10話 幸せになってもいい
閲覧ありがとございます!
今回もよろしくお願いします
わたくしは、愛沢和癒美。
わたくしは、幸せ。だったはずだったんです…。
大学を卒業して、働いて、旦那様ができて、
仕事をやめて、専業主婦になって、旦那様を支えて…。
旦那様はとても優しいお方でしたわ。
お見合い結婚なんですが、
こんなに素敵な方が世の中にいたなんて…。
人生、捨てたもんじゃありませんわね!
それから旦那様から提案をされました。
子どもを授からないか、と…。なんて幸せなの!
旦那様との愛の結晶…きっと、すごく可愛いはずですわ!
わたくしは特に苦労せず、妊娠しましたわ。
自分のお腹を見るだけで幸せ、と感じてしまう。
元気に、生まれてきてね。
妊娠8週目、ぐらいだったかしら…。
わたくしは、お腹を引き裂かれるような痛みに
悶え苦しみ、座り込んじゃいましたわ。
きっと、きっと…。赤ちゃんが暴れてるだけ…元気に…。
床にはどんどん血の海ができていくのを知らんぷりして…
そう思い込んだ。
目が覚めると、そこは病室。横には旦那様。
看護師さん方や、お医者様……。
そこで、わたくしは聞きたくないことを聞かされてた。
「……残念ですが、赤ちゃんの心臓はもう動いていません。
「おつらいことをお伝えしなければなりませんが、
流産です。」
なく、亡くなった…?りゅ、流産…?
死んだ?死んじゃったの…?
嘘、嫌…こんなの、わたくしが殺したも当然じゃない…。
わたくしは無力に涙を流しながら、
ごめんなさい、ごめんなさい……。
としか言うことができなかった。
それから数日で退院することができ、
わたくしの赤ちゃんが死んじゃった話は噂になっていた。
ご近所のママさんたちに
「あなたは悪くない」「仕方のないこと」
と、慰められるが。わたくしが悪いに決まっている。
わたくしは殺人犯なんです。だから警察に自首しましたが…。
旦那様を呼ばれただけで、帰されてしまった。
わたくしは…罰を受けなきゃ…ならないのに…。
旦那様は慰めてくれていたつもりだったんでしょうけど、
とある一言で、わたくし、カチンときましたわ。
「子どもならまた授かればいい、また会いに来てくれる」
…は?その言葉は、殺人をしたわたくしを正当化するように
聞こえてしまった。あの子は帰ってこない。
そこで初めて…旦那様に、
つい、平手打ちしてしまいましたわ…。
わたくしに、気を使ってくれてるはずなのに、
勝手に傷ついて…平手打ちなんて…。
なんて最低な人間なんでしょう。
…やはり、わたくしは罰を受けるべき人間。
あの子が味わった、苦しみを…味わって死なないと……。
わたくしは、深夜に御手洗で練炭を焚いて、自殺しましたわ。
途中、頭痛、吐き気などありましたが、
あの子のわたくしに殺された苦しみに比べたら
こんなの…平気…でし、た、わ……。
土星「…これが、わたくしの、話ですわ…。
あの子を殺してしまったから、成仏できずに
天体として、宇宙に囚われているのでしょうか…」
木星「それは違う!」
土星「え…?」
木星「まず、大前提として、
あなたは人殺しなんてしていない、
体の不調やストレスが重なって流れてしまったわけで…。
だから、あなたも悪くないし、誰も悪くないんだ。
お願いだから、これ以上自分を責めるのはやめてくれ…。」
土星「木星さん…ありがとうござ、います……。」
土星さんは涙を流していた。
前世の頃の人間たちにも似たようなことを
きっと言われていたはずなのに……。
木星さんの言葉選びがいいのかな。
そして木星さんは土星さんを抱きしめる。
木星「必ず…成仏するまで、成仏した後も一緒にいるから…
どうか、自分を大切にしてあげて……」
土星「…えぇ、約束、破らないでくださいね…。」
月「…え、二人って、そういう仲なの?
てか、成仏した後も一緒にいるとか、夢見すぎじゃない?」
地球「今聞く事と言うことじゃないでしょ…。
今は、このまま…見守ってあげよう…。」
土星「地球さん、少しお時間いいですか」
あれから土星さんが落ち着き、ひと段落ついたころ。
地球「土星さん…どうしたの?」
土星「わたくしも、皆様を成仏するために協力しますわ。
木星さんと、皆様とお別れするのは
とても寂しいし悲しいですが、わたくしたちにとって
幸せなことは成仏することですものね…。
それと一つ、お願いがありますわ。」
地球「何かな…?」
土星「木星さんの記憶を思い出させてあげてほしいですわ、
木星さんも、それを望んでいました。」
地球「…分かった。必ずみんなで成仏しようね。」
土星「あと、最後にご報告を…」
土星さんは嬉しいそうに、
土星「わたくし、木星さんとお付き合いしましたの!
ご内密にしなくて結構ですわ、皆様に
わたくしたちの愛を見せつけますの!!」
地球「やっぱりそうだったんだ!お幸せにね!」
土星「えぇ、これも地球さんと皆様のおかげですわ!
どうもありがとう!!」
月「とりあえず、土星さんの
名前とトラウマと死因をまとめようか。
名前は、愛沢和癒美。
トラウマは《流産》、《赤ちゃん》、《親》。
死因は密室で自ら練炭を焚き、一酸化炭素中毒で死亡。
…まさかの自分で墓穴を掘るのは面白かったなぁ〜
ぼくたちに一丁前に説教してたら、
トラウマ自分で刺激しちゃうとかさぁ〜」
地球「…まぁ自分たちが手を汚さずに
記憶を思い出させることが出来たから、
いいんじゃないかな。かなり酷い言い方しちゃったけど…。」
月「それよりさっ!絶対あの二人付き合ってるよね!?」
地球「そういう話、大好きだね……。
そうだよ、さっき土星さん本人から聞いたよ。
みんなに広めてほしいんだって。」
月「うわぁ〜バカップルじゃん。
まぁ天体とは人間だもんね。恋ぐらいするよね。
…ぼくも、恋人とか、憧れちゃうなぁ…。」
地球「ん?月くんも好きな人がいるの?」
月「…地球。」
地球「え?」
耳を疑った。自分が好き…?ん……?
月「なんか今言わなきゃいけないって思って!
ぼく、地球のことが好きなの。
優しくて、面倒見がいい…ほんとに大好きなの。」
地球「そっそうなんだ…。」
月「…なんとなくだけど、
地球もぼくのこと好きなんじゃない?」
地球「…多分…なんか、月くんを見てると、
モヤモヤ、ドキドキ、するの…。」
月「えへ、両思いだ。こっちきて、もっと近づいて。」
自分は月くんに体を抱き寄せられ、距離が近くなる。
…そして…ほっぺに…ちゅーをされた。
地球「!?」
月「…ぼくもキスとか初めてで少し恥ずかしいから
今回はほっぺね。…いつか、
地球の色んな初めて、ちょうだいね〜」
地球「自分の初めて…!?え…!?」
月「やっぱりむっつりスケベ〜」
地球「月くんは…ゲイ!!」
月「うわ、いきなりだな…」
地球「よしっ、やっと言い返せた…!!」
月「その程度で?じゃあ地球はかわいくて、
⬛︎⬛︎⬛︎で、⬛︎⬛︎そうだし…」
地球「そ、それ以上はやめてー!!」
それから自分たちはしばらく、戯れて…。
まさか、自分って、男性…。
男の子のことが好きになっちゃうなんて…。
閲覧ありがとございます!
次回もよろしくお願いします




