俺TUEEEEE編
何回転生しただろうか?
五十回までは数えていたが、それ以降は面倒臭くて数えるのをやめた。
最初の生で勇者パーティの戦士になり、想像を絶する苦労と努力をした。
最初は勇者も俺もただの「何でも屋」だった。
勇者はその頃、まだ勇者として覚醒していなくて『冒険者』として活動していた。
様々なお使いのようなクエストをこなしているうちにアイツは勇者として覚醒したのだ。
俺ももしかしたら実は・・・と思っていたが、死ぬまで俺は戦士だった。
その生を閉じた時「貴方を失うという事は世界にとっての損失です。
失礼な言い方ですが貴方より才能のある戦士は珍しくありません。
しかし才能のある戦士ほど激戦区に派遣されるのです。
なので才能のある戦士が生き残る可能性はほとんど皆無です。
貴方は『才能のある戦士でありながら生き残った』という珍しい存在です。
我々神に出来るのは天寿を全うした人間を転生させる事です。
貴方が注目されるべきは『運』でしょう。
一つは『才能のある戦士でありながら生き残った』という運。
もう一つは『大きな病気もせず、事故にも巻き込まれず、天寿を全う出来た』という運。
運とは持って生まれた物で、神にも決して触れないバラメーターなのです。
そんな強運の持ち主の貴方だからお願いするのです。
もう一度転生して世界の為に働いてはいただけませんか?」と女神は俺に言った。
俺はよくわかっていなかったが女神の言う事を受け入れて転生した。
二回目の生で俺は剣を究めた。
いや、正しくわかりやすく言うと『才能限界』まで剣の技術レベルを上げた。
俺の才能限界は他の人の才能限界より遥かに高い。
どのくらい高いのかと言うと、一度の生では苦労と努力をしても才能限界のレベルまで上げられないほどだ。
俺は『剣神』と言われた。
二回目の生を閉じた時「もう俺の才能の中では剣でやれる事はない。
転生しても目標・目的がない。
だから転生したいとは思わない」と女神に言った。
女神は慌てて「次の生では戦士にならず、別のジョブに就けば良いじゃないですか!」と言った。
「そういうものなのか?」と俺は思いながら乗り気ではなかったが転生を受け入れた。
戦士として得たスキル・身体能力は消えた訳ではなく、俺はそれらを持ったまま魔術師になった。
俺は全く魔法のセンスがなかった。
初等魔術を覚えるのに三十年かかった。
「何でそれほどの剣の才能がありながら魔術師なのか?」と冒険者ギルドの職員は言っていた。
俺は初等魔術をやっと全部覚えて三回目の生を閉じた。
因みに俺は『魔法剣士』と言われていた。
戦士としてしか見られていなかったが肩書きに『魔法』がついていないと俺がすねるからだとの事だ。
女神は「もう向いてないんだから魔法は止めましょう」と俺に言いたかったようだ。
でも復活した魔王を三度の生で五回倒している俺のヘソを曲げる訳にはいかず「好きにさせておくしかないか」と思ったらしい。
10回の転生を繰り返し、俺はようやく中等魔術をコンプリートした。
魔術師として俺は駆け出しレベルをやっとクリアしたのだ。
そして15回の転生を繰り返し、俺は人並みの魔術師になる。
あくまで人並みなのは魔術の知識だ。
俺は『魔術師の杖』で復活した魔王を殴り飛ばし、一撃で絶命させた。
物理攻撃では既に俺の右に出るヤツはいなかったのだ。
20回の転生を繰り返した時、俺は魔術師の最高峰の頂にいた。
俺は最初、魔術師としての能力は低かったが、才能限界だけは誰よりも高かったのだ。
・・・と言っても俺の才能限界は何度も転生する事が前提で到達出来る物で、転生しないと能力は低いままだった。
大体の人間は魔術を究める前に戦闘で死ぬなり、病気で死ぬなり、事故で死ぬなり・・・で死んで転生はしない。
しかし俺は一回目の生で『殺しても死なない体』を勇者と旅して手に入れた。
仲間が次々と倒れていく中、俺と勇者だけは最初から最後まで旅を続けた。
最後、魔王と勇者が相討ちになり闘いは終わった。
あの頃はまだ魔王と良い勝負だったのだ。
その後、俺は魔王なんぞ一撃で屠れるようになる。
その後は病気でも怪我でも事故でも戦闘でも死なない強靭な体を手に入れる。
俺を殺せるのは唯一『老い』だけだった。
30回目の転生で俺はこの世界の魔術全てを究めた。
35回目の転生まで俺はオリジナルの『あったら良いな』という魔術を研究して産み出し続けた。
そして35回目の転生でついに『才能限界』まで達する。
その頃俺は『最強の魔法剣士』『ルールブレイカー』と呼ばれていた。
「どうする?
