第12話 花咲健の報復
俺は黒井隼、配信中は花咲健を名乗っている。
10日前の爆煙石を爆発させる配信中にドレスを着た女に不意討ちをされたダメージで、女の飲ませたポーションで回復したもののダメージが多すぎて一週間も入院してしまった。
退院後はお礼参りの為に女に付いて調べると同時に必要なマジックアイテムの作動を妨げるアイテムの入手に手間取ったが漸く手に入った。
アイテムを入手するまで雫とやらの配信を見たが、それなりに強いのは確かだが、俺の魔力感知ではドレスから魔力を感じるから、ドレスの効果を無効にしてしまえば能力も落ちるから俺の楽勝だな。
あとは雫の奴が潜るダンジョンが分かればお礼参りを実行出来る。
そう思いながら配信をチェックしていると俺達ブラッククラウンがメインとして攻略しているダンジョンを攻略しながら配信をしていた。
今日は中層の攻略だから出入り口で待ち伏せすれば対決出来るだろう。
そうして用意したマジックアイテムを持つとダンジョン出入り口へ向かう。
***
私は転移水晶を起動してダンジョンの出入り口に現れると見知らぬ男の人から声を掛けられました。
「久し振りだな、雫さんよ」
「あの、どちら様でしょうか」
「覚えて無いのか、2週間前にお前に不意討ちで倒された花咲健様を」
「あー、爆煙石を爆発させようとしていた人ですか」
「今度は正面から俺が勝たせて貰うからな」
「冒険者同士の戦いは、禁止ですよ」
「ダンジョンから300メートル以内は模擬戦は許可されるんだよ」
「戦う理由が有りませんが」
「あんたに無くても俺には有るんだよ、では早速行くぞ」
そう言うと俺は魔道具を起動させると斬りかかる。
すると雫はドレスの膨らみが減り、赤い髪が黒髪に戻る。
***
「あれ、ドレスの調子が悪いですね」
そう言いながら相手の攻撃を交わします。
そしてマジックバッグから刀を取り出そうとしますがマジックバッグから刀を取り出せません。
「はははは、魔道具は効果を発揮しないから魔道具からの強力な支援は無いだろう」
仕方無いので相手の剣を武器破壊でへし折り、更に両手、両足を砕くと倒れ込み、身動き出来なくしました。
「馬鹿な、ドレスの能力強化が無ければ俺の勝ちの筈だ」
「ドレスには髪色を変える以外の機能はありませんわよ」
後始末をどうしょうかと考えていると突然サイレンと共に警告が発せられる。
『三鷹ダンジョンでダンジョン崩壊の予兆が発生しました。近くの人は素早く避難して下さい』
私は慌てて、身動きの取れない花咲さんをお姫様抱っこすると、近くの冒険者組合に運びます。
花咲さんを組合の職員に預けるとダンジョンが良く見える建物の屋上に飛び上がります。
そして配信中なのを気にせず、ダンジョンを見守り始めました。




