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勇者の血を継ぐ者  作者: エコマスク
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【33話】 ストーンヘンジ

「わあぁ! あれね!あれがストーンヘンジね!」丘の上から見下ろしながらリリアが声をあげる。

眼下の草原の中に巨大な岩が規則的に並び立ち、中央に人の顔を模したような岩がそびえる。数組の冒険者パーティーが遺跡見学をしている。

ルーダ・コートから1週間の旅、色々あったがついにたどり着いた。訓練を受けながら、実戦をかいくぐりながらたどり着き、生れて始めてみる遺跡… アリスが言っていたとおり、村や街では味わえない感動だ。久しぶり嬉しくて涙がでる。

「ちょっとリリア泣いてるの、まだ行程半分よ、帰りがあるのよ」ペコは笑うが、リリアの気持ちは理解できる。

「全てをかける達成感あるでしょ?」アリスも笑っている。

最寄りの村に馬車を置いて、徒歩でここまで登ってきた。

「さ、行きましょう」水筒の水を一口飲むと誰からともなく言った。



快晴、そよ風が心地よく、草原の風を送ってくれる。

“すごい、何のためにこんな遺跡を造り上げたのかしら?”巨大な岩が規則的に並ぶ。先ほど屋台で買ったストーンヘンジ饅頭を食べながらリリアは感動。

「本当に絵でみた通りね」中央の巨大な人の顔の像、目を閉じ口を閉じ、静かに何かを待っている表情。

「リリア!本日のメインインベントよ!こっちよこっち!」ペコとアリスに呼ばれた。


1m四方の石畳がある。先ほどの顔の像から少し離れた場所。ここに立ってストーンヘンジ遺跡を見ると、顔の像を中心にバランス良く巨石がそびえる。

「せっかくだからリリアが栄えある一番手いきないさいよ」ペコが言ってくれたが、リリアは何と言って良いか決めかねる。途中で散々考えてきたが、色々経験するたびに考えが変わってしまって良い考えがまとまらない。

「まだ考え中なのよね、ペコとアリスとお先にどうぞ」リリアがゆずる。

「じゃ、お先にね」ペコが笑いながら石畳の中央に立つ。スゥっと大きく息を吸うと、

「ペコ、4回目ストーンヘンジ来ましたーーーーーー」大声で叫ぶ。

「はーーーーーーい!」ストーンヘンジが返事した。本当に返事するんだ、リリアは本で読んでいたが実際に巨石が返事するのを聞くと感動する。見かけのわりに結構声が高いのね。

次はアリスの番。

「アリスの好みはロンバルディ第二継承順位王子―――――――」

「はーーーーーーい!」リリアと三人は顔を見合わせて笑う。リリアはフレルディオ王子派。

リリアの番、石畳に立つ。よし、今回の旅で結構自信を持てたことがある、それでいこう…


「リリアはーーーーー、立派なーーーーー、勇者――――――」

「……………」  …あれ?ストーンヘンジの返事がない…

「リリア凄い!ストーンヘンジを困らせた人初めて見た!」

「立派かどうか… 石造が返事に困ってる」

ペコとアリスは大爆笑している。

「何でも返事するんじゃないの?」リリアは真っ赤になっている。

「知らないわよ!返事してもらえない人初めて見た」

「立派って言い切るからじゃない?ストーンヘンジって正直者なのね」

二人は笑い転げている。

「ちょっと、笑い過ぎでしょ!」

リリアが顔の石造を見ると確かに困ったような顔をしてたたずんでいた。


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