議会編
議長「では第三回衆議院代表質問を始めます。
今回の代表質問者、最上一朗くん」
最上「ただいま紹介に預りました、私、『共に民進党』党首、最上一朗です。
時間も限られていますので、早速質問させていただきます。
総理、総理が現在世間を賑わしている宗教団体『合同聖堂』の関連団体との関連があったと報道されておりますが、それについて詳しくお答え下さい」
議長「総理大臣、岸部四郎くん」
総理「五年ほど前に、『合同聖堂』の関連組織と言われている団体『女性の時代』の集会にビデオメッセージを寄せた事があった、と聞いております。
『合同聖堂』の関連団体である事は知りませんでしたし、それ以降にその団体と絡んだ事はございません」
議長「最上くん」
最上「総理、『知りませんでした。だから私は関係ありません』で済む話じゃないんですよ!
今、与党内で『合同聖堂』と癒着している議員が続々と明らかになっているんだ。
『合同聖堂』が与党に選挙協力してる、なんて噂もチラホラ聞く。
『過去に関連団体にビデオメッセージを送りました。それだけです』で終わる話じゃないんですよ!総理、きちんとお答え下さい!」
議長「岸部くん」
岸部「繰り返しになりますが、過去に『合同聖堂』の関連団体にビデオメッセージを送りました。これからは関わる団体を精査し、問題となるような団体と関係を疑われるような事がないように注意いたします」
議長「最上くん」
最上「全く問題意識に欠けています。
これ以上の詮索に意味はないでしょう。
では質問を替えます。
少子化担当大臣に質問させていただきます。
予算案を拝見させてもらいました。
この500億円以上の予算が組まれている、『F化計画』とは何でしょう?」
議長「少子化担当大臣、折春崑太くん」
折春「『F化計画』の『F』とは『フィメイル』つまり『女性』を意味しています。
つまり『女性を増やして少子化を防ごう』という考え方です」
議長「最上くん」
最上「『女性を増やす』と言うのは『産み分け』のような方法でしょうか?
遺伝子操作のような方法で女性を増やすのでなければ、産み分けの是非は不勉強な私が論じる事ではありません。
ですが、何故『女性を増やす事』が少子化対策になるのかお聞かせ下さい」
議長「折春くん」
折春「有史以来、権力者はハーレムを作ってきました。
『一人の男に複数の妻がいる』状態が一族を繁栄させる方法とされたのです。
ハーレムは洋の東西を問わず作られてきました。
ハーレムを沢山作るにはまず女性の数を増やさなくてはなりません」
議長「最上くん」
最上「ハーレムなど、女性蔑視じゃないですか!
一夫多妻など私は断固反対です!」
議長「折春くん」
折春「最上議員は『ハーレム』という意味を勘違いされているようだ。
一人の男性が多くの女性を囲う必要なんてありません。
むしろ、過去の偉人達の冷凍精液さえあれば男は誰もいなくても人類は繁栄出来るのです。
サラブレッドのオスが血統を構成する理由をご存知ですか?
メスが基本的に一頭の小馬しか産まず、メス馬を基礎としても年にほぼ一頭しか増えないからです。
ですがオスを『種馬』とし、一頭のオス馬が複数のメス馬に種付けする事で、サラブレッドの血統は広がっていくのです。
生物の特性上、人間も基本的に一人しか子供を産みません。
わかるでしょう!?
男性がいくら増えても少子化対策にはならないのです!
極論を言えば男性なんて近親交配の危険の可能性がない程度の数がいれば良いのです。
いや、近親交配の危険がない程度の冷凍精液のバリエーションが揃えられるなら男性なんて一人も必要ない!」
議長「最上くん」
最上「じ、人類の営みを、単なる『繁殖』と捉えるのか!?
人類を人工交配のみで繁殖させようというのか!?
神をも恐れぬ考え方だぞ!」
議長「折春くん」
折春「倫理的な意味での問題点は理解しています。
もちろん、それだけが全てではありません。
ただ、少子化を食い止める手段の一つとして『F化計画』は考えねばいけない段階にきている、と考えております。
言葉で説明するのは限界があります。
是非、最上議員も『F化計画』を実際に見学していただけないでしょうか?」
議長「最上くん」
最上「・・・わかりました。
是非見学させていただきます。
質問はあと一つ用意していたのですが、時間となりましたので代表質問を終わらせていただきます」
???「実験体を用意しました。
『見学』と称して実験体を教団に誘導することに成功しました。
実験体に『神の奇跡』を授けましょう!」
???「ご苦労だった。
では共に唱和しよう」
『聖母など必要ない、自分が母親になるのだ!』
『独占スクープ撮!
少子化担当大臣 折春崑太、合同聖堂の信者か!?』
『共に民進党の党首、最上氏謎の失踪。「私は最上だ」と名乗る少女との関係は!?』