我には一切の魔法は効かないぞ!」
「そうかよ(グシャッ)」
「プペッ!」
「どうする?
我には一切の魔法も直接攻撃も効かないぞ!」
「ふーん(グシャッ)」
「ポピッ!」
「我は不死身・・・」
「うるさい、黙れ(グシャッ)」
「プピッ!」
俺は不死身と言われている魔族を殺し続けた。
それが俺が『ルールブレイカー』と呼ばれている理由だ。
「何で魔法が通じない相手に魔法を叩き込んだり、直接攻撃が通用しないはずの相手を一撃で殴り倒したり、不死身と言われていた者を殺したり出来たんですか?」女神が俺に聞く。
「アイツらが高いのは『魔法耐性』『直接攻撃耐性』『生命力』『回復力』なんだよ。
俺はアイツらを悉く凌駕している。
俺はアイツらに魔法を叩き込めるし、殴れるし、殺せる・・・それだけだよ」
「なるほど・・・」
「もうさすがに満足かな?」俺は天寿を全うした後、女神にそう言った。
女神は慌てながら「戦士と魔術師以外にも沢山のジョブはあります!
他のジョブも究めてはいかがですか?
ホラ『神官』なんてどうでしょう?」
「うーん・・・。
神官って事はアンタらを崇めなきゃいけないんだよな?」
「何を言っているんですか!
もう私と貴方は『マブダチ』みたいなモンじゃないですか!
私は『マブダチ』に崇めてもらわなくても構わないですよ!」
「いや、俺はアンタらの事を『マブダチ』だと思った事は一度も・・・」
「はい!
では次の生からは『神官』を究めて下さい!」
「いや・・・俺は一度も神官になりたいなんて言ってな・・・」
「では転生を開始します!」
俺は無理矢理転生させられた。
俺は長らく神官の世話になっていない。
俺に怪我を負わせられる魔族などはいないからだ。
「・・・ったく、意味ないジョブだ」と思っていたのは始めのうちだけで神官にも種類があり、神職の中にも己の肉体を酷使する格闘家のような『モンク』という役職があるのだ。
俺好みの役職だ。
武器や防具を過剰に着けず、己の肉体のみで闘う・・・まさに男のロマンだ。
元々身体能力は高い。
魔王程度なら素手でも瞬殺出来る。
でも俺はモンクの使う『マーシャルアーツ』にのめり込んでいったのだ。
「どうすれば貴方のように強くなれるのですか?」俺に弟子入りしようと来た者が問う。
知らんがな。
マーシャルアーツなんて全く身に付けていない。
俺はもしかして・・・いや、もしかしなくても飲み込みは悪い方だ。
「元々最強だった。
モンクとしてほとんど強くなっていない。
強くなるコツを教えるなら『転生する事』だ」そう正直に言ってしまえばいいのだが、女神に「転生したと言う事は誰にも言わないで下さい」と言われている。
転生はレアケースでほとんどの人は転生出来ないのに「転生出来るなら今世で頑張らないで来世で頑張ろう」という人が続出する可能性があるからだそうだ。
そんな自堕落なヤツは転生などは出来ないのだが。
天寿を全うしなくては転生出来ないのだ。
摂生しないで長生き出来る訳がない。
それはともかく気付いた事が一つある。
『才能限界』で止まってしまうのはそのジョブの『技術レベル』だ。
個人のレベルとは関係ない。
転生した時全体的に能力が底上げされるが、基本的に能力はリセットされる。
当たり前だ。
