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28話 悪夢、再び

「ん……ここは……? あ、夢か」


 私が辺りを見渡してみると、そこは倉庫だった。


 「また悪夢かなぁ……もう嫌なんだけど」


 この前の悪夢は本当に地獄だった。


 あんなのもう見たくないしさっさと夢から目覚めよ。


 ……だめだ。目が開かない。

もしかしてなんかの魔法で攻撃されてるのかな? いや、それはないか。

 

 私はとりあえず倉庫の奥に向かうことにした。


 そして私は倉庫の奥に着くと、近くに掃除道具入れがあるのを見つけた。


 ……掃除道具入れって普通倉庫にないよね? まあ夢だしその辺は気にしたら負けかな。


 私はそう思いながら掃除道具入れに手をかける。


 すると、突然すごく嫌な予感がした。


 なんていうか、これを開けた瞬間またトラウマになりそうな光景が広がってる予感がする。  

 「これ、なんか動いてる?」


 どうやら悪夢は私を待ってくれないらしい。掃除道具入れが、ひとりでに開き始めていた。


 そして、結局私はその掃除道具入れの中を見てしまった。


 見なければ良かった。そう後悔しても、もう遅い。


 そこには、幽香ちゃんの死体が入っていた。幽香ちゃんは酷く怯えた顔で、腹を刺されている。


 「なっ……キャアアアアアアア!」


 私はそう叫び声を上げると、ベッドから跳ね起きた。辺りには、いつもと変わらない光景が広がっている。


 私は息を弾ませ、目を大きく見開き体を震わせた。


 そうしているうちに、私の叫び声を聞いたのだろうか。ユーノーが慌ててやってきた。


「リサお嬢様! なにかありましたか!?」


「……悪夢を見ていただけだよ。騒いでごめん」


「悪夢ですか……。今回はあのオレンジ色の髪の女はいましたか?」


「いないけど……なんで聞くの?」

 

 私は泣きながら首をかしげると、ユーノーにそう聞く。


 その質問にユーノーは答えずに、私のベッドに座った。


「いえ、なんとなく聞いてみただけです。ちなみにどんな夢だったんですか?」


「……なんか倉庫に掃除入れがあって、その中に……幽香ちゃんの……し、死体が……」


「……嫌ですね、その夢。私もそんな夢見たら間違いなく発狂してます。……よろしければ本日は私もここで寝ましょうか? リサお嬢様が悪夢を見ても私なら消せますから」


「うん……お願い。これ以上トラウマ抱えたくない」

 

 私はそう言うと、ゆっくりと立ち上がった。


 この夢が現実じゃないと分かっていても、やっぱり心には来る。


 ……私が何したって言うのさ。


 いや、今はそんなことはどうでもいい。

念のため幽香ちゃんの安否を確認しないと。九十九パーセント大丈夫だと分かっていても、やっぱり不安だし。


 私はそう考えながら階段を降りる。


 いつもは大して怖くないそれが、今はとても怖い。まるで、私が落ちているみたいで。


 それに続いてユーノーも階段を降りてくる。私に気を使っているのだろう。ただ黙って私の後ろをついてきている。


 私は一階にある固定電話を手に取ると、牧田家にかける。


 多分日本では非常識なんだろうけど、今回は許して……。


 私がそう心のなかで懺悔しながら繋がるのを待っていると、「もしもし……、牧田ですけど……」と言う声が聞こえてきた。


 「ゆ……幽香ちゃん?」


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