一か月の成果
ファフニール商店を開いてから1ヶ月程だった。
あれから、店を壁で区切って内容ごとに自動販売機を置くことになり、市場調査の結果それぞれの自動販売機のラインナップも増えた。
売り上げ商品をランキングすると上位3位は、
1位 トリートメント
2位 カロ○ーメ○ト
3位 女性用品スタンダードパック
っとなった。
相変わらずトリートメントが堂々の1位...この世界の住民は髪好きすぎない?トリートメントの売り上げが、総売上額30パーセントなのちょっと怖いよ?
2位は、冒険者がダンジョンの中だと、まともな飯を食えないって話を聞いた時に追加した商品だ。
手軽に食えるしいいんじゃね?って追加したけど、冒険者より街人の方がよく買って行くのを見かける...ちょっとこの街の闇を見た気がした。
3位の女性用品スタンダードパックは、リップや顔パックなんかの商品をひとまとめにしたお徳用だ。
これ最初は、ひと商品ごと個々に売ってたんだが...そうすると足りない分を買い足すぐらいなら良いが、1度に全部買うと値段が馬鹿にならないっていうお客様の声から、福袋スタイルで、まとめ買いで割引だよってやったらめっちゃ喜ばれた。
上位3位には入らなかったが、4位は避妊関係だったり...おい...
さてさて、こう商売を始めると、中には卸売りがしたいと名乗りあげてくる商人もいた。
「他の地域で売ればもっと儲けれますぞ!」
っとのこと。いやでもぶっちゃけ、好き勝手使っても2人なら使い切れない量のお金はもうある。
もともと好き勝手遊ぶ分のお金が欲しかっただけなのでもっと稼ごうとわざわざ手を広げる気にはならないし、店の品格を落とす可能性に繋がる。
今なら、ファフニール商店で売っているもの以外全部偽物で通せるけど、卸売り認めたらそれ出来ないからな。
「おまちどーさま!おーくにくのすてーきです!」
って、おっと昼食がきたか。
ん?いや、近くの食堂にナルニアとご飯を食べに来ててね。料理が出来上がるまで商売1ヶ月のまとめをしてたんだ。
「いやー、ファフは凄いねー、ちょっと引くぐらい稼いでるし。」
「いやまぁ、やってるのことは市場開拓と、その開拓した市場のシェアの独占だけどな。」
「そのファフが開拓した市場って、ファフニール市場って呼ばれてるんだっけ?」
「え?それ始めて知ったんだけど?」
誰だよ、ファフニール市場とか名前付けたやつ!
「なんでも他の参入者を一切許さないファフの独占市場って事でムーミュがそう呼んでた。」
「あいつか!」
これは、後でムーミュを問いただしに行く必要があるな。
「なんでも、他の商人がよく技術を盗もうと必死にファフの商品を解析してもなんにも分からないって絶望してるらしいよ。」
「おいおい...まぁ、買ったものを調べるのは別に、ギルド規則違反ではないがなぁ...」
そう呆れていると、
「そういえば、店って、ファフが買い取ってCEO?ってやつやってるんだっけ?」
「あぁ、だって美味いもん食いたいやん。ちょっといい店見つけたから、買い取って料理作らせよっかな?って思って...」
まだ、その頃は料理と錬金術のスキルレベルが足りなくて、錬金的料理が出来なかったから、手軽に美味い料理を食える店が欲しかったんだよね。
まぁ、今はもうスキルレベルは足りてるが、CEO的立ち位置なだけにちょくちょくこうやって食べに来るんだけど。
一か月時間を吹き飛ばしました。
え?前話の雰囲気でありそうだったナルニアとのいちゃいちゃシーン?えと、飛んじゃった...
無論機会を見つけて別の流れで書くつもりです。