赤ん坊の手が母親の顔に当たったら、母親の顔が消し飛んだ・・・などという事はない。
ジョブについていない時は普通の赤ん坊とほとんど同じだ。
底上げ分も成長の過程で徐々に足されていく。
・・・と言っても三十数回の転生で三十数回底上げされてきた俺の青年期の能力はそこそこ化け物じみていた。
それこそ魔王を投石一発で倒せる程度には。
しかし俺は初級回復法術も覚えていなかった。
『神官』になるような者はあらかじめ初級回復法術は覚えているのが普通だという。
俺が「才能なし」と教会から放り出されなかったのには訳がある。
俺は初級回復法のが使えない代わりに「耳の長い森の民」しか使えないと言われている風の法術が何故か『神官』になった途端に使えた。
人間の魔力量では風の法術は使えないと言う事だろうが、何回も転生して魔力量も底上げされ、魔術師のジョブスキルでも『才能限界』上限まで魔力が上がっている。
「耳の長い森の民」の魔力なんて俺から言わせるとゴミカスのような物だ。
「耳の長い森の民」に風の法術が使えて、俺に風の法術が使えない道理はない。
そして戦闘試験でも俺は教官であるモンクに「参りました」と言わせた。
俺には神官として出来ない事が沢山ある。
でも俺は他の神官が出来ない事が沢山出来るのだ。
結局全ての初級回復法術を覚えるのに百回以上の転生をする。
中世の偉人の子孫でも「偉人は二十代前」と言うのが普通だ。
しかも二十歳の時に子孫を残すのは当たり前なので、四代前はまだ存命だったりする。
俺はとにかく体が頑丈でどの生でも短くても百四十年は生きている。
それが百回以上繰り返されているのだから、軽く千年は経過している。
『剣神』と呼ばれたかつての俺は神格化され神話にも登場する。
それ以外にもかつての俺はちょくちょく神格化されている。
別に放っておけば良い話なのだが、放っておけないシチュエーションもある。
神官になって一番困ったのが「かつての自分を崇めろ」と言われた時だ。
「我を崇めよ」新興宗教の教祖ですら他人に自分を崇めさせる事はあっても、他人にかつての自分を「崇めろ」と強要される事はないはずだ。
俺は二百回程の転生を繰り返し、全ての法術をマスターする。
そして三百回程の転生を繰り返しオリジナルの法術を産み出し続け、そして神官としての『才能限界』に達した。
その時俺は『賢者』と呼ばれていた。
「アホだから、頭の中まで筋肉だから法術が覚えられない」と言われていた男が『賢者』である。
熱い掌返しだ。
「さすがにもうお腹一杯だ。
もう転生したくない」当たり前だ。
もう最初の生から五千年以上が経過している。
モンスターや獣の生態系も変わり、古い国が亡国となり、新しい数々の国が生まれた。
「ここまで来たら全てのジョブを究めてみましょう!
次はモンスターテイマーなんてどうでしょう?」
「モンスターに闘わせる意味がない。
最強と言われる敵でも、デコピン一発で死ぬ」
「・・・そ、そうだ!
魔王をテイムしてみましょう!
テイムされたモンスターは貴方の生命力を喰らい生き続けます。
魔王が誕生するたびにテイムしたら貴方は何人もの魔王をテイムする事になります!」
「魔王をテイム・・・って。
そんな事出来るの?」
「誰もしていないんで、前例はありません。
でも魔王もモンスターなら理屈上は出来るはずです!
