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第17話 新たなチートなのか?

 「夕方までにワンチャン戻るから、夜ご飯ヨロ。」


 ラレンティアがぶんぶん腕を振っている。

 ファウっちは、ペコペコと何度も頭を下げ、魔獣を引き連れて去っていった。

 夕方までには戻るだと?


 時間感覚では、今は午前10時くらいだろう…。

 あのバカ夫婦の感覚の夕方がどの程度かは分からないが、午後6時と想定すると、俺に残された時間は、おおよそ8時間ということか?


 子供を10人連れてくると言っていたが、俺のクラフト魂に火が付いている。

 あいつらが腰抜かすレベルのものを作らないときがすまねえ。


 ラムスを横目に見ると、家の外壁に落書きをしている。

 昨日建てたばかりの新築だぞクソガキがあああ。

 まあいい、立て直すからな。


 ルパルパを見ると、ハアハア、言いながら耳と尻尾をクリクリ動かしている。

 昨日と同様、今日もポンコツ状態ということか?

 しかし、今日はお前に働いてもらうぞ。


 「ルパルパ、俺の思考は読めてるな、追加のドローンをよこせ。」


 “ロム様少しよろしいですか?”


 ルパルパの目が青色に変化している、珍しく巫女姫レムスが反応してきた?

 こんな時にややこしい、黙ってサクラ大戦の続きをやってろ。

 

 「ルパルパはどうした、何してんだ。」


 “ルパルパ様は、現在ロマンティックブレインモードでBANされるような

 思考で頭がいっぱいなので、自主規制のため私が対応いたします。“


 なんかよくわからんが、それなら仕方がない。

 俺の思考は読めるか、イメージとおりの建物をつくるために必要な追加の機材をルパルパの代わりに手配したりとかお前にも可能だったりするか?


 “もちろんできます、しかし、そのためには、セガサターンモデムが必要です。

 これで、ルパルパ様のコアにアクセスして、情報を操作することができます。

 私は、興味はありませんが、どうしますか。“


 14.4kdpsの通信速度で何ができんだ、ふざけんなああああ。

 アナログ電話回線なんていまさら使うんじゃねえええ。

 そもそも、そんな拡張ができるなんて誰も覚えてねえからな。

 

 “それがないと、私はどうすることもできません。”

 

「わかった、わかった、ちゃんとやれるんだろうな?。」


 ルパルパの目の色が赤に戻っていく…どういうことだ?


 『マスター、レムス様がセガサターンモデム、セガサターンキーボード、

 セガサターンフロッピーディスクドライブ、2HDディスク5枚、ムービーカード、

 パワーメモリサクラ大戦バージョン、サクラ大戦2をご購入されました。』


 はああああ?


 『44,500円になります。』


 ふざっけんなああああ。

 返事しろ、レムス、おい、どうしたああああ。


 『レムス様からの伝言です“サクラ大戦2で忙しい話しかけるなパンイチ変態野郎”だそうです。』


 このいかれ巫女姫が、だましやがったなああああ。

 いい加減に、神を信仰しろ、それでも巫女なのか、セガ信者がああああ。


 セガサターンフロッピーディスクドライブは、1.4メガもデータセーブできるのに、なんでわざわざ、412kのパワーメモリサクラ大戦バージョンまで買ってんだよ。

 持ってることが尊いとか言う、ただのコレクションだろ糞がああ。


 『うるさいですマスター、依頼の件ですが…。』


 「なんだ、お前ぶっ壊れてた訳ではないんだな、できるのか?」


 『可能です…いろいろ考えたのですが、私にキッスしてください。』


 「はああああ?」


 なんでそうなるんだよ。

 しかも、うざいくらいに耳をクリクリして、尻尾を振っていやがる…。

 まあ、まあ、可愛いじゃねええか。


 キッスくらいしてやんよ。

 俺は、大人の男だからな、そのくらい全然余裕なんだよ。


 『それでは、マスター、お願いします…。』


 ん?


 ルパルパよ、なぜ俺に足を差し出す?


 『マスター、早く、私の靴の裏側にキッスしてください…うふふふ。』


 この野郎すっかりぶっ壊れてんじゃねぇかああああ。

 この前は、一発芸を要求し、今回は、キッスとか言いながら、靴の裏を舐めろと言ってきやがった?

 俺に絶対服従するとか言いながら、1ミリも俺をリスペクトしてねえなこいつ。


 俺は、跪きルパルパの右足に両手を添えた…。

 油断したなルパルパよ。

 恍惚の表情を浮かべるイカレAIルパルパの足を瞬時に捻り転ばせてやった。


 ざまあ、かんかん、お尻ぺんぺんとはこのことよ。


 まあ、俺は紳士なので、しっかりとお姫様抱っこで受け止めてやったがな。

 これに懲りて少しは俺を舐めプするのは止めることだな、あはははは。

 

 俺は、縮こまるようにお姫様抱っこされるルパルパの顔を覗き込む。

 ルパルパは、真っ赤になって痙攣している。


 AIでもびっくりすることとかあるんだな?

 まあいい、そんなことより、今の俺にはやることがある。

 時間もない。


 「ルパルパ、さっさと、建設用の役に立つチートよこせ。」


 『ひゃあい…。』


 変な返事だがまあいい、素直なのはいいことだ。

 俺が、ルパルパその場に立たせると、ルパルパはへたり込みうつむいてしまった。

 なんか震えている。

 ちょっとやりすぎたかな?


 次の瞬間、地響きと共に巨大な3体の巨人が目の前に降ってきた。

 俺の新築の家は下敷きになり木っ端みじんになっている。

 地面が吹き飛び、爆風が俺の頬をうった。

 ふざけんなああああ。


 『東亜重工製の建設用大型ドローン準備いたしましたマスター…。』


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