天田は瞬時に戦闘モードに切り替えた。
少し遅れたため、ラファエルの攻撃を受けて後退してしまう。
致命傷ではなかったが、後手になってしまった。
ラファエルが右方向から天田に迫る。
「よけられない!」
天田は、左手で防御をし、後ろに飛んで、その力を受け流す。
そして、体制が悪くなった天田の横側にラファエルが攻撃を仕掛ける。
天田はその攻撃をかわす。
その交わした天田に恩田の左手がやってくる。
天田はかわせず、両腕を盾にするようにして、受けとめる。
一瞬の隙ができ、恩田が、天田の後ろに回りこむ。
天田は振り返り、攻撃を受け止めるのではなく、そのまま5~6歩前に進んでから
振り返る。
互角の戦いが繰り広げられる。
「お姉さんが何者かは知らないけど、この僕と互角に戦える相手がいるなんて、
思っていなかったよ。
体が震えるよ、こんな強敵とやりあえるなんて」
「私も、ラファエルと戦うなんて思ってもいなかったわ。
それも、青年になったラファエルとなんて」
「さぁ、行くよ」
再びラファエルが天田に迫る。
ラファエルのその戦闘能力の高さは、速さだが、無駄な動きをしないので、
持続力があるのだ。
ラファエルの戦闘方法は、先行逃げ切りタイプではなく、追い込みタイプだ。
この為、後半になればなるほど、ラファエル有利になっていくのだ。
天田の息は切れ始めているが、ラファエルは余裕である。
「駄目だわ。
早すぎるし、何より長期戦に持ち込まれてしまったのはまずいわ」
天田は、攻撃を受け止め、ダメージを軽減させることしかできなかった。
連続攻撃がやってくる。
既に、防御一辺倒になっている。
明らかに恩田の戦闘力が高まっていた。
というよりは、天田の動きが鈍っていたのだ。
天田は、連続攻撃に、少しずつ体力を奪われ、動きが鈍る。
「まずい、このままでは」
そして、ついに、攻撃が、天田の腹部を捕らえる。
天田の動きが完全に止まる。
「ぐはっ、駄目か、もう少し粘れればよかったのに」
天田の腹部に2発目が入り気絶してしまう。