ホラ、出来るかどうか気になってきましたよね?」
「『出来ませんでした、はい終わり』ってのが一番寒いんだけど。
それで最後の転生を終わらせたくないなあ・・・。
五千年以上活動してきたんだから、せめて最後くらいは綺麗に終わりたい」
「もう『転生』を打ち切る気満々ですね・・・。
でも『モンスターテイマー』も底が深いですよー!
凝り性の貴方なら、のめり込むと思います!」
「そういうの良いから」
「じゃあ転生を開始します!」
「おい、こら、せめて了解くらい取れ。
まだ『やってみても良い』とすら言ってねーぞ」
俺はモンスターテイマーを究める事になったらしい。
参った。
もう冒険者になってから五年が経過している。
その間、一度もモンスターをテイムしていない。
理由は「簡単に倒せすぎるから」だ。
倒したモンスターが立ち上がり『こちらを仲間になりたそうな顔で見ている』というのがモンスターをテイムする手順らしいが、敵対したモンスターが闘った後、原型をとどめている・・・という事が全くなかったのだ。
俺は神官時代に編み出したオリジナルの法術をモンスターに使ってみる事にした。
それは『蘇生法術』だ。
倒したモンスターを蘇生する。
「まだやるかい?」
知能が高いモンスターほど地獄に迷いこんでしまった事に気付くのが早い。
「もう闘いたくない、何でもしますから!」
そういう態度をとるモンスターを片っ端から仲間にした。
「モンスターテイマーはモンスターとの信頼関係が大事だ」とモンスターテイマー達は言う。
しかし俺は『恐怖』でモンスター達を支配していった。
正直、魔王以上に悪辣だった。
「このモンスターは仲間にならない」などというアドバイスは俺には必要なかった。
俺は恐怖で闘った全てのモンスターを従えた。
モンスター達を魔王が恐怖で従える以上の恐怖をモンスター達に植え付けたのだ。
俺のテイムを見たベテランモンスターテイマーが「こんなのはテイムじゃない!」と言った。
俺は増えすぎた魔族、悪魔をどうしようか考えた。
考えた結果産み出した技術が『悪魔合体』だ。
うん、完全オリジナルだ。
俺はモンスターを仲間にしまくり、片っ端から合体させた。
「この合体は良かった」
「この合体は一見失敗に見えるけど、次の合体の素体としては必要な合体だ」
俺は魔王以上に強いモンスターの軍勢を作り上げた。
魔王なんぞ最早テイムする意味はなかったが、魔王も合体の素体として必要かも、と思ってテイムした。
「まだやるかい?」俺は魔王に蘇生法術をかけてデコピンのフリをした。
デコピンすればもう一度魔王の頭がザクロのように弾ける。
「ひぃ!仲間になります!
なりますからもうやめて!」魔王はついに白旗を上げた。
その後三回の転生でモンスターテイマーとしての『才能限界』にも達した。
その後『錬金術士』『鍛治士』を才能限界まで上げた。
上げ終わった時、最初の生から七千年の時が経過していた。
錬金術を究めた時、オリジナルスキル『転生』を作り上げた。
もう女神の『転生』に従わなくても『転生』出来るのではないか?
俺は別に転生したいと思わなかったが俺にとって実験だけが生き甲斐になっていたので、実験で自分の体に『転生』のスキルをかけた。
何も起きない。
そうか、このスキルは死んだ時にその名の通り『転生』するスキルで、死ななきゃ何も起こらないのか。
でも死んだら女神が「転生してください!」ってお願いしてくる・・・こりゃ完全な無意味なスキルだな。
・・・と思っていた時期が俺にもありました。
五十世紀過ごしてきて初めて恋をした。
パン屋の店員で「いつもありがとうございます。
これ、おまけです!」
と微笑みながらパンを一つおまけしてくれた・・・それだけだ。
魔族としてはダメで元々のつもりだったんだろう。
「アイツの弱味を探れ!」
今まで常に一人だった。
「仲間は弱点になる」神官だった時に同僚の神官が人質にされまくった。
「弱味を、仲間を作らない方が気楽だ」そう思って何世紀も一人で過ごしてきた。
その生では肉親がいる事もあるが、出来るだけ遠ざけてきた。
「動くな!
