カルボナーラ
「お!森を抜けたな!」
「すぐそこに整備された道もあるね。この道を辿れば街にもいけそう?」
ナルニアと共に城を出て森を抜けるために北を目指して5日、ようやく森を出ることができた。
ナルニアの城に関しては、何時でも戻れるように神界で錬金術を用いて作った転移石というアイテムの「データ2」に位置情報を登録した。
「データ1」?神界ですがなにか?
アノ女神トハマタ会イソウダ。
「ナルニア、偽装魔法の方は完璧っぽいな。」
「うん。今の人間の吸血鬼に対する反応が分からないからね。完璧に隠しておかなきゃ。」
俺たちは城から出たあと、ナルニアは棺桶内で作成したという偽装魔法を、俺は偽装スキルを使った。
ナルニアも俺も見た目では人と変わりないが、ステータスは全く違う。「人外」だからと面倒いことをされたくは無い。
特にナルニアは、過去に吸血鬼狩りの被害にあっている。何もせずに街に出るなど危険すぎる。
「さて、道をたどるっていっても、どっちに行くべきかなぁ。」
「周り、何も無いもんね。」
「遠くに建物でも見えればよかったんだが、後ろは森、前は草原で人工物なんて道以外何も見えないもんな。」
試しに、そーなーんくんを取り出してこの周囲に人がいないかのチェックを行ってみるがなんの反応も検出されなかった。
「道の端で待ってみるのもありかも?道があるんだから一定数の交通量はあるかもね?」
「なるほど、ありだな。休憩がてらここで待ってみるか。」
森を抜け切るのに疲れた。無闇に変な方向に行くくらいなら少し待つのもありだろう。
太陽もちょうど真上で昼飯時っぽいしな。
「ちょうどいいし、昼飯にするかぁ。」
「うぉー!いいね!私、カルボナーラ食べたい!前出してくれたやつ!」
この世界に転移してからは、料理スキルが「何故か」レベルダウンしたので、神界で作り置きしてポッチくんに入れて置いた料理を朝昼晩とナルニアと食べている。
今まで出した料理の中でナルニアはカルボナーラにハマったようだ。
道から少しだけ離れた場所にポッチくんから出したレジャーシートを引きその上にナルニアと共に座る。
ポッチくんの中からカルボナーラを出すと、目をキラキラして「カルボナーラ!カルボナーラ!」っと小さく連呼しながら、腕を「机の上で両肘をついたポーズ」のような形にする。
カルボナーラが待ち遠しいって感じを全身で表しているな。控えめに言ってめっちゃかわいい!
ちなみに料理は全て「錬金術」と「料理」のスキルを組み合わせて作る錬金的料理と言える方法で作っていて、材料さえあれば錬金を使ってノータイムで作れる。
...あれ?料理は錬金術だった?
まぁ、今は料理も錬金術も両方スキルレベルが低いので使えないが...orz
スキルレベルが戻ったら作り置きを補充しなくては...
「んーまぁー!ふへ...カルボナーラ好き!」
料理の作り置きの在庫を気にしていると、ナルニアがカルボナーラを食べてトロけた声をだした。
...にこにこしてるナルニアを見てるだけでなんか、楽しいな。
カルボナーラはお好きです?
私は好物なんだけど、年を取ると胸やけするらしい...若いうちにいっぱい食べておこうかな。
P.S. 今日、ポッキーの日らしいですね。ポッキーゲームをしている男女を見かけて、精神的ダメージを負ったんですが...orz
P.P.S. 投稿してから気づきましたが今回の部数...ポッキー(11)ですね。タイミングがいいのかな?