22/97
泥海に 雪靴の陸自 助け舟
陸上自衛隊が到着すると、一気に道が拓けた。道路に積もった瓦礫や泥が消えると、ガス・電気・水道などが次々と復旧し始める。自衛隊が予定より遅かったのは、生存者を探すほうを優先したために片付けが進まなかったらしい。
「自衛隊って名前がよくないよね。災害救助隊とかのほうがよくねえか。」
「国の災害救助隊で国災救助隊ってのはどうだ。」
「うん、国災救助隊。」
街が片付くと、冗談がでるほどに人々は元気づいた。
何とか雪が降る前に、家の中の泥を出したい。大きな板で押す者や、バケツでくみ出すものものなど様々だ。重機で泥を押し出せれば効率もいいのだが、住宅地ではそうもいかないわけがある。行方不明者がいれば捜索も必要だし、個人の所有物も混じっている。やみくもに捨てられるものでもない。僕も、毎日自宅周辺の片づけを手伝う。そのため、自宅の片付けはほとんど進まない。
駅の近くは、毎日瓦礫を運ぶトラックが通る。しかし、ちょっと離れると、積み上げられた瓦礫が延々と続く。そのほとんどが濡れた建材や家財だ。




