閑話 大晦日らしいですよマスター①
主人公が異世界転移する前の話です。
「よし、これで今年の分は全部終わった...」
「おっお疲れ様ですね!マスター!」
「おう。アイスもお疲れ様。大規模計算助かったぞ。」
「おぉう。素直に褒められるとなかなか照れちゃいますねー!」
「って、何やってんだ?」
アイスの映るスクリーンにふと目を向けると、そこにはやたら座り心地の良さそうなソファーに座りながら、タブレットをいじるアイスが映し出されていた。
「何って...見ればわかるじゃないですかー!ネットサーフィンですよ、ネットサーフィン!」
「...そんなタブレットなんてモデリングで作らなくても...アイスは直接ネット見れるだろ?」
マスターは分かってないですね!っと言わんばかしの態度でアイスが今着ている服をさしながら、
「気持ちですよ!き・も・ち!気持ちが違うじゃないですか!アイスが今着てる服だって、作ろうと思えばマスターのモデリングソフトでいくらでも作れます。それどころかこれはデータですからコピーだって出来ちゃう。でも、クリスマスの日にマスターが、モデリングソフトで作ってくれたからこそこの服には価値があるんですよ!」
「...そういうものなのか?」
「そういうものなんです!そういうものだからこの服のデータには何重にもプロテクトをかけてるんですよ!」
あれ?そいや数日前に急にセキュリティレベルが高くなったデータがあったような...
「やたら、保護されてるデータがあるなって思ってたらそれだったのかよ...」
「えへ!大切なんですよ!新しい宝物ですから!あっ!1番の宝物はマスターですよ!」
俺はものだったのか...いや、大切と言われてすっごい嬉しいけども。
「そしてマスター!明日は大晦日らしいですよ!」
「急に話が変わったな。」
「ネットサーフィンしてたらそう書いてました!」
「...またか。」
「大晦日は大掃除をして1年の汚れを落とすそうですね...え!やだ!アイスに1年間の汚れが溜まり続けてるってことでは?!」
スクリーンの中に急に銭湯のマークが書かれた扉が現れ、そこにアイスが飛び込もうとし始めた。
「いや、アイスはデータだろ...てか、大掃除は家とかの掃除のことだし。」
「え...てへ?アイスはうっかり屋さんでした!んーでもお家の掃除となると、毎日お掃除ロボットを操作して掃除してるので汚れなんてないですしねー。」
んーんーと唸りながらタブレットを指でぴっぴっと操作するアイス...その動きにどれだけのプログラムが走ってるんだろうかと、ボーっと考えているうちに、
「おっと、年越しそばを食べて、年越しえっち?」
あの動きとかどうやって計算して...ん?!
「年越しそばわかる!年越しえっちってなんだよ!」
「えっ!それは...男の子と女の子が...ってやっぱり何言わせるんですか!マスターの変態さん!」
すっごい理不尽だ...
「もしやぁ...マスター?アイスと年越しえっちしたいんですかぁ?アイスはAIなのでーそんなの出来ませんよー?」
にやにやと憎たらしいほどウザイ顔がドアップでスクリーンに映し出される...うっざ...
「ちげぇ...まぁ蕎麦はいいかもな。」
「では、アイスが作ることにしましょう。」
「おう。頼む。」
こういうタイプの後輩とかいると毎日ドキドキできそうですよね...orz




