↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
2/2

榊詞

榊:サカキ(Cleyera japonica)

神が宿る木。


私は今日も眩しく降り立つ神様をお迎えする。


そして人々は神様を求めている。


店の繁盛を願う者。

作物が育つことを願う者。

健やかに子供が育つことを願う者。

日々の平和を望む者。


私は思う。


「この世の願い事すべてを神様が叶えるなんて、

あるのだろうか。いや、ないだろう。」


数えきれない願いを聞いているからこそ、そう思ってしまう。


神が宿る木としてあるまじき思いを抱いたその時、降り立った神様はこうおっしゃったのだ。


「彼等の願いが叶うかどうかは、保証できない。

願いが叶うかどうかは、

本人の行いによってのみ決まるからだ。


ただ、他人に願うまでの強い気持ちを

後押しすることぐらいはできるだろう。」


ああ、そうか。


人々は、神様が願いを叶えてくれると思い、信じ、願う。

ただそれは、本人の強い願いであると同時に、強い意志なのだ。


私は今日も緑の葉をつける。

神様が見間違うことがないほどに。


幾多の強い願いを背負い、

今日も常緑の葉をつけるのだ。

本題のモチーフとなった「榊(さかき)」は、社寺に植樹されることが多い常緑樹です。


榊の由来はいくつかあり、「境木(神域との境)」「栄木(常緑で栄える木)」「賢木(神聖な木)」などの説があります。


特に、一年中緑の葉が茂る「常緑樹」は特別でした。

神様の尽きることのない思慮の証とされ、神様に滞在していただくといった意味がありました。


また、神道において、葉先の尖った植物には神様が宿るとされており、艶やかで、先の尖る葉先を持つ「榊」は、神が宿る木として代表的な樹種とされました。


タイトルの「榊詞(さかきこと)」は、神への祈りや神聖な気持ちをあらわす言葉です。

神職が神様へ捧げるお祈りや雅(みやび)な言葉を意味します。


このように、神様との関係が密である「榊」は、きっと様々な人々からの「榊詞(願い)」を聞いていたことでしょう。

そこで、榊が抱いたであろう疑問点を、神様からの「詞」によって気付かされる様子を描いてみました。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。