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第十一話『叛逆龍事変【調査編】』

 これ、漫画で見た事がある。ぴかーん!! どかーん!! ってやつじゃ! と、敢えて説明するならば、最龍侍さいりゅうじ学園の屋上グラウンド。以前の暗黒龍が暴れた事件の影響でドームの吹き抜けのガラスは未だに無く、ずっと野晒し状態。

 私はナゾ子と軽い戦闘の特訓をしていたところ、上空に強い光が現れ光の根源が降ってきて、爆風を巻き起こしたところなんじゃのう。

 土煙が強風によって払われる。すると、筋肉質の大男が光に包まれて立っていた。

 ナゾ子は臨戦体制でフルアクセル・リングに手を当てて構える。


「お前ッ、あの時の魔王じゃねえか! 生きていたのか!」

「相変わらずそそっかしい奴だな。まあ、話を聴け、女神の娘よ」

「女神……? わしには分からぬ」

「色々あんだよ。仕方ない、とりあえず言え」


 魔王らしい男は真っ白く細長い剣を地面に刺す。腕を組んでは真っ直ぐナゾ子を見ている。


「……度々、お前の聖剣と話をした。自分の娘を世話してくれていた事、お礼を申し上げる」

「ちょっと気が合っただけだ。それに、魔王と違って良い奴だった」

「なんとでも言うが良い。用はそれだけだ。よろしく頼む」


 それだけ言うと、魔王は大きな暗黒龍へと姿を変え、どこかへ飛び去った。

 ぼーっとしていると、ナゾ子はいきなり包帯で両目を隠して、空を見上げた。これで見えるのじゃろうか。


「久しぶりに会いに行こうかな。逆雪ぎゃくせつもいつか紹介してやるよ」

「おう。楽しみにしておるぞ」


 ハイタッチを交わして、ナゾ子は別の場所へ。私は軽くストレッチしてからひとまず学園建物の門前へとテレポートした。



⭐︎⭐︎⭐︎



 本日は、今から特段用事も無いので適度に翡翠ひすい少年から貰ったシュークリームを食べ歩きながら出店の食べ物を見て回る。すると、アイスクリームを片手に走り回る少女とぶつかりそうになったので、私は軽くかわす。ぶつかると思っていた幼い少女は、すってんと転んでしまう。


「お主、大丈夫か?」

「ママからもらったアイス……」


 今にも泣きそうな瞳でこっちを見てくる。可哀想じゃ。


「わしのシュークリームを一つやろう。ほれ」

「ありがとう!! お姉さん!」


 後からやってきたママさんも何度もお辞儀をしてきては、手を振りながらどこかへ行った。ふと、白龍様の事を思い出した。私が今度は泣きそうになるが、ここはグッと堪える。

 ふと、自分のスマートフォンが震えている事に気づく。連絡をかけてきた相手は茜音あかねさんだ。


「もしもしもしれんちゃんもしもし!!」

「うるさいわ!!」

「あ、やっと出た。急用の会議があるので、一度学園の職員室前まで来てください! いいですね」

「はい……」


 乱雑に通話は途切れ、早速スマートフォンを操作して職員室前へ。

 そこには茜音さんと、よく遠目で見かける校長、もう一人は桐生院きりゅういん先生である。

 桐生院先生は棒つきの飴を口に咥えながら、黒縁の眼鏡を光らせている。


「なに、さほど悪い話ではない。度々、龍を鎮めてくれている話と、ナゾ子の事だ」

「ナゾ子?」

「俺の娘だからな。あいつ変だろ。友達いなかったんだ」

「どうも。って、いや、なんでもない」


 ふと、狐で女神の子で魔王を討伐経験があるという、知り得ない個人情報を漏らす所だった。危ない危ない。


「まあいい。逆雪ぎゃくせつくんだったかな。学園にある叛逆龍はんぎゃくりゅう調査チームに入ってもらいたいという、お願いが主な話たい事だ。もちろん君の事情もあるから、断っても構わない」

「参加する。わし、気になってたんじゃ」

「良い返事だ。校長先生もいいですね」


 黙って頷いては、大きなスマートフォン? を操作して、特に言わず立ち去っていった。


「指揮はこの茜音がとってるんだよ! 蓮ちゃん一緒に頑張ろ!」

「うむ」


 他に少し話をして、数日後に特殊会議室①へと行くように指示を受ける。茜音さんが私のスマートフォンを操作して、テレポートの行き先を追加。


「じゃーねー! 桐生院も変な事しないでよ」

「当たり前だ」

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