この女がどうなっても構わないのか!」
よく考えたら魔族達を殺して、後からパン屋の娘を蘇生させれば良かった。
何でそんな簡単な事を考えつかなかったんだろうか?
俺はアホなのか?
そんな事を考えつかないくらい俺は焦りまくった。
「わ、わかった!
言う通りにするからその人には手を出さないでくれ!」
「ハハハ、動くなよ!
死ね!『灼熱獄殺炎』!!!」
「ん?ふざけてないで要望を言え!
俺をどうするつもりだ!」
「アイツは魔族の自分が言うのも何ですが化け物です。
我々では擦り傷一つつける事すら出来ません」
「じゃあ、どうすれば良いのだ?」
「お任せ下さい。
オホン!
この女を助けたければ我々の言う通りにせよ!
『自害せよ、ランサー!』」
「ランサーって誰の事だかわからんが・・・。
わかった!
自害すれば、その娘は助けてくれるんだな!?」
俺は周辺を巻き込み大爆発した。
俺を脅していた魔族は爆発に巻き込まれて死んだ。
俺が助けようとしていたパン屋の娘も爆発に巻き込まれて死んだ。
俺は死んだ。
「バカなんですか?」
目を醒ますと突然女神が俺に言った。
「残念ですが天寿を全うされなかった貴方を私は転生させる事が出来ません」
「いや、俺は何度も『転生しなくても良いや』って言わなかったっけ?」
「それはそれ、これはこれ。
話が進まなくなるから無視して話を進めますね」
「横暴だけど、まあいいや」
「確かに我々神は貴方を転生出来ません。
しかし貴方は生前『転生』のスキルを自分の体にかけています」
「じゃあアンタの力借りなくても転生出来るんじゃん」
「・・・そうです。
しかし問題がない訳ではありません。
むしろ問題大有りです。
『転生』とは生前の魂を新しく生まれて来る命に吹き込む作業の事です。
しかし、貴方の魂はかなりの大きさです。
大きい魂を小さな器に閉じ込める事は出来ません。
我々神は大きな器を持っている子供を誕生させ転生させる事が出来ました。
しかし貴方が使った『転生』のスキルは『生まれて来る命に転生のスキルを使った人の魂を入れる』という物なのです。
つまりどうなるのかと言うと・・・」
「どうなるのかと言うと?」
「知りませんよ」
「おい!」
「どうやら転生が始まったみたいですよ?」
「奥様!産まれました!
元気な六つ子の女の子です!」
「なるほどねー」女神が呟く。
どうやら気になって下界まで顛末を覗きに来たらしい。
「貴方の魂は一人の赤ん坊の器には収まりきりませんでした。
なので六つ子に魂を分けて転生させたのです。
六人はそれぞれに『戦士』『魔術師』『神官』『錬金術士』『モンスターテイマー』『鍛治士』のジョブスキルを受け継いでいます。
そして、元々一人ひとりがそこそこ大きな『才能限界』を持っていたようです。
彼女達は誰一人『才能限界』の半分にも達していません。
六つのスキルを六人に分けるにしても、それでもそこそこ大きな器をもった六つ子が必要でした。
その大きな器を持っている六つ子が彼女達だけだったのでしょう」
「奥様!このお子様達に名前をつけなくてはなりません!」
「では私のお母様の生まれ育った極東の国で言われている『五常』から名前をもらいましょう。
では左から仁、義、礼、智、信・・・」
「あの『五常』では一人名前が足りなくなってしまうのですが・・・」
「では最期の右端の子は勇と名付けましょう。
『勇』とはお母様が一番好きだった文字です。」
鍛治士のジョブスキルを受け継いだ勇は「姉妹の中で一番役立たず」と陰口をたたかれた。
しかし作り上げた『エクスカリバー』を持って世界を闘って周り、後に『勇者』と呼ばれるのは別のお話。




