エピローグ
ネムリネコとアレクたちを乗せた、高速飛行巡洋艦、”クレイジーキャット”は、順調に航行中である。
『あと30分くらいで目的地に到着です』
メイドチョーが言った。
ネムリネコが両親の元へ、里帰りするのである。
6歳の時にスキルを、”クレイジーキャット”に進化させて、早10年。
ネムリネコは、16歳になっていた。
ネムリネコの実家は、遠方の大陸の大貴族である。
6歳で行方不明になったネムリネコには、当然捜索願が出されていた。
「ナビゲーターに握りつぶされてたんだよな」
アレクは、チラリとメイドチョーを見る。
『今は、メイドチョーですっっ、 ナビゲーターではありませんっっ』
『大体、6歳の女の子を何度も、”置き去り”にしてスキルを”完全自立報復型”に進化させるから悪いのですっっ』
強力だがとてつもなく使いにくいスキルになっていた。
「あ~、それは、激しく反省してます」
「お~よしよし」
マリッサが女の赤ちゃんを抱っこして宥める。
無事産まれたのだ。
「可愛いですね」
横からシスティナが覗き込む。
色々あったが、10年間、ネムリネコを守って来たのだ。
ネムリネコの両親に連絡するとぜひ、アレクたちに礼がしたいと言うのである。
『それもこれも、スキルが”完全思考同期型”に進化したからですからね』
今までのスキルが全て自由に使えるようになった。
故に、”クレイジーキャット”で移動中である。
眼下に巨大な都市が見えてきた。
「見覚えがありますわ」
「おいっ、なんかお祭りがあるのか?」
都市全体が、お祭りムードである。
『あらっ、ご主人様の帰還をお祝いするためですよ』
『王様の姪に当たりますからね』
城門から王城までパレードが行われた。
謁見の間に通される。
「ネムリネコっ」
「こんなに大きくなって」
優しそうな男女が涙を貯めている。
「お父様、お母様、ただいま帰りました」
二人に抱き着いた。
10年ぶりの再会である。
「我が姪を今まで守ってくれて大儀であった」
王の前に、アレクたちが膝まづいている。
「もう既に、ランク、ssssssssssssssssssss(20個)の冒険者には何も出来ないかもしれんが、新たに、守るものという爵位を作った」
「受け取ってくれるか?」
「「「はい」」」
アレクたちは、この国にしばらくとどまった後、それぞれの人生に進んで行った。
ネムリネコの、”KAINUSI”として、交流は死ぬまで続いたという。
